アイドルグループ『ふぉ~ゆ~』の辰巳雄大(31)、ジャニーズJr.の高田翔(24)、『フェアリーズ』の伊藤萌々香(20)らが20日、東京国際フォーラムホールCで舞台『雲のむこう、約束の場所』(演出:内藤裕子)公開ゲネプロを開いた。
大ヒットした劇場アニメーション『君の名は。』で知られる新海誠監督が2004年に公開したオリジナルアニメーションを初舞台化。津軽海峡を境に南北に分断された架空の日本が舞台。国境の地である青森に住んでいる2人の少年・藤沢浩紀(辰巳)と白川拓也(高田)は、対岸のエゾ(北海道)に高くそびえる謎の塔をヴェラシーラと名付けた飛行機を自作し、2人の憧れの少女・沢渡佐由理(伊藤)とともに塔まで一緒に飛ぼうと約束するのだが佐由理は突然の転校で約束は果たされなかった。時は過ぎ、海峡間での摩擦は増え、塔の秘密が暴かれていくが、あのときの約束が1つの鍵となり3人を結びつけていく。彼らの想いを乗せた飛行機は、約束の地に飛ぶことができるのだろうか……。舞台版では分断された2つの国に暮らす大人の背景も描き、舞台作品としてより深みを増したものとなっている。
ゲネプロを前にまずは辰巳、高田、伊藤、浅野温子(57)、湖月わたる(46)、松澤一之(62)とともに会見を開催。
辰巳は「浩紀の人生を舞台上で生きている中で、こんなにキュンキュンしている31歳はいないんじゃないかと思うくらいキュンキュン・キラキラしています。原作の映像を映しながらお芝居をさせて頂くということで、よりこの世界に入れる作品になりました。歌があったり、この舞台でしかみれないものになりましたし、このカンパニーでしか作れないと思います」と、今月6日の制作会見で見せたような熱いメッセージから切り出す。
そんな舞台の出来へ高田は「最終げいこがすごい熱量で、泣きそうになったんです。本番なんで泣くのはやめておこうと思っています(苦笑)」と、胸が熱くなる仕上がりといい湖月も「ラストシーンは大好きなんです!本当にキュンキュンするんですよ!!」と、感激するほど。それだけに伊藤も「ソワソワしています」と言いつつ、その後のコメントはカミカミではにかみつつ緊張している様子を見せていた。
キャラクターについての話題となると、辰巳はこちらでも興奮気味で、「伊藤さんがアニメの中から出てきた沢渡佐由理という感じで、心がギューって締め付けられる感じです!作品の中で佐由理のことを一生懸命考えるという感じで。何だこの感情というくらいこの作品はすごい純愛があるので、そんな役を演じさせて頂いてありがたいです」と、前のめりに話し、「こんなに純愛を演じさせて頂くのは初めてです。それに、31歳で学生役とか大丈夫と言われましたけど、ノープロブレムです!小学生の子と一緒にけいこしたときに俺っ思春期なんだなって」と、年齢を感じさせない若さあふれるものに仕上がっていると胸を張った。
そんな熱弁しまくる辰巳について高田は、「浩紀に近づくためにすね毛剃ってきたんですよ!」と、暴露。そこで記者に促され辰巳もすね毛を見せるハメになったが、「新海誠さんの作品に毛はいらないなって」と、つるつるの脚を見せながら話す。そのことは伊藤も知らなかったようで、湖月も「いつ剃ったの?」と、興味津々で辰巳は「劇場入りする前に浩紀を演じるにあたって、いらないと全部剃りました。自分が意外と美脚なんだなって思いました(笑)」と、報道陣をも笑わせていた。
ほかにも、辰巳、高田、伊藤の3人は今月6日の制作会見でも明かしていたあだ名呼びを続けていることや、「濃密なけいこ期間を過ごさせて頂きました」というほどの時間を共有したそうだが座長の辰巳としては、「僕は期間中にお金が一切なくなってもいいくらい、飲みに連れていってくだささいという気持ちです。この作品で貯金がなくなってもいいというくらい、素晴らしい作品に出会えたました!」と、気合の入りようを見せていた。
そして辰巳から「もともと素晴らしい作品を舞台でやらせていただくにあたって、舞台ならではの『雲のむこう、約束の場所』になったと思います!劇場でお待ちしております!待ってます!!」と、呼びかけていた。
そしてゲネプロでは、アニメでは登場のなかった新キャラクターの登場もあり、南北に分断されたという部分でより世界観に深みを与えるものに。また、今月6日の会見では辰巳と伊藤で歌うと予告していたが第2膜の部分で歌うシーンがあり、2人の役の気持ちが伝わってくるような切ないハーモニーへ、ラストシーンへより一層の盛り上げを見せるものとなった。
舞台『雲のむこう、約束の場所』東京公演は20日から24日まで全7公演で東京国際フォーラム ホールCにて、大阪公演は同5月2日に全2公演でNHK大阪ホールにて上演!
■出演キャスト
辰巳雄大、高田翔、伊藤萌々香、湖月わたる、黒田こらん、池田努、今井れん、紗綾、山崎健二、我善導、高井康行、優志、石黒洋平、大幡しえり、横川ユカ、中村唯可、松澤一之、浅野温子