（撮影：水華舞 （C）エッジライン／ニュースラウンジ）
映画『ライオン・キング』30周年舞台あいさつが9月26日に東京・TOHOシネマズ六本木ルズで開かれ12月20日より公開予定の映画『ライオン・キング：ムファサ』主人公・ムファサ役吹替声優を歌舞伎俳優・尾上右近が務めることが発表となった。
“生命”をテーマにアフリカの大地を舞台を描く一大叙事詩『ライオン・キング』。『ライオン・キング：ムファサ』では息子シンバを命がけで守ったムファサ王と、ムファサの命を奪った“ヴィラン”スカーの若き日の兄弟の絆を描く。冷酷な敵ライオンから群れを守るため新天地を目指す旅の過程で孤児から王へ運命を切り拓くムファサ。彼の運命を変える“弟”タカ（後のスカー）の、血のつながりを超えた≪兄弟の絆≫に隠された秘密とは……。
イベントでは、まずはアニメーション＆2019年超実写版『ライオン・キング』ムファサ王役吹替声優を務めている俳優・大和田伸也が登壇。まずは『ライオン・キング』好かれ続けている理由として「壮大な風景の中で繰り広げられる愛の物語、父と子というのと後は音楽」とポイントを挙げるとともに「うちも『ライオン・キング』のグッズで溢れかえってます」と自身も魅了されているという。
初めてのアフレコのときの思い出としては、「アニメーションの声をしたことなくて戸惑ったんですが、息子が2人いるのでやってみたいと思って。男らしい、男が持っている優しさを感じて、ムファサが発する言葉を周りの人にも聴かせてあげたいと思って」と、使命感にも似た気持ちを感じたそう。
お気に入りのシーンへは、ムファサの息子シンバに語りかけるシーンがどれも好きなのだそうで、「星を見て語りかけるところが好きですね」と言いつつ、そこのセリフを実演してみせ拍手を浴びた。
そして大和田が「予告編でムファサの若い頃の声がちょっとだけ出るんです。素敵でした。誰でしょうね（笑）」と、大和田が期待感を煽った後に、若き日のムファサを演じる右近が登場。
登場シーン
「日本語版のムファサの声優を仰せつかりました尾上右近と申します」とあいさつした右近。大和田が握手を求めて近づくと、右近はひざまずいて手を取り敬意を表しつつ、「声優というお仕事は初めてですが、長年ディズニーの声優をやらせて頂けたらと夢見ていました。32歳で『ライオン・キング』は30周年ということで、ほとんど同世代でともに育った世代でもあります」と、夢が1つかなったことや“共通項”も口に。
さらに、「歌舞伎という伝統芸能の中に生きていますので、伝統の中でどう生きていくのかというのは自分の中で考えていて、『血は水よりも濃い』、それと『血よりも濃い水がある』という方たちもいる伝統の中で、ムファサに対する気持ちも、自分が吹き替えをさせて頂くことに大きな意味があるのではないかと感じています」と、意味も感じているそうだ。
ここで大和田へムファサを演じるコツは？という質問が。すると大和田は「ムファサは凛とした男らしい優しさを兼ね備えた方がいいなと思い待っていました。そんなときに右近さんと聞いて大喜びしたんです。逆境とかいろんなものがあると思います。逆境のときでも凛とした品格とか、男らしさを常に持って演じて頂きたいなって思いって。アドバイスというより期待です」と、自身の胸の内を伝え、右近も「ディズニー・ファンのみなさんの気持ちを裏切らないように務めてまいります」と、気持ちを新たにした。
イベント後半には大和田の無茶振りにより『ライオン・キング』主題歌『サークル・オブ・ライフ』を右近がアカペラで披露するという展開に。右近は「無茶振り……というか“ムファ振り”ですよ！」「困ります」と言ったものの、伸びやかな声でアカペラ歌唱。これには大和田も「若い頃のムファサを託すことに安心しました繋いでください」と“継承”の儀式として台本とぬいぐるみを手渡していた。
取材・撮影：水華舞 （C）エッジライン／ニュースラウンジ
熱唱する右近
