森田剛『台風23号』けいこ場で「折れて泣くんじゃないかというときもあった」と吐露

森田剛『台風23号』けいこ場で「折れて泣くんじゃないかというときもあった」と吐露2

けいこ場でのエピソードこそ大変さを窺わせたが取材会はたびたび笑い声が起こり雰囲気は良さげ(撮影:水華舞 (C)エッジライン/ニュースラウンジ)

 俳優・森田剛、間宮祥太朗が10月5日に東京・新宿歌舞伎町のTHEATER MILANO-ZaでW主演舞台『台風23号』(作・演出:赤堀雅秋)ゲネプロを前に俳優・木村多江、藤井隆、伊原六花、駒木根隆介、秋山菜津子、佐藤B作、作・演出で出演もしている赤堀雅秋とともに取材会に臨んだ。

 2014年の『殺風景』から2022年の『パラダイス』まで5つの新作をBunkamuraに書き下ろし・演出・出演している赤堀氏最新作。海沿いのとある町に生きる市井の人々と、その町に戦後最大級の台風23号が迫るという物語を赤堀氏の視点で描く。森田は本作で町を奔走する配達員役、間宮は介護ヘルパー役を演じる。

 本作は事前にあらすじがそこまで大きく明かされていない。ということで、あらすじはどういういったものなのかとの質問が挙がる。これに赤堀は「難しいなぁ」と苦笑いしつつ、「海辺の町に暮らす、市井の人々という人たちが町の一角で交錯するという話だと思います」という。本作の発表がされた際に、間宮があるキャラと義兄弟という設定だったそうだが、それも変化があり、森田の役も配達員ではなかったそうで赤堀氏は「難航した」と、脚本も大変だったそうだが、森田の役を配達員としてから自身の中で話がうまく転がり出したとも告白していた。

森田剛『台風23号』けいこ場で「折れて泣くんじゃないかというときもあった」と吐露3

 そんななか森田は、初日へ向け「けいこで積み上げてきました。その荷物をを一生懸命運びたい」と、配達員にかけたコメントで会場を和ませ、間宮「けいこのときに自分の出ていないシーンも観ていたんです。その1シーン1シーンが好きだと思っていて、それだけ好きだと思える作品に出演できていて幸せだと思っています」と、魅力があふれていると話す。

 続けて、赤堀とは「こんなに静かな気持ちで初日を迎えられるのは初めてです」と、けいこもスムーズに進んだ……かのように思われたが、佐藤が「冬山に登るような厳しい稽古を詰んできました。私は認知症の役だから何があっても大丈夫かなって」と、赤堀と食い違うことに。そこで赤堀は「僕はスムーズだと思っていたんです。夏山だと思っていました」と、釈明。

 すると今度は森田が、けいこ中に「僕がなかなか役を掴めずにいて、演出を受けていた時に、このままやられてたら折れて泣くんじゃないかというときもあったんです。そんなときにB作さんを見たら、B作さんも同じような顔をしてて……。そんなB作さんに救われました」と、けいこの描写をしていた。

 話題がお気に入りシーンへ。森田は「僕が演じる配達員は、とにかく時間通りに指定された場所に荷物を運ぶ。それは生きるためにというので、真っ直ぐな男だと思っています」と自身の役のポイントとともに「見どころはとにかくいっぱいあります。みなさんそれぞれ、見せ場があって、すごくいいシーンがたくさんあります。そこは観て頂ければ」とのこと。

 間宮は、「ヘルパーとして仕事をしていて自分の中では頑張っているし、人当たりはいい。自分に正当な評価をしてもらいたという気持ちが強くて、それが会話の中で見え隠れするという感じです。好きなシーンは配達員がカブトムシの話をするところです」と話していた。

 Bunkamura Production 2024『台風23号』東京公演は10月5日から10月27日までTHEATER MILANO-Za(東急歌舞伎町タワー6階)にて、大阪公演は11月1日から11月4日まで森ノ宮ピロティホールにて、愛知公演は11月8日と11月9日に穂の国とよはし芸術劇場 PLAT 主ホールにて上演予定!

森田剛『台風23号』けいこ場で「折れて泣くんじゃないかというときもあった」と吐露5

森田剛『台風23号』けいこ場で「折れて泣くんじゃないかというときもあった」と吐露6

森田剛『台風23号』けいこ場で「折れて泣くんじゃないかというときもあった」と吐露4