俳優・生田斗真(33)、瑛太(35)、佐藤浩市(57)、夏帆(26)、山本美月(26)、富田靖子(49)が24日、東京・TOHOシネマズ日比谷で映画『友罪』(監督:瀬々敬久/配給:ギャガ)完成披露試写会に登壇した。
作家・薬丸岳氏が2013年に発表した同名のベストセラー小説が原作。ジャーナリストの夢破れた益田(生田)が住み込みで工場で働き始め、その同僚・鈴木(瑛太)と仲良くなる。しかし鈴木は13年前に起こった残虐な少年犯罪の犯人に酷似しており、それを知った益田は調べていくうちに自身が犯した罪にも向かい合っていく……。凶悪少年犯罪の「その後」を描いたサスペンス作品だ。
客席を縫って生田と瑛太は登場し歓声を浴びながらのものに。しかし、その明るい雰囲気とは打て変わったような作品だけに、生田は第一声から「ハッキリ言って問題作です。賛否両論も起こると思います。瀬々監督が尋常じゃない覚悟を持って挑んだ作品ですのでよろしくお願いします」と、硬い表情。
そんな硬めの雰囲気を吹き飛ばすように瑛太は「撮影入りが雨でしたし、きょうも雨なので、(生田が)雨男なのでは?」とからかって笑いを誘ったり、佐藤も「きょうは宣伝部の方からネガティブなことを言わないでほしいと言われますが、ネガティブになってしまいます!」と、叫んで爆笑させることも。
この作品の話が来たときのことへ、生田は富田が「これは絶対にやらないといけない」と覚悟したという発言に合わせ「僕もこれは絶対にやらないといけない題材あだ名と感じました。制作中もできあがってからも、の映画を作ってよかったんだろうかという記憶があるんです。でも、同じ時代に生きてきたものとしては、エンターテインメントとして覚悟を持ってこの映画にしました」と、胸の内を吐露。
脚本読んで、生田は「薬丸先生の小説もそうですけど脚本も真に迫るものがあったので自分として 最大の表現ができればと思いました」と、意気込んでいたそうだ。
瑛太はといえば最初に衣装の合わせで瀬々監督と話し「『僕が俳優だったらこの役受けないけどね』と言われました(苦笑)」とエピソードも披露しつつ、「覚悟が必要で、少年Aの手記を読んで、いろいろ感じることがあって、とにかく全面的に殺人を犯した人に否定的に感じますけど、でも少年Aに対してどこか光のようなものを感じてしまい、この役を演じる上で大切なものだなって。彼がスクリーンの上で出てくるうえで、どんな光を与えられるかと思いながら演じました」と、複雑な心境を口にした。
ちなみに、生田と瑛太は本作が3度目の共演。生田はそれだけに、「20代前半のころから一緒にやっていて、語らなくても、何か太いもので、つながっているような関係で、たくさん話すときもあれば一言もしゃべらないときもあって、それが心地良いんですよね」と、全幅の信頼を寄せているようで、瑛太も「もう3度目なんで、生田斗真という俳優がどういう心持ちで来るかわかっていたので、現場で集中してやっていれば反応が起こるので、斗真に任せていました」と、2人の関係が伝わってくるようなコメントも。
すると生田は、瑛太へ番宣に一緒に出演した際のことを思い出し、「自分の名前を噛んでましたよ!3文字なのに!」と、嬉しそうに話したものの、会場のウケはややウケといった感じの雰囲気だった。
ほかにも山本が、「私が語彙力がなくて、『忸怩たる思いでやって』と監督に言われて、辞書で調べてやってました」と明かすと佐藤が、「人それぞれの感じ方ですけどハッキリ言えば語彙はないですよ」と、ツッコんで笑いを誘うなどしていた。