劇場版『風都探偵 仮面ライダースカルの肖像』(監督:椛島洋介/配給:東映ビデオ
)完成披露舞台挨拶付上映会が10月21日に東京・新宿バルト9で開催され左翔太郎役の細谷佳正とフィリップ役の内山昂輝、椛島監督とともに登壇し、司会はお笑いタレント・しいはしジャスタウェイが務めた。
2022年8月に放送されたシリーズアニメ『風都探偵』の劇場版。翔太郎と相棒のフィリップが仮面ライダーWとして戦うきっかけとなったエピソード・ビギンズナイトを描いている。キーパーソンとなる翔太郎の師匠・鳴海荘吉のキャストには、津田健次郎が演じている。
以下、公式レポート部分。
MC・しいはしジャスタウェイさんの呼び込みで、メインキャストの細谷佳正さんと内山昂輝さん、監督の椛島洋介さんが登壇。トーク前のフォトセッションでは、撮影中に細谷さんが客席とコミュニケーションを取る一幕もあり、会場が和やかな雰囲気に包まれました。
劇場版の制作にあたって、椛島監督は『仮面ライダーW』で仮面ライダーWのスーツアクターを務めた高岩成二さん、仮面ライダースカルのスーツアクターを務めた永徳さんに取材をしたといい、その際に高岩さんが息子の高岩芯泰さんを指導し、仮面ライダーWならではのポージングを見せてもらったという裏話を披露しました。
椛島監督は、劇場版の制作がキャラクターデザインとして参加した別作品と並行して進められていたと明かし、普段の仕事とは違う苦労があった監督業を「戦いでした。知恵熱出たりとかして(笑)」と振り返りました。仮面ライダーアニメーターを兼任していたシリーズアニメと異なり、劇場版では監督の仕事に徹したと話し、人物描写への手ごたえを語りました。
シリーズアニメの頃へと話がさかのぼり、細谷さんは役作りで大切にしたことについて「自分で思ったことをなるべくシンプルに、正直に」とコメント。一方、内山さんは『仮面ライダーW』で菅田将暉さんが演じたフィリップを、「あの時のフレッシュさを含んだ輝きみたいなものがスパークしている」と表現。当時の菅田さんの演技に寄せるのではなく、キャラクターデザインも参考にしてアニメならではのフィリップを演じたと話しました。
細谷さんと内山さんがゲーム『KAMEN RIDER memory of heroez』から続投となったことについて、椛島監督はほかの人は考えられなかったとコメント。求めていたものに応えてくれたと二人の演技を称賛し、客席から拍手が起こりました。
劇場版のアフレコでは、細谷さんが着ていったシャツが津田健次郎さん(鳴海荘吉役)と被ったという裏話も。細谷さんは作られた年代によってシャツの形が微妙に異なると解説し、「僕が持っているシャツのほうが古いです!(笑)」とアピールして会場の笑いを誘いました。一方、椛島監督は津田さんが演じた鳴海荘吉を「めちゃめちゃダンディ」と大絶賛して、ファンの期待を煽りました。
当初は上映時間が70分だったため、タイトに作っていたという椛島監督。キャストの演技の間を活かすために調整を重た結果、上映時間が82分になったと明かされると、細谷さんと内山さんは驚きの反応を見せました。
また、細谷さんはモノローグとダイアローグが重なるシーンで、セリフを話す速度に苦労したというエピソードを披露。
アフレコの話題では本編上映前のトークということで、ネタバレを心配して言いよどむ細谷さんに、内山さんが助け舟を出す場面も見られ、二人のやり取りに客席から笑いが起こっていました。
ファンに向けたメッセージで、細谷さんは椛島監督たちスタッフの中に理想のアニメ『風都探偵』の終わり方があると話し、その実現のために「皆さんが求める気持ちがなければダメなんです」と、感想の投稿を呼びかけました。
内山さんは劇場版の内容について、「元のマンガと比べて大きく膨らんでいるところもあります」とコメント。「劇場版ならではのところにも注目し、楽しんでいただいて、『面白かったよ』と口コミやSNSで広めていただければと思います」と話しました。
椛島監督は映画『仮面ライダー×仮面ライダー フォーゼ&オーズ MOVIE大戦 MEGA MAX』(2011年公開)を、冒頭の七人ライダーのシーンを目当てに7回も観賞したと告白。「あの時に僕が観た・感じた高揚感みたいなものを全部、僕が観たいものとして突っ込んで、想いを込めて作りました」と劇場版に込めた熱意を語り、イベントを締めくくりました。
『風都探偵 仮面ライダースカルの肖像』は11月8日より公開予定!