俳優・永瀬正敏、夏木マリ、“がんちゃん”の愛称で親しまれている『三代目 J Soul Brothers』『EXILE』の岩田剛典、美波が26日、都内で映画『Vision』(監督:河瀬直美/配給:LDH PICTURES)完成報告会見をテーマ曲を担当したジャズピアニストの小曽根真氏、河瀬監督とともに開いた。
『あん』、『光』といった人の心を打つ作品を世に送り出している河瀬監督最新作。フランスの名女優ジュリエット・ビノシュと永瀬をW主演に迎えている。謎の草“ヴィジョン”を求めるフランスの女性エッセイスト・ジャンヌ(ビノシュ)が、日本の春日大社を訪れ智(永瀬)と出会う。その後、2人は交流するが別れ、再び吉野で出会うのだが……。
まるで森のような自然あふれるも会見セットのなかキャスト陣が登壇。永瀬は、「きのう誕生しました!初号試写がきのうあったのですが、帰ってから心が震えて寝ずに来ました」と、興奮冷めやらずといったよう。河瀬監督作品には常連の永瀬だが、「毎回違います。(河瀬監督は)異次元からいらっしゃったと思います。役を積んでいく過程で、到達点は一緒という自信があります。遥かに遠くから見ていらっしゃるというのがあってできあがった作品にあって、これはまだまだだなと思っていました」と、心情を口にした。
一方、岩田は智とともに暮らす謎の青年・鈴役を演じる。「いろんな洗礼を受けました。演じるのではなく、(役を)生きるということを教えて頂きました。とても美しい映画になりました。森に迷い込んだような気持ちになるような描写だったり、とにかく美しい作品に参加できたこと嬉しく思います。この作品をよろしくおねがいします」と、充実感を顔に浮かべながらコメントを。
その撮影は、河瀬監督の方針で共演者と顔合わせはなく、撮影で役として初めて出会うという方式が取られていたそう。岩田はそういった現場は初めてだったと回想し、「口もきくな、目を合わせてもいけないと言われて。自分が登場するシーンでは永瀬さんとお会いするシーンも、本番のカメラが回っているシーンで『初対面を撮りたい』と言われて。そういう部分を1番大事にしているんだなと理解しまして、『本当はクランクインする1ヶ月前から森に入ってほしい』と言われたんですが、それはツアー中で難しかったんです」と、笑いながら話す。
撮影現場では岩田は、「2階の納屋に住んで寝起きとともにカメムシが3匹ついているような虫と共存していました」「お風呂怖くて一瞬でシャワーしてすぐに言えに帰りました」とかなり刺激的だったようだが「地に根付いて暮らすというのは刺激的でした」と、いい思い出になったよう。すると河瀬監督に「(撮影中は)鈴になっていたので三代目メンバーに心配されたんやんな?」と、明かすと、岩田も「(メンバーから)目つきが違っていたらしくて『本当に森の人になってるよ!』って(笑)」と、それだけ役に入り込んでいたようでもあった。
イベント後半には小曽根氏がテーマ曲を演奏。その心を打つ出来にキャスト陣、河瀬監督が総立ちでスタンディングオベーションしたり、河瀬監督からのサプライズプレゼントで参加者にも写真撮影が急きょ可能になったりと盛り上がっていた。
映画『Vision』は6月8日より全国ロードショー!