堂本光一Endless SHOCKへ「もう答えがない」そして「みなさんのために頑張ろう」

堂本光一Endless SHOCKへ「もう答えがない」そして「みなさんのために頑張ろう」2

(撮影:水華舞 (C)エッジライン/ニュースラウンジ)

 人気デュオ『KinKi Kids』堂本光一が11月8日に東京・帝国劇場で主演ミュージカル『Endless SHOCK』(作・構成・演出・主演:堂本光一)開幕記念会見を『KAT-TUN』上田竜也、『ふぉ~ゆ~』福田悠太、辰巳雄大、越岡裕貴、松崎祐介、松尾龍、松浦銀志、綺咲愛里、中村麗乃、前田美波里とともに開いた。

 2000年1月に初演された『Millennium SHOCK』以来、堂本が国内ミュージカル単独主演記録を更新し続けている『SHOCK』の最新公演。今年は4月と5月には東京・帝国劇場にて『Endless SHOCK』本編とスピンオフの『Eternal』を同時上演、7月と8月には大阪・梅田芸術劇場、9月には福岡・博多座、11月には帝国劇場に戻っての上演となる。なお、今年1月の制作会見にて、今回の5ヶ月の上演をもって、『SHOCK』シリーズの上演を終了することも発表している。

 ゲネプロ終了後、その熱気冷めやらぬなかキャスト全員がラインアップされた状況のなかで特別カーテンコールにて会見が開催。堂本は「2000年から始まってきょうすごく驚いたことがあるんです」と意味深に切り出したかと思えば「リカが分身の術を使えてたんだなって」と、リカ役Wキャストの綺咲愛里と中村麗乃がともに並んでいる状況から伝え、場内の空気を一気に和み「まあWキャストですからね」と、会見をスタートさせた。

 いまの心境として、「4月・5月と帝劇でやって、8月・9月と地方で……」というとキャスト陣から「7月もあったんじゃ」と言われて、「いっぱいやりすぎて分からないですけど」と、苦笑いでらしさ全開のところから始まり7月から9月にかけての公演を挙げると「またここ帝劇に戻ってきました。地方公演をしているときに最後ということを意識できずにいたんです。それも良かったと思うんです。そして、帝劇に戻ってきて、このけいこ場も最後なんだなって。昨日、一昨日とみんなで場当たりしていて、場当たりも最後なんだなって、1つ1つ感じてきてはいますね。ゲネプロもラストですからね」という。

 普段は数字や記念公演などはあまり意識してこなかった堂本も、今回は感じるものがあるようだが「いつもステージに立つときは、初日だろうが中日だろうが千穐楽だろうが関係ないんですけど、意識している暇もないくらいのステージで。そんなに意識的にはできないものかなって思ってますよ。1つの公演にいつも通り懸けています」と、培ってきた精神は変わらずといった様子。

 「“Show Must Go On!”という言葉も時代とともに、受け取る側にとって変わってくるってたくさんあると思うんです。もはや哲学的というか。ストーリーの中でも『夜の海』という曲で、ライバル役のタツヤのセリフのなかで『コウイチは消えることを知りながらも走り続けている』っていう、なんのために走り続けているのかって、死んでいなくなってしまう。『SHOCK』自体も今月で最後になるわけですが、じゃあもっと良くしていこうって千穐楽までやっていこうと思っていますが、何のためにするのかって、もう答えがないですよね。幕を開けたら、そこにお客さまがいること、ステージに立って後ろを振り返れば、素晴らしい仲間たちがいること、オーケストラピットには素晴らしい音楽家のみなさんがいること、たくさんのスタッフさんがいること。そのみなさんのために頑張ろうということがすべてじゃないかなって思っています」

 長年『Endless SHOCK』に出演し続けてきた前田美波里へも話が振られ「いやー来てしまったんですね11月が。ちょっと切ない気持ちでいっぱいなんです。けいこ場で上を見ると、水漏れがしたところがあって、ビニールがかかっているんです」といい、堂本も「直してないですよね」とうなずくなか前田は「いつ水が来るのかなって思いながらで。だから直さなきゃいけないのか、だから『SHOCK』がやれなくなっちゃうんだな。仕方がないなって……いやー、切ない」と、心境を。

 堂本との思い出として、前田は「一緒に踊れることですよね。この年齢になっても、素敵な王子さまと一緒に踊れるんですよ。だから若くいられるんです」としみじみ。これに堂本が「よく僕は王子といわれるんですけど、早く王様になりたい」とぼそりと言うと、前田は「これを卒業してからにしてください。まだ王子でいて!私のために!!」と言われて、笑顔でうなずいていた。

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お茶目な卒倒を披露

 ほかにも『Go!Go!kids』の松浦銀志が17歳と聞いて堂本は「若っ!」とフレッシュさを感じるとともに、その両親が40代ということを聞いて、その場でバタリと音が聞こえるほどの卒倒!(の小芝居)をして『ふぉ~ゆ~』の4人もアドリブで、堂本を復活させるように行動をとって笑いを誘う。

 さらには、本作大千穐楽の「倍率もちらっと見ましたよ。転売で200万円くらいついてて……。俺、売っていいですか?その方が出演料より儲かる(苦笑)。ほんとふざけんじゃねぇぞ!ですよ。リセールとかを活用して頂きたいです」と、強く訴えていた。

 そして、堂本から「この後、初日を迎えます。支えてくださっているみなさんとともに、『SHOCK』を1ヶ月間支えて頂ければと思います」と、メッセージを寄せると、オーケストラによる生演奏とともにゲネプロの幕を下ろしていた。

 ■ストーリー
 ニューヨーク・ブロードウェイ。
 繁栄と衰退を繰り返すショービジネスの中心。
 その中で揉まれながらも常に頂点を目指し続ける若きエンターテイナー、コウイチ(堂本光一)。
 彼が率いるカンパニーのスタートはオフ・ブロードウェイの劇場。
 小さな劇場だが、コウイチのショーはいつも人気で大盛況だった。
 カンパニーの誰もがコウイチと共にショーを続けたい、と思っていた。

 ある日、カンパニーの心を動かすひとつの事件が起きる。
 新聞に、コウイチのショーを絶賛する記事が載ったのだ。
 さらにオーナー(前田美波里)は、コウイチにオン・ブロードウェイからオファーがあったことを告げる。
 カンパニーの誰もがショービジネスの頂点に進出出来る!と喜びと期待に胸を膨らませ、コウイチの幼なじみのタツヤ(上田竜也)もあふれんばかりのステージへの夢を描くが、オン・ブロードウェイからのオファーは、次第にコウイチやタツヤ、オーナーの娘リカ(綺咲愛里/中村麗乃)らカンパニーに亀裂と混乱を生じさせる。
 そんな時でも・・・そして、ある事件によって、コウイチの肉体と魂を分かつ最悪の状況に陥っても“Show Must Go On!”
 コウイチはショーへの信念を持ち続け、カンパニーを一つにしていく・・・。

 取材・撮影:水華舞 (C)エッジライン/ニュースラウンジ