「劇場版『進撃の巨人』完結編 THE LAST ATTACK」(監督:林祐一郎/配給:ポニーキャニオン)舞台あいさつが11月9日に東京・新宿バルト9で開催されエレン・イェーガー役の梶裕貴、ミカサ・アッカーマン役の石川由依、林祐一郎監督が登壇し、MCは松澤ネキが務めた。
原作コミック、アニメともに世界中でヒットとなった『進撃の巨人』。TVアニメは、Season1の放送開始から約10年の時間をかけて2023年秋に堂々の完結を迎えた。今回の劇場版では物語のクライマックスに当たる“The FinalSeason完結編”の前編/後編を144分の長編映画として再構築。林監督が自ら指揮を執ってブラッシュアップした本編カットや、5.1chサラウンド音響による迫力のある音声などが特徴となっている。
以下、公式レポート部分。
現在の心境を聞かれた梶さんは開口一番「うらやましいです!」とコメント。じつは梶さんはまだスクリーンで完成作品を観ることができていないそうで、同作の映像を浴びたばかりの来場者に対して羨望をにじませる。対して、石川さんは舞台挨拶の前日にバルト9で映像を観ることができたそう。満足感からか言葉の端々に興奮がにじむ。そして、梶さんと同じくまだスクリーンで観ることができていないと明かしたのが林監督。制作時に劇場に匹敵するような環境で映像のチェックはできているものの、お客さんの反応を見ることができていないため劇場に近いうちに足を運びたいと語っていた。
キャストのふたりからは同作品の収録についての話題も。“The Final Season完結編”の後編の収録の日に、梶さんはちょうどお子さんが風邪を引いていたそうで心身ともに大変だったのだとか。ただ、それが満身創痍のエレンとリンクして収録にも好影響が出たそう。石川さんは、アルミン役の井上麻里奈さんと梶さんと3人で収録できたことへのうれしさをにじませつつも、ミカサの行ないで(物語が)終わってしまうということでアフレコ中に涙が止まらなくなったというエピソードを披露。収録を感慨深げに振り返っていた。
“劇場版『進撃の巨人』完結編 THE LAST ATTACK”の見どころのひとつが、今回が初の映像化となるコミック巻末の嘘予告『進撃のスクールカースト』パート。梶さんはこの新規映像によって作品が完成したという感覚を抱いたそうで、林監督のこだわりが詰まった兵長(リヴァイ)のアクションのすごさを指摘。林監督自身も「レイアウトを見たら動かさないと思って」と感じたそうだ。なお、『進撃のスクールカースト』は細やかな背景などにもさまざまなネタがちりばめられているということで、最低10回は観てほしいと梶さんは来場者に向けてアピールしていた。
トークセッションが一段落したタイミングで登場したのが、劇場版のビジュアルが印刷されたバースデーケーキ。じつはこの日は林監督の誕生日。「念願叶ったその日が誕生日というのは運命を感じる」と感慨深く語る林監督の姿も印象的だった。
舞台挨拶はそのまま終幕へ。石川さんは昨日バルト9で映像を観たときのことに触れつつ、「みんな(お客さん)が大好きで集まっている感覚が貴重で、それだけでも胸が熱くなった」と吐露。この日の来場者に向けても「10年以上引きずってください!」と語りかける。そして、梶さんもエレンというキャラクターに関われたことへの幸福感を改めて吐露。「10年以上と言わずに死ぬまで、いや死んでも引きずってほしい」と作品が末永く語り継がれてほしいという想いをにじませる。
最後のフォトセッションでは心臓をささげるポーズを決めてみせた登壇者たち。『進撃の巨人』への熱い想いを感じられるひと時だった。
「進撃の巨人」は、原作は「別冊少年マガジン」にて、2009年から2021年まで連載されていた諫山創によるダークファンタジー作品で、コミック累計発行部数が全世界で1.4億部を突破。TVアニメは2013年に放送開始となり、シリーズの最後を締めくくるTVアニメ「進撃の巨人」The Final Season完結編(後編)が2023年11月に放送された。そして、11月8日(金)公開の劇場版「進撃の巨人」完結編THE LAST ATTACKは、「進撃の巨人」The Final Season完結編(前編)(後編)の本編カットブラッシュアップと、5.1chサラウンド音響にて、144分の長編映画に再構築した内容となり、「進撃の巨人」シリーズの最後の戦い、そしてエレンたちの物語の完結を描く。
※記事内画像は(c)諫山創・講談社/「進撃の巨人」The Final Season製作委員会