橋本良亮、戸塚祥太、五関晃一、塚田僚一によるアイドルグループ『A.B.C-Z』が11月25日にTOKYO DOME CITY HALLでABC座2024『大金星(BIG VENUS) ~時代(とき)を超えて~』(演出:河原雅彦)ゲネプロを『少年忍者』川﨑皇輝、青木滉平、ヴァサイェガ渉、川﨑星輝、長瀬結星、俳優・彩吹真央、内博貴らとともに開催した。
2012年以来、『A.B.C-Z』のアーティスト活動と並行して、上演されてきた演劇ユニット『ABC座』が今年も最新作を引っ提げ上演。今回は全編を新作ミュージカルとして上演という試みで臨む。脚本は演劇ユニット「王様の演劇部」を主宰する斎藤栄作氏が務める。
その物語は心に闇を抱えて生きてきたアウトサイダーのフット(橋本)、ポテト(戸塚)、北街角ススム(五関)、ダイナマイト・FUJIYAMA(塚田)と強烈な個性を放つ4人が、嵐に遭い“大金星(BIG VENUS)”へ飛ばされてしまうところから始まる。4人の大金星での冒険の先にはある問題を抱えた生き物たちがおり、元の世界に戻るために4人がその問題に向き合っていく。自分のペースで少しずつ未来を目指そうという姿を、押し付けにならない程度の「前向き」をテーマに描き出すSFミュージカル・エンターテインメントに仕上がっている。
所属事務所の先輩・後輩の楽曲もふんだんに取り入れられ31曲を歌唱。その曲も急に歌い出すのではなく、引き金となるようなセリフや、曲の歌いだしのために用意されたかのような大道具まで存在。ゲネプロでも記者たちが思わぬ曲の入り方に爆笑する瞬間も。さらに、歌唱はしなくてもBGMとして流れる曲もあったり、これまでに聴いてきた楽曲の意外な使われ方など、曲周りでさまざまな工夫が。
さらに、キャスト陣の衣装は、主演の『A.B.C-Z』はもちろん、アンサンブルキャスト陣も世界観に即したさまざまな衣装をまとい見どころ満載なステージに。
その後、初日を記念した会見も開催。それぞれの役どころも話していくこととなり、五関は「豪華客船の船長です。プライベートでも僕は免許とか全然持ってないんですけど、唯一船舶免許だけは持っているんですよ。なので当たり役だと思っています。操縦するシーンはないんですけどね(笑)」と話していると内が「この前言ってたやん、そろそろ船買おうかなって」とイジると「買わないですよ!これは書かないでください」と、どうやら内がからかっての話だったよう。「今回ストーリーテラーみたいな役割になってますので、みなさん、僕の船に大船に乗ったつもりで来てください。これは書いてください(笑)」と、うまいコメントが飛び出すことも。
橋本は「王子役です。最初に大体僕をイメージするのはキラキラの王子だと思うんですけど、台本を読んだら全然王子じゃなっかった(苦笑)。肩書が王子なだけで。こういう王子もいるんだぞということを届けられたらと思います」と意気込むとともに、「いまゲネプロやっていて、すごくフット役が楽しかったんですよ。自分で言うのもなんなんですけど、僕って日にち重ねるごとに、やればやるほど良くなっていくんです。初日にこの気持ちだから、千秋楽ではとんでもないことになっているんじゃないかなって」と、尻上がりに良くなっていくとアピールもしていた。
戸塚は「ノーベル物理学賞の候補になるのですが、クセのある役です」と話していたが、急に「ポテトという名前の役ですけど、昨日お弁当でカレーが出て、ポテトが丸ごと入っていて、あっ、自分だなーって。この1ヶ月はポテトを主食にやっていこうかなって」と、天然なコメントが飛び出し、内から「ストイックなの間違っている」とツッコまれていた。
塚田は「『A.B.C-Z』が唯一の地球人で、それであってもクセが強かったりして本当に面白いですよね」と、役柄を聞かれたにもかかわらず総括してしまい、キャスト陣から総ツッコミを受けつつ、「FUJIYAMAはボクシングの世界チャンピオンです。分かりやすくみなさんにお伝えすると井上尚弥選手みたいですけど、本当に設定が面白くて」と説明。さらに、「豪華客船にみんなが集まるってABC座ともつながるなって思っているんです。旗揚げのころにはこんな素敵なステージをできると思ってなかったので、最後まで楽しんで届けたいです」と話していた。
本公演はABC座初年度以来12年ぶりの全国ツアーとなり、五関から「『ABC座』という旗揚げもこの座組でいろんな地方を周っていくという意味でついたので初演に立ち返って地方を回れるのが嬉しいです」と喜びがあるそう。ちなみに大阪公演へは「内にいろいろおいしいものをと思ってます」と、期待を寄せる五関へ「大阪は任して!みんなで行きましょ」とも語っていた。
ABC座2024『大金星(BIG VENUS) ~時代(とき)を超えて~』東京公演は11月25日から12月8日までTOKYO DOME CITY HALLにて、大阪公演は12月12日から12月16日までCOOL JAPAN PARK OSAKA WWホールにて、愛知公演は12月26日から12月28日までアイプラザ豊橋で上演予定!
取材・撮影:水華舞 (C)エッジライン/ニュースラウンジ