（撮影：水華舞 （C）エッジライン／ニュースラウンジ）
俳優・広瀬すずが12月2日に都内でNetflixシリーズ『阿修羅のごとく』（監督：是枝裕和）完成報告会に俳優・宮沢りえ、尾野真千子、蒼井優、企画プロデュースを担当した八木康夫氏とともに登壇した。
日本のホームドラマの名手で知られる脚本家・向田邦子氏が手掛けた1979年から1980年にかけて放送されたドラマシリーズ『阿修羅のごとく』を是枝監督が脚色してリメイク。物語では幸せそうに見えた四姉妹に、突如訪れた家族の不穏。阿修羅のように、ときに争い、ときに笑う――四姉妹それぞれが、本当の幸せに向き合っていく現代版ホームドラマ。花の師匠として生計を立てる長女・綱子に宮沢。会社員の夫や子どもたちと一見平穏に暮らす専業主婦の次女・巻子に尾野。図書館で司書を務める恋愛に不器用な三女・滝子に蒼井。喫茶店のウエイトレスでボクサーの卵と同棲する四女・咲子に広瀬がキャスティングされている。
会見冒頭、蒼井は最終話だけ観ずに楽しみに残しているそうだが広瀬は「全部観てしまって」といい、会場を笑顔に包むなかイベントをスタート。
是枝監督からはVTRメッセージが寄せられ宮沢と尾野では収拾がつかないほどだったと言われ2人は苦笑いしつつどちらがより“収拾がつかなかった”のかを話し合う様子が。そんな現場を蒼井がまとめていたと是枝監督は話したが、蒼井は顔の前で手を振って謙遜。さらに是枝監督は「すずが一番しっかりしていた」とコメントし、これに広瀬はガッツポーズで楽しげだった。
目をつぶってガッツポーズをする広瀬
そんな是枝監督からのコメントを受け、宮沢は「きょうは猫をかぶっております。長女ですし」といえば、尾野は「多々間違いがあると思います。きょうは猫をかぶってはおりますが」とツッコミを入れたり、「すずはしっかりしてない」と話し、広瀬は尾野にタッチする“小競り合い”が繰り広げられる。お返しとばかり、広瀬は「尾野さんは『私が末っ子』と」と暴露。実際に、尾野自身は実生活では本当に末っ子なためそういうアピールしていたという話や、蒼井は「ずずちゃんと、尾野さんって呼ぶか真千子さんと呼ぶかと話していたら『真千子でええ！』って言って」と、『真千子でええ！』の部分を語気を強めて笑いを誘っていた。
オファーを受けたときに、広瀬は「こんなチャンスないから、馬鹿な顔して飛び込みたいなと思って」という。さらに、是枝監督とは2015年6月に公開された映画『海街diary』で異母妹で四姉妹の末っ子・浅野すず役を演じていることもあり、「こんな経験絶対ないと思って。是枝さんの作品でデビュー当初のときも四姉妹の末っ子だったので、四姉妹の末っ子を2回もやると思わなかったので、ぱっと思うものがあり、飛び込んじゃいました」と、出演をすぐに決めたという。
その直感は合っていたのか、撮影では「こんな先輩居ていいの！？というくらい心地のいい現場で」という気持ちになりながらいることができたそう。さらに、「現場がそうだったんですけど何もかもさらけ出せて、ずっとしゃべって、撮影で喋りすぎ、笑い過ぎですごい痩せたんですよ。いっぱい食べてんたんですけど、笑うっていい痩せ方をして、毎日毎日楽しくて。夕方を過ぎると眠くなっちゃうくらい。楽しいって最高だなって思いました」と、とにかくエンジョイしていたそうだ。
咲子役を演じて広瀬は「お姉ちゃんたちと、年齢が離れているから、お姉ちゃん1人1人と別々の接し方をしているんです。子どもというのが無意識に出てくるというか……。対抗心もありつつ、女として人として見返してやろうと、パートナーとともにぶつけあっていってて。不思議なバランスの持ち方で、みんなからみそっかす扱いをされるているんです。私の居ないシーンでこんなふうに言われてたんだということを知って、滝ちゃんにはいろいろつっかかったんですけど、これで正解だったなと思って。ですので、ほかのみんなと性格が離れている感じで演じさせて頂きました」と、役への思いとともに話していた。
Netflixシリーズ『阿修羅のごとく』は2025年1月9日（木）よりNetflixにて世界独占配信 (全7話（一挙配信）)。
取材・撮影：水華舞 （C）エッジライン／ニュースラウンジ
