ふぉ~ゆ~松崎祐介『ジャングル大帝』リーディング音楽劇なのに台本手放した理由とは

ふぉ~ゆ~松崎祐介『ジャングル大帝』リーディング音楽劇なのに台本手放した理由とは5

(撮影:水華舞 (C)エッジライン/ニュースラウンジ)

 リーディング音楽劇『ジャングル大帝』(演出:ウォーリー木下)レオ編の取材会が12月10日に東京・有楽町のよみうりホールで開かれ主演となるアイドルグループ『ふぉ~ゆ~』福田悠太&辰巳雄大&越岡裕貴&松崎祐介、俳優・太田基裕、梅田彩佳、演出を担当したウォーリー木下氏が登場した。

 漫画家・手塚治虫の初期の名作で人間に育てられた白いライオンの子・レオが成長する姿を通して、自然と人間の関わりを描いている『ジャングル大帝』。そのリーディング音楽劇作品となっており、2023年6月に初演となり大盛況となった。本作はその再演でもあり完結編で、レオの生涯を2部作で描く。 2部作の前編であるレオ編で主演を務める『ふぉ~ゆ~』は、初演でも主人公のライオン・レオの成長を4人で表現し、レオ以外の役どころも演じ分けており、本作でもレオが幼少期から大人になるまでの物語をさらにパワーアップさせて描き出している。

 明日12月11日に初日を迎える本作。ウォーリー氏は前回と今回の違いへ「再演ですけど前回は、こういう趣向のものを初めて作ってみて、みなさん試行錯誤して、“あとは楽しんでやってください”と言って」とどちらかというとお任せをしたそう。しかし、今回は「もうちょっと僕も頑張ろうと思って。ただ、頑張ろうと思ったおかげでリーディングじゃないじゃんという感じになってしまったんです。だから、明日からリーディングに戻そうかな」と『リーディング音楽劇』と銘打っているものの、それにとらわれないものに仕上がっているという。そんなウォーリー氏としてはよみうりホールという場所へ「空間としてはミニマム。でも、世界に広く届く作品になったと思います」と、生演奏スタッフたちとともに作り上げている独特のものになったとも。

 福田もそのウォーリー氏の証言を裏付けるように、「前回はルールだけ渡されてやってみたんです。それはそれで役者として楽しめたのですが、前回を踏まえて今回でリーディング音楽劇というより新しいタイプの劇になっている感じで、音楽ショーというジャングル大帝の壮大な世界観を現すにはこの手法がいいのではないか。明日初日でお客さんがどう反応頂けるか」と、前回とは別物のような作りになっていると明かす。

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 それだけに辰巳は「ウォーリーさんが新しいものを作ってくれて、その中にいれることが嬉しいですし、有楽町でジャングルを感じられるのは明日からここだけになると思います」と声を弾ませつつ、そのディレクションについては、「『みなさんオーケストラの一員だと思っていてください』と言われて、そこでまずワクワクしたんです。僕らの音楽の担当は声。そこに少し動きをつけてという感じで」と、胸が躍るような体験になっているとも。越岡も前回に比べて「より深いところまで知れたなって思っていて。オーケストラのみなさんと奏でるハーモニーといいますか。壮大な世界を伝えられたらなと思っています」とより、明瞭に世界観を表現できていると語った。

 松崎は出しぬけに「帝国劇場で動物園と言われていたんですけど、ここは本当にリアル動物園になりましたね」とコメント。これに『ふぉ~ゆ~』のほかの3人が「それじゃ分からないだろ!」とツッコミを入れ、隣にいた辰巳から「帝国劇場でやっていた『Endless SHOCK』という舞台で、『ふぉ~ゆ~』が4人集まると堂本光一くんから『動物園になる』と言われていたんです」と解説して笑いを誘ったうえ、明日からの来場者へも「僕はここで待ってマツ(自身の愛称)」をぶち込んだ流れるようなあいさつをすることに。

 この盛り上がった直後の太田からは「松崎さんの後は地獄ですよ!」と、笑いつつ「ウォーリーさんの再演に対する意気込みがハンパじゃなく、ゆるっと来たらピリッとした気持ちになりました。いろんなものも再構築されてますし、新作のようなものになっています。この後にも1月のルネ&ルッキオ編にも良いバトンを渡せるように」と、意気込んだ。

 その太田が挙げたルネ&ルッキオ編には『ふぉ~ゆ~』の事務所の後輩の『少年忍者』黒田光輝、深田竜生が出演する。越岡は「『ジャングル大帝一緒だね』って竜生に連絡したんです。そうしたら『違いますよ』と返ってきて。それでルネ&ルッキオ編の上演を知りました」と驚いたそう。レオの子どもがルネ&ルッキオだけに、『ふぉ~ゆ~』からも「本番の空気感も感じてほしいから観に来いよ!」と声をかけていた。

 ほかにもけいこ中に松崎があるシーンで台本を持たずに現れたエピソードも披露。松崎は「それは俺が(ウォーリー氏に)教えたんです」と一歩前に出る。その松崎が台本を持って演技をしなかったことで、ウォーリー氏が「台本手放せるところは手放してみてはっていう提案があったんです。それでこちらの演者側も思いつきでやってみようかとなって」と、ストレートプレイのような瞬間もできあがったという。ここでウォーリー氏がなぜ松崎は最初に台本を手放したのかへ「いやもう、役になりきっちゃって、台本はいらないってなって」と明かし、ウォーリー氏は「なりきっちゃったかー」と、楽しげに納得していた。

 ちなみに、辰巳によると「松崎くんは普通のお芝居でセリフを覚えると間違えないんです。けど台本を持ってお芝居をするとなぜか間違えるんです。不思議なことが起こってて」と言い出し、松崎は「ニホンゴベンキョウチュウデス」とカタコトの言葉で釈明(?)していた。

 一方、梅田は「初演のときにもおけいこが楽しくて笑い声にもあふれていて。でも、昨日の場当たりの後にウォーリーさんが誰より一番笑ってて」と、けいこ場から笑いがあふれていたと話していた。

 リーディング音楽劇『ジャングル大帝』レオ編は2024年12月11日から12月16日まで有楽町よみうりホールにて。ルネ&ルッキオ編大阪公演は2025年1月10日から1月13日まで梅田芸術劇場シアター・ドラマシティにて、東京公演は2025年1月18日から1月31日まで有楽町よみうりホールにて上演予定!

 ■出演
 ●レオ編
 福田悠太、辰巳雄大、越岡裕貴、松崎祐介(ふぉ~ゆ~)
 太田基裕、梅田彩佳、西川大貴、ダンドイ舞莉花ほか

 取材・撮影:水華舞 (C)エッジライン/ニュースラウンジ

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