劇場アニメーション『機動戦士ガンダム THE ORIGIN 誕生 赤い彗星』(総監督:安彦良和/配給:松竹)公開記念舞台あいさつが6日、東京・新宿ピカデリーで開かれシャア・アズナブル役の池田秀一、デギン・ソド・ザビ役の浦山迅、ギレン・ザビ役の銀河万丈、ドズル・ザビ役の三宅健太、キシリア・ザビ役の渡辺明乃、ガルマ・ザビ役の柿原徹也、安彦総監督、谷口理プロデューサーが登壇した。
日本ロボットアニメに金字塔を打ち立てた『機動戦士ガンダム』。そのキャラクターデザイン・アニメーションディレクターの安彦総監督が手掛けた大ヒットコミックス『機動戦士ガンダム THE ORIGIN』を劇場アニメ化。全4話構成の『シャア・セイラ編』、そして『ルウム戦役』を全2話で描き、これで『THE ORIGIN』のアニメ化完結となる。
この日のキャストはザビ家の一家の声優が初めて勢ぞろいするというレアなイベントに。公開を迎え浦山は「あっという間の4年間でした」と感慨深げな様子を見せれば、銀河は「諸君手を緩めてはいけない!戦いはこれからだ!!」とギレン風に声を出し会場を沸かせる。三宅は「ザビ家に来ないか?と言ってなかなか集まらない感じです(笑)」といいつつ、“仕込み”で手に持っていたサスロ・ザビの遺影を披露して爆笑をさらう様子も。柿原は、「きょうはお兄ちゃんもお姉ちゃんもいるから安心です」と、末っ子風にあいさつ。
それぞれ役を演じてみて、浦山は「1番最初に安彦先生から『デギン・ザビというのは悪役ではなくていい人間なんです』と教わったんです。今回は特にというか、しっかり思い出しながら演じました」と、しみじみ。すると銀河が、「僕もやる前に『決して悪い人ではないですよ』の言葉がほしかった」と、お茶目に続けて笑いを誘う。そんなやりとりを見ていた三宅は、「収録で1度ご一緒できたんで嬉しいという思いもありつつ、こうやって並ぶと身が引き締まる思いです。ははは浮かれちゃって」と、自身の気持ちを明かすと、柿原もオフマイクで「わかりますよ(笑)」とうなずいたが、渡辺はといえば「ギレン兄様との戦いをしてあんなつっかかってごめんなさいと思って」と、恐縮気味だった。
イベントではほかにも、言ってみたかったセリフはないかという質問も飛んだが、池田は「僕は自分のセリフで精いっぱいですので、ほかのセリフはもういいです」と苦笑いを漏らせば、銀河は「随分揚げ足をとられてきたので『坊やだからさ』ですかね」と、シャアのセリフをチョイス。柿原といえば、第3話で池田と一緒にアフレコしたことが忘れられなかったようで、「3話のシャアの最後のセリフ。『赤いな。実にいい色だ』というのは台本に書いてなかったんです。それが2人でスタジオにいるときだったので、あのセリフはいまだにBlu-rayを観ていてもシビれます!」と、胸を熱くしたそうで、池田は、「原作にもシナリオにもなかったんですけど、録音台本になって、このセリフ言わせてみようかって。素敵なセリフを頂いてありがとうございました」と、裏話を披露していた。
その一方で、TV番組『全ガンダム大投票 40th』でキャラクター部門総合1位にシャアが選ばれたということで池田はそのことをアピールしつつ、『THE ORIGIN』を通しての感想へ、「実は結構なプレッシャーでした。40年くらいシャアを演じさせて頂いていますが、初めて言うセリフが多いですし、自分の中では何十年ぶりに緊張したというか、大変な仕事でした」と、肩の荷が降りたようだった。
そして池田から「おかげさまで『THE ORIGIN』過去編最終章を迎えることができました。みなさんにとってこの6作品どうだったでしょうか。何かみなさんの心に残っていただくことができたら最高です。僕にとっても『THE ORIGIN』いう作品は財産になりました。またいつの日か、どういう形になるかわかりませんが、みなさんのお目にかかる日があることを念じています」と、思いを伝える。
最後は司会からザビ家が集まっているということで、銀河に「ジーク・ジオン」の掛け声をやってほしいと無茶ぶりのリクエストが!銀河は「行くしかないでしょ」とノリノリで、会場の観客たちと一体となって「ジーク・ジオン!」を3度叫び、盛り上がったまま終演を迎えた。
劇場アニメーション『機動戦士ガンダム THE ORIGIN 誕生 赤い彗星』は5日より全国35館にて4週間限定でイベント上映中!