アニメーション『映画 先輩はおとこのこ あめのち晴れ』(監督:柳伸亮/配給:アニプレックス)公開記念舞台あいさつが2月15日に東京・新宿バルト9で開かれ花岡まこと役の梅田修一朗、蒼井咲役の関根明良、大我竜二役の内田雄馬が登壇し、司会は宣伝大使を務める“キスマイ”『Kis-My-Ft2』の宮田俊哉が務めた。
男だけど可愛いものが大好きで、女の子の姿で高校生活を送る“男の娘”・花岡まこと。そんなまことに恋をする、元気いっぱいの後輩・咲。そしてまことを近くで見守り続けてきた、幼馴染の竜二。まことを巡る繊細な青春模様を描き2024年にTVアニメが放送された作品のその後の姿が描かれる。
以下、公式レポート部分。
まずはテレビアニメ放送終了から5ヶ月ぶりとなる本作について。完結の物語をお客様に届けられることに梅田は「アフレコしていた時はまことを深く深く考えて収録させていただいて。そこから完成するのを祈る期間を経て、無事本日を迎えられて、一ファンとしてまことたちを見届けられる気持ちです」と心境を明かした。関根はテレビアニメで本作の背景(景観)や音楽のすばらしさに印象を受けたそうで、その当時の気持ちを本作でも感じたと告げた。内田は、テレビアニメから映画までほぼ連続して収録していたことに触れ、「映画が完成し、ようやく皆さんにお届けできるのかと思うと充実感を感じますし、どう楽しんでいただけるのかワクワク感があります」と語った。
映画公開への思いが語られたところで、それぞれが台本を読んだ時の感想に話が及ぶと、関根は台本をいただいた時に「台本が分厚くて頑張らなきゃ」と感じたそうで、それに対し梅田と内田もうなづき「テレビアニメ4~5話分分厚さだった」と台本の厚さトークが弾んだ。
収録時のエピソードについては、関根が「収録行く前はドキドキしていたけど。3人が集まると自然と“大丈夫”“今日も頑張ろう!”と思えた」と当時を振り返った。
続けて宮田が、まこと・咲・竜二の関係について『優しさの三角関係』だと感じていると話題を振ると、その3人の関係性に対して「この言葉を超える一言は出せない」とすかさず梅田が切り込む。そのうえで、「一言にするのは難しいけど、それぞれ壊れやすいものでありながらも壊れにくいもの」と彼らの関係性を表した。
内田は「三角関係が良くできているというか。各々思いやるけど未熟な学生たち。なにかがダメになった時にそれぞれがサポートしてくれるような、“優しさの三角形”かな。」と宮田の感想に寄せたユーモアも交えながら自身の思いを明かした。
そして話題は変わり、それぞれの〈好き〉について。
舞台挨拶裏で梅田のヨーヨー好きについて盛り上がったそうで、その情報を事前に知っていたという宮田は、「今日ヨーヨーを教えてもらおうと思って持ってきた」とキャスト陣の仲の良さも垣間見られた。
関根は〈好き〉を発信するよりも胸の中で尊いと思っているタイプだと言いつつ、唯一外に向けて〈好き〉を発信するのは“ペットのことりちゃん”と飼っているペットへの溺愛ぶりを客席に伝えていた。そして内田は、「革ジャンや革製品にはまっている」として「着こんでいくと自分の形になっていく…その人だけの形になっていくというのがたまらない」と、それぞれの〈好き〉を披露した。
さらに、本作は〈好き〉や〈特別〉という感情が大切に描かれた作品ということで、それぞれが大切にしている思い出や感情について問われると、内田は「学生時代に吹奏楽をやっていて。授業中にも部活の事を考えるほど好きなことに集中していた時間は楽しかった」と学生自体を振り返りながら「あの瞬間を仲間と一緒に頑張れたというときめきを感じてられてよかった」と語った。これには宮田も「学生生活はもっと楽しめばよかった、と大人になると思うよね」と共感し、関根は「学生時代の何気ない会話が楽しかった」とそれぞれが学生自体を思い返していた。
また梅田は、本作は“学校の匂い”も一緒に思い出させてくれるような作品だとも話していた。
トーク終盤では、お気に入りのキャラクターについても話が及んだ。
内田が「優しげな笑顔で、体が大きくて、声も素敵で…」と切り出し、続けて梅田と関根が「優しさにあふれていて…」「気遣い屋さんで…」とここまで話すと、宮田が自身のキャラクターだと踏み「揃うな?揃うな?一斉に言ってみよう!」と張り切りながら3人に声をかけた。しかし、答えは「天使!」と宮田の演じるキャラクター・本郷博ではないノリが広げられるかと思いきや、3人の答えが揃わないというまさかのハプニングに会場からも笑いが起こった。
最後のあいさつでは、内田は「この作品は、いろんな人の悩みや迷いに、あなたらしい想いでいいんだよ。と答えをくれる、受け止めてくれる優しい作品だと思っています。自分を大切にする、自分らしくあることが、誰かを大切にする最初の一歩になることを教えてくれる作品だとも思います。ぜひ皆さんの心に潤いや癒しがあることを願います」と客席に思いを伝えた。
関根は「優しさにあふれていて、でも思春期の精細さもあって、少しとげとげもしているような。でもやっぱりさわやかな、素敵な作品だと思っています。テレビアニメ放送前に金平糖のような作品だと言わせていただいていましたが、金平糖がひとつの瓶に入って、たくさんの色が掛け合わされて一つのお菓子になったような映画になっています。この映画で咲ちゃんたちがどうなるのか見届けていけたら嬉しいです」と語った。
最後に梅田は、「まことと出会って、まことを任せていただくと連絡をいただいたときから、どういう子なのか、どう演じようかとたくさん考えていました。僕の中では勇気のいることもありましたが、まことが蒼井さんや竜二と過ごすことで大丈夫と思えたように、僕も共演させていただく皆さんと作っていく中で大丈夫と思わせていただきました。
映画を皆さんにお届けできるのが嬉しくもちょっと寂しい気持ちもありますが、この作品を観たことで皆さんの支えや力になっていたら嬉しいです。ぜひ『映画 先輩はおとこのこ あめのち晴れ』お楽しみください」と作品への思いを語り、舞台挨拶は幕を閉じた。