声優・江口拓也が2月18日に東京・TOHOシネマズ 日比谷で劇場アニメ『ベルサイユのばら』(監督:吉村愛/配給:TOHO NEXT、エイベックス・ピクチャーズ)公開記念舞台あいさつに沢城みゆき、豊永利行、武内駿輔とともに登場した。
革命期のフランスで懸命に生きる人々の、愛と人生を描いた漫画家・池田理代子氏の代表作で“ベルばら”の略称でも親しまれている『ベルサイユのばら』。宝塚歌劇団による舞台化、テレビアニメ化などざまざまに展開している本作が新たに劇場版となった。将軍家の跡取りで、“息子”として育てられた男装の麗人オスカル・フランソワ・ド・ジャルジェを沢城みゆきが、オーストリア出身のフランス王妃マリー・アントワネットを平野綾が、オスカルの幼なじみの平民アンドレ・グランディエを豊永利行が、アラン役の武内駿輔が、ジェローデル役の江口拓也が声を当てている。
以下、公式レポート部分。
<オスカルを愛した男たち>ということから、江口もホスト調に「ご指名ありがとうございます」と返すなど、和気あいあいとした様子の登壇者たちに会場も大盛り上がり。
ちなみに武内と江口は劇場版『ベルサイユのばら』イベントは初参加。あらためて大勢のファンの前に立った武内は、「収録したのが2年前くらいで、楽曲のレコーディングが先なので、それは3年前くらい。無事に形にできて良かった。僕はおふたり(沢城、豊永)と一緒に収録する機会もあったので。お芝居の熱量もしっかりとアニメーションに反映されているというか。いい形で令和の『ベルばら』に息吹を吹き込めたのかなと思います。そういった自信を持てるような内容の作品をお届けできて良かったな、というのが率直な感想」と感慨深い様子でコメント。
続く江口も「皆さんが強く愛してくださったからこそ、またこういうタイミングで舞台あいさつをさせていただく瞬間に立ち会えたと思うんです」と切り出すと、「僕は普段、めちゃくちゃひとりで飲み歩くんですが、飲み屋ごとに飲み友がいて。そこではやはりベルばらの話になるんですよね。今までアニメについての感想をもらったことが無かった方からも、パートナーの方と一緒に映画を見に行ったがとても良かったという感想を頂いたり、いろんな方に面白かったと言っていただきました」と報告した。
そしてトークの話題は、この日のイベントテーマである「オスカルの魅力とは?」という流れに。江口が「やはり強さ、たくましさといった部分が魅力的なですが、光の部分が強くなればなるほど影が濃くなるわけで。ああいう風にたち振る舞うところにせつなさを感じるんですよね。僕としては『弱音を吐いてもいいんだよ』『そういう部分を見せてもいいんだよ』と思うんですけど、それでも見せないという意志を固めて、いろんなものを閉じ込めて前に進もうとするところに人は感動するし、けれど愛している人だけには見せる部分もあって。そして僕(が演じたジェローデル)の前では決して見せられないんだなと思いました」とコメント。その言葉を聞いた沢城も「めっちゃジェローデルから見たオスカルだよね」と興味深い様子で付け加えた。
そんな3人の男性陣の言葉を聞いて、あらためて“沢城自身が”惹かれるキャラクターとは3人のうちの誰なのか?それぞれ1輪のバラを手にした3人の男性陣は、片膝をついて花を差し出したり、口にバラをくわえたりと思い思いにアピール。そして、しばし考えた後「整いました」と頷いた沢城は「ルイ(16世)!」と力強く語ると、会場は大喝采。
「ルイ……?」と納得がいかない様子の男性陣に向けて、「だってアランはこんなにも頼れるでしょ。こんなに頼れる人のことを好きになったらいなくなった時にどうなっちゃうのかと思うでしょ。妹もいるしね。それとアンドレはね……命とかかけてくれなくていいの。命をかけられると安心できないの。そしてジェローデルは4次元にいるでしょ。まだ現世にいたいから。やはりルイの魅力はティーンエイジャーの頃はわからなかったのよね。年を重ねてくると分かってくるから!」とその理由について解説。まさに「恋人にするなら」ではなく、「結婚するなら」というところにルイの魅力を感じている様子の沢城の説明に「仕方ないよね……」とどこか納得した様子の男性陣だった。
※記事内画像は(C)池田理代子プロダクション/ベルサイユのばら製作委員会