女優・松井玲奈(25)、新川優愛(23)、俳優・廣瀬智紀(30)が10日、東京・シネマート新宿で映画『めがみさま』(監督:宮岡太郎/配給:MMJ)初日舞台あいさつを宮岡監督とともに開いた。
閉鎖的な田舎町で母親の過干渉、職場いじめなど人生に絶望し生きていた佐倉理華(松井)がセラピスト・ラブ(新川)と出会って救われ自分らしさを取り戻していく。拓海(廣瀬)との出会いもあり、順調な日々になってくるのだが、ある事件が起こったことにより不協和音が生じ始め歯車が狂いだしていき、その果てには……。
松井と新川は完成披露試写会のときと同じおそろいのワンピース、廣瀬はフォーマル目な装いで登場。もしも自分だったら劇中のラブのセミナーに心酔しそうかどうかと質問が挙がると、新川は「100%ではないですけど、何か言葉にすることなどは必要なのかなって。つらいことから逃げられるきっかけになれば必要なのかなって」と、しみじみ。松井も、「ああこういう言葉を人からもらえると嬉しいなという言葉をラブは与えてくれるからこそ、みんなラブのことが好きになっていくんじゃないかなと思いました」と、共感することがあるという。
一方の廣瀬は「本当にそう思います」と発言して、登壇者や観客の頭に?がつきそうなコメントで沸かせながら始まったが「松井さんの意見にですよ(苦笑)。言いたいことをいうというのは大事ですけど、すごく考えさせられますよね。こういうことができたらいいなと思うところもたくさんあるんですけど、そうも行かないこの世の中」と、含みがありそうなことを言い出し、松井から「なんなんですか(笑)!」とツッコミが入っていた。
撮影中のエピソードについては、宮岡監督が、「撮影が終わった後にみんなで帰ろうかというときに、隅の方で新川さんと廣瀬さんが2人パイプ椅子に座って向き合っていたんです。そうしたら廣瀬さんが、『俺、ちょっと今の人生に悩んでて……』と言ってて。ラブというより新川優愛のセラピーみたいになってて」と、暴露しだしこれには松井も観客もビックリ。
すると新川は「『それはどうしていきたいの?』『自分はどうしたいの?』『そのためにはこうしたらいいんじゃない?』っていう提案をして」とそのときにアドバイスしたそうで廣瀬は「そこまで本気というか……本気でしたけど。新川さんは昔ドラマでも共演させて頂いて、そのとき新川さんは10代だったんですけど、印象が僕の中で変わらなくて、すごく頼りになるお姉ちゃんみたいで」と、新川に相談した経緯を説明。とはいえ新川は「7個上ですからね」と廣瀬にいうと、廣瀬は「すいません」と、苦笑い。
それでも、その“お姉ちゃん”トークは続き、事前に集めた質問に答えるコーナーで、自分の職業をどうやって決めたかという話になった際に、新川が「毎日充実しているんですけど、高校生の時にまったく違うお仕事で介護系のお仕事につきたかったんです。介護のお仕事を勉強していたんですけど、オーディションとかも受けていたんです……気づいたらここにいるという感じですね。いまでも興味があるんです。いつか本業になるかは分からないけど、そういうことでかかわりたいなと思って」と思いを吐露したが、廣瀬はこれに反応し「お姉ちゃんっぽいと思ったのは、介護されてる感覚だったんだ!それくらい包容力がある」と、返して場内を沸かせていた。
ちなみに、廣瀬は自分の仕事へ「ほかにやりたいこともなかったんです。でも、この世界に入ってたくさんすることがあって、本当に興味深いものがたくさんあって、ワクワクするというか。ですから僕の中ではこのお仕事は天職というか」とのこと。松井は、「私自身芸能のお仕事をしたいと思っていたんです。でも、やりたいことが何か分からないと聞かれたりして、私が教えてもらったのはやりたくないことをいっぱい挙げて、そうするとやりたくないことはやれることだからそこから選べばいいよって」と披露すると、廣瀬は「僕はなかなかできないです。自分に甘いので、僕はやりたいことしか書いてしまうタイプです」と、ほんわかと会話に乗り笑いを誘っていた。
ほかにも、好きな人に告白する勇気がないという質問に3人で「カツ!!」と叫んだりした後、最後に「僕にとっては2、3回観てほしいという明確な理由がある映画になっています」(廣瀬)、「観て頂いたみなさんには、私はここでこう感じたとか自分はこう思ったよというのを教えてもらえれば」(新川)、「この作品を通じて、自分の人生は自分で選択するものなんだなと思っています。自分の人生を自分らしく進んでもらえたら」(松井)と、それぞれメッセージを寄せ終演となった。
映画『めがみさま』は10日より絶賛公開中!