小野大輔、下野紘、土岐隼一サウナ男子朗読劇「サウナの『サ』」!「笑い」に満ちる

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 声優・小野大輔、下野紘、土岐隼一が3月29日に埼玉・和光市民文化センターでサウナ男子朗読劇「サウナの『サ』」を開催した。

 脚本は舞台劇「AD-LIVE」シリーズ、体内活劇「はたらく細胞」などを手掛ける川尻恵太氏。演出は舞台『地獄楽』、リーディング公演『ジャックジャンヌ』-あらた森の蟲退治-などを手掛ける加古臨王氏が担当している作品。とあるサウナ空間が舞台。見知らぬ男3人が出会い、友情を育み、それぞれの人生が動き出していく、笑いあり涙ありの珠玉の人間ドラマを展開する。小野、下野、土岐の役者としてだけではなく、キャラクターと役者本人の境界線が曖昧になる瞬間もふんだんに散りばめられた作品に仕上がっている。

 以下、公式レポート部分。

 舞台上には、左手にサウナの座台が、右手には外気浴用のリクライニングチェアが設置されていて、その雰囲気はサウナそのもの。原作のないオリジナル劇のため、ここでいったいどんな朗読劇が繰り広げられるのか、観客は開演前から興味津々といった様子だ。面白かったのは開演前の場内アナウンスで、通常のマナー喚起や注意事項のほか、「服は脱ぎません」や「サウナ気分で整う時間になれば幸いです」など、ユーモアがたっぷり。開演前にも関わらず、会場のあちこちから笑い声があがるなど、期待値がどんどんと高まっていく。

 定刻となり、いよいよ開演を迎えると、まずは土岐のモノローグから静かにスタート。土岐が演じるキャラクター「齋藤」が、子供時代に「あいうえお作文」を褒められたことで小説家になったという過去エピソードを披露する。

 この冒頭シーンで、土岐が「担任の先生がこんなことを言った」と語ると、スポットライトの当たった小野が「今から皆さんに殴り合いをしてもらいます」と、某映画の有名セリフをさらに誇張して言い放ってみせる。ここで最初の笑いが起きると、さらにその直後、生徒役に扮した下野が「はいはいはいはい!」と挙手し、超ハイテンションで幼稚な「あいうえお作文」を披露するなどさらに加速。開演1分で披露されたこのボケの応酬により、この劇が「笑い」に満ちたストーリーだということをみんなが確信したのは確実で、まさに最高のツカミだった。

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 ここで、今回3人が演じるキャラクターを紹介しておこう。土岐が演じるのは締め切りに追われる売れない小説家「齋藤」。下野は洋食店のシェフ「桜木」、小野はプライベートサウナのオーナー「佐野」で、それまでは赤の他人だった3人が、ふとした偶然で知り合ったことでストーリーが進んでいく。基本的には、自由にノビノビとボケる小野と、それに振り回される下野、冷静につっこむ土岐という立ち回りで、テンポの良い日常コメディーが主体。一般的に「朗読劇」と言われると、台本を手にした役者が、身体を動かさずに声の芝居だけで劇世界を表現するというイメージを持つかもしれない。しかし今回の朗読劇は、ステージ上に設置されたサウナとリクライニングチェアを行ったり来たりしつつ、時には台本を手放して自由に芝居するなど、かなり動的な演出となっている。またBGMや効果音、背面モニターを使った映像演出もふんだんに使われていて、エンタメ要素は抜群。感覚としては「朗読劇」と「演劇」のあいだといった印象だ。

 さらに面白いのは、台本をベースとしながらも随所にアドリブも盛り込まれているところ。冒頭の小野のモノマネもそうだし、とくに会場を沸かせたのは下野紘による即興ソングだ。3人がサウナに入るために服を脱ごうとするシーンで、土岐が「桜木さんはそう言うといきなり“裸の付き合い”をテーマにした歌を歌い始めました」とふると、会場からは早くも笑い声が。盛大な拍手で迎えられた下野が即興ソングを歌い出すと、拍手は手拍子へと変わり、さらに土岐や小野が思い思いにステップを踏み出すなど、会場は大盛り上がり。下野はステージの端から端まで移動しながら大熱唱するなど、観客は束の間の下野ワンマンライブを満喫。このほかにも、小野と下野のお約束「やんのか!?やんのか!?…やんねーよ」のくだりも何度か披露して大盛り上がり。こうした仕掛けもまた、一般的な朗読劇にはない魅力のひとつだろう。

 サウナを共通項に知り合った3人は、週末ごとに佐野が経営するサウナに集まって絆を深めていく。この「サウナのサ会」は毎回テーマを決めて集まるのがルールで、「ロウリューのアロマ水当て」や「サウナ飯作り」など、3人の掛け合いはどんどんヒートアップしていく。なかでもこの日いちばんの盛り上がりを見せたのは、地球滅亡のピンチに立ち上がった「サウナー」に成りきって地球を救うという、ロールプレイでの一幕。小野が総司令、土岐はその部下、下野はヒーロー的存在になりきって繰り広げるいわゆる劇中劇なのだが、小野のクールなリーダーキャラと下野の熱血ヒーローキャラが見事にハマっていて、茶番だと分かっていながらもついつい魅了されてしまうのだ。さらに小野が味方を裏切ったかと思えば、土岐がカタコトの外国人口調で喋り出すなど、カオスな展開に観客は爆笑。その直後、下野の変身シーンに突入すると、台本をかなぐり捨てた小野が下野の真後ろにつき、体全体を使って変身エフェクトを再現。これは「胸ガシーン、両腕ガシーン」といった土岐の高速ナレーションに合わせ、小野がパーツ装着を表現していくというもので、「股間ガシーン」のナレーションとともに小野が下野の股間にグイッと手を入れると会場のボルテージは最高潮に。じつはこのとき、力の入りすぎた小野の腕が下野の股間にダメージを与えており、最強の変身を遂げたはずの下野はその後、力なくヘロヘロとうずくまってしまう。土岐が台本通りに最終奥義の発動を促すも、下野は「少しだけ待ってくれ」と、その場でリハビリジャンプ。台本にはないハプニングが起こったものの、会場からは大きな拍手と笑い声が巻き起こっていた。

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 こうして大きな笑いに包まれたのち、朗読劇はいよいよ終盤へ。3人それぞれが抱えるバックボーンや苦悩が明らかとなり、コメディー一色だったシナリオは一気にシリアスへと転調。ここまでテンポ感抜群の会話劇で駆け抜けてきた3人だが、ここからはそれぞれがたっぷりと間を取り、特に桜木の父の話がきっかけとなり本気のシリアス芝居を見せつけていく。先ほどまで大きな笑い声に包まれていた会場の雰囲気から、人間臭い群像劇への変化に、息をするのも忘れて見入る観客たち。小野、下野、土岐の3人がいかに素晴らしい役者であるかを、改めて感じさせてくれる時間となった。もちろん、このままシリアスなままでは終わりはしない。最後は再びコメディー色が強くなり、もっともっとこの3人の掛け合いを見ていたいと思わせてくれたところで気持ちよく終劇。コメディーからシリアスまで、人間の「喜怒哀楽」の感情すべてが余すところなく表現された、見事な脚本と芝居だった。

 朗読劇が終わったあとは、カーテンコールで戻ってきた3人によるエンディングトーク。かなり運動量のあった朗読劇だけに「疲れたー」と口にしつつも、とても満足気な表情を浮かべている3人の姿が印象的だ。20分にも及んだエンディングトークでは、それぞれの感想や手応えをはじめ、本番で起こったハプニングについても赤裸々に暴露し、聞き応えたっぷりのトークパートとなった。最後には、まだ何も決まっていないと前置きはしつつ、ぜひ続編をやりたいという方向で3人の見解が一致。実現するかはともかくとして、3人の前向きな言葉に観客の期待が大いに膨らんだのは事実だろう。改めて「この3人の掛け合いは素晴らしい」と、強く感じさせてくれた朗読劇だったと思う。

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