俳優・山田孝之(33)、女優・芦田愛菜(12)が17日、東京・TOHOシネマズ新宿で『映画 山田孝之3D』(監督:松江哲明、山下敦弘/配給:東宝映像事業部)公開記念舞台あいさつを松江監督、山下監督とともに開き司会はテレビ東京の須黒清華アナウンサー(32)が務めた。
ドキュメンタリードラマ『山田孝之のカンヌ映画祭』(テレビ東京系)をきっかけとして、山田が一体何者なのかというのかがわかる作品が松江哲明監督&山下敦弘監督によって生み出された!番組内では「カンヌ映画祭で賞を獲る」という目標に向けて作られていたはずが、紆余曲折の上、まったく別の趣となって本作が完成。それでいて、見事、本年度のカンヌ映画祭にも「正式応募」を果たすなど、話題性に富んだものとなっている。
イベントが開始となると須黒アナが芦田をスペシャルアシスタントということで『山田孝之のカンヌ映画祭』に友情出演した芦田を呼び込み、芦田は「無事に公開できてよかったです。どうしても山田さんと山下監督で映画を作って頂きたかったので私が間に入らせて頂いた形でして」と、かかわりが深かっただけに、この日を迎えて感無量といったよう。
そして、司会を芦田にバトンタッチして進行となったが、山田に初日を迎えた気持ちへ質問が飛ぶと、「あの本当に、何とかして止めようとしたんですけど止められなかったんです。チャップリンの(映画)『独裁者』ぐらいスクリーンが破られるのかというのを心配しています」と、ひょうひょうと語り、山田ワールド全開!
本作のキャッチコピーで『山田孝之 全告白』と大々的に打たれていることから、芦田が「全告白して後悔はないですか?」と尋ねると、山田は「あります。後悔しかないんです。だからなんとか上映を止めたかったんですけど、止められなかった。実験でやってみたんですけど実験は失敗して……」と、下を向いてしまう。
それもそのはずで山田は、「さっき、上映後舞台あいさつをしたんですけど、場内はシーンとしていたんです。そこで1つ質問として、『映画の最後まで観てムカついた方いますか?』と言ったら5、6人ですかね手を挙げてて……あまりにもしゃべりすぎたのはありますね」と、実情を包み隠さず話し笑いを誘う。すると、芦田が「いろんなことがあったんですけど、山田さんとご一緒させて頂いて、自分のことを知ろうとしている山田さんが格好いいと思いました」と、ナイスフォローを入れ山田にも笑顔が戻った。
さらに、賞を獲るという目的から始まった本作で、山田自身まだ賞を獲るために作品を作りたいかと芦田が質問すると、「賞のことしか考えていません!いい芝居、いい俳優どうでもいいです!!とにかく賞のことだけを考えて生きていきます!どうにかして!!なんとかして、まずは日本アカデミーに呼んでもらって!18年やってて1度も声が聞こえない!何としてでも、どんな手を使ってでも賞を獲りたい!!」と、ここだけは大ハッスルで語気を強める。
これに松江監督が「“どんな手”を使うと通るもんなんですか?」と食いつくと、山田は「まずは貯蓄を増やしてます」と、返答し、一連のやりとりに、芦田も大爆笑だった。
イベント終盤には芦田の初司会についてどう思うかという話となり、芦田自身は「いつもと逆の立場で、カミカミですいません」と苦笑い。それでも、山田は「優しい気持ちになります」というと山下監督も「本当に温かい。芦田さんが入るとホッとするというか」と、そのMC力を称え、芦田ははにかんでいた。
芦田からは「山田さんをもっと知りたい、好きだって思ってもらえるような映画になっていると思います」といい、山田からは「こんな人ですというくらいです」と、アピールしていた『映画 山田孝之3D』は16日よりTOHOシネマズ新宿ほかロードショー中!