劇場アニメーション『曇天に笑う<外伝> ~桜華、天望の架橋~』(監督:若野哲也/配給:松竹メディア事業部)初日舞台あいさつが1日、東京・丸の内ピカデリーで開かれ曇空丸役の梶裕貴、曇宙太郎役の代永翼、武田楽鳥役の下野紘が登壇した。
漫画家・唐々煙氏の同名人気コミックが原作。明治の動乱期。宿命の戦いに臨む若者たちの葛藤や絆を描いた『曇天に笑う』の劇場作品を全3部で送る。昨年上映された前篇『決別、犲の誓い』では曇三兄弟の長男・天火の秘めたる過去が、今年6月に上映の中篇『宿命、双頭風魔』では天火の親友・白子が背負う思いが描かれ、それぞれ人気を博した。クライマックスとなる第3部『桜華、天望の架橋』では、曇三兄弟の次男・空丸と三男・宙太郎が、兄・曇天火(cv.中村悠一)の存在と己を乗り越えていく、戦いと成長のドラマが描かれる。
梶は自身の衣装へ「空丸っぽい衣装にしてみました。ちょっと肌寒いです(笑)」とお茶目に話を切り出したり、下野も武田を意識した衣装にしたそうで「ソバカスを増やすのか悩みましたよ。どれだけ武田に寄せるべきかと」と、コメントして会場を沸かせながらスタート。
ついに3部作最終作の初日を迎え、梶は「(TVアニメ版から)時間が空いての劇場版でしたので、作品ファンとして嬉しかったですし、空丸をまた演じさせて頂けたのが嬉しかったです。外伝も含めて、『曇天に笑う』という作品が1つになったなという感じで嬉しいです。すべてが全部が全部っハッピーエンドかと言ったら違いますけど、続きが気になるというか、晴れわたった滋賀の空を観て頂けて嬉しかったです」と、心情を。
代永は「原作はすごい厚さがあって、劇場版はどれくらいまとめるのかなと胃う感じていたんですけど、演じていたんですけど、僕らも楽しかったんです」と、キャストとしても出来が楽しく感じるものだったのだとか。
しかし、代永には本作に出演するにあたって不安があったといい、「宙太郎の声が出るかなって。これ録ったときに、“空にい”という声が出なくて。音響監督の方にも『その宙太郎は汚いんで』と言われて」と、高い声での演技が苦戦したという。
これに下野が反応し、「代永くんも大人になっているわけだから、(喉に)エンジンかけた後に暖めてからじゃないと走れない。ハイトーンボイスとしては僕自身も感じるなって。僕自身も30歳を超えてからは(喉を)暖めないと出ないということがあるから分かるよ」と、“ハイトーンボイスあるある”にアドバイスする姿も。梶はフォローするように「宙太郎の声すごいなって、代永くんのキャラで、1、2位くらいで好きだよ。良い“楽器”もってる人だなって」と、声帯を楽器にたとえていた。
そして下野。「代永くんは声が出るかでしたけど、僕はそれ以前に出番があるのか心配していました。『前編』を録ったときに、役名に武田って書いてあるんですけど、幼少期を誰がやるのかという感じで、香盤表をもらってなるほど、そうかそうかって(苦笑)。だから、『前編』のときにスタッフさんから『下野さん!大丈夫で!この後、武田出てきますから!!』って、すごい気を使わせてしまって」というエピソードもあったそうだ。
そして、梶から「曇天の世界をお届けできて嬉しく思っています!」と、メッセージを寄せ、下野は「細かい動きがついていたり、細部まで何度も観て頂けると嬉しいなと思っています。たとえ結果が分かっていても武田を応援してあげてください!」と、呼びかけたり、代永は「今回は兄弟の絆を描いて頂いたのでやりがいがありました。宙太郎を演じていて僕も元気をもらえたり、前を向いていく作品だと感じますので勇気をもらいたいなというときとか、何回でも劇場に足を運んで頂いて、ぜひみなさんの応援で曇天を愛してもらえたらと思っています」と、アピールしていた。
劇場アニメーション『曇天に笑う<外伝> ~桜華、天望の架橋~』は1日より2週間限定劇場上映!