俳優ディーン・フジオカ(36)が20日、東京・有楽町の日本外国特派員協会で主演映画『結婚』(監督:西谷真一/配給:KADOKAWA)公開記念 外国特派員協会会見を西谷監督(57)とともに開いた。
直木賞作家・井上荒野の同名恋愛小説を実写化した作品。本作は「結婚詐欺」がテーマとなっており、ディーンは完璧なヴィジュアルと知性、そして大人の色気で数々の女性たちを翻弄する魅惑の結婚詐欺師・古海健児(うるみ・けんじ)を演じる。
大勢の記者が詰めかけ、多くのフラッシュにまぶしそうにしながら会見をスタート。
まずは西谷監督に結婚詐欺師という悪い男の役をなぜディーンでという話題が振られると、西谷監督はディーンが出演した朝の連続テレビ小説『あさが来た』(NHK)のディーンを見て「体がしびれるくらい興奮して、それが原動力になって」と、“ひとめ惚れ”したそうで、「ある種色気を振りまくというか、男性の僕でさえ色気を感じるので、それを世間に向けて届けたいという気持ちからです」と、熱弁を振るった。
それだけに、作品の出来に西谷監督は「僕は満足しています」と言い切り、ディーンも「実際に映像を観たのですが、撮影中に抱いていた印象とは違うのですが、想像外のものができましたし、僕は満足しています」と、うなずいた。
自身が印象的だったシーンへディーンは、「派手なシーンと思えないかもしれないですけど……」と切り出すと、なにげなく携帯電話を使っているシーンだそうで「『話し違うじゃん』っていうくだりがあるんですけど、あそこを撮っているときに、古海健児というスイッチができ始め、この映画の方向性を感じることができて」と、役が“降りてきた”瞬間だったようだ。
劇中ではピアノを弾くというシーンもあるが、それは自分で弾いていた?という質問も飛んだが、これには「Yes I did!!」と、声を大にして返しつつ、「自分でやりましたよ!曲を聞きながらセリフをしゃべりながらで、相手の共演の役者のセリフを受けていました。ミュージカルみたいなアプローチを初めてやったので集中力のいるシーンでした」と、大変だったようだ。
さらに、詐欺師についてディーンは、「俳優がやっているお仕事というか実作業って、詐欺師に近い部分があるなって思っています。求められた役を求められた場所でやるというのが俳優だとしたら、詐欺師というのは自分のエゴのために、法律を破って人を傷つけて結果を生むっていう、両極端のものにはなりますけど、実際にやっていることは似ていると思っています。期間中そんな詐欺師を思案しながらやっていましたね」と、持論を展開した。
ほかにも、西谷監督へ結婚をどう思うかという質問が飛んだ際に、西谷監督は「癒やしですね」と、簡潔に返すことに。これにディーンはニヤリとしながら「監督、言ったほうがいいですよ」と、謎のやりとりをしていたが、西谷監督はこれに意を決すると、「僕が何回か結婚しているので」と、苦笑いしながら白状し、ディーンも笑いながら「説得力あるでしょ」と、コメントして場内を爆笑させていた。
映画『結婚』は24日より全国ロードショー!