演歌歌手・氷川きよし(41)が4日、東京・日本橋浜町の明治座で主演舞台『氷川きよし特別公演』の5日目公演を行った。公演後、報道陣の取材に応じた氷川は「一生懸命やるのが大事。氷川きよしはどっか抜けているけど、一生懸命やっていたから、自分も明日頑張ろうかなと思ってくれるお客さんがいたらうれしい」としみじみとPRした。
5回目となる明治座での座長公演で、新作喜劇とコンサートの二部構成。一部「母をたずねて珍道中 お役者恋之介旅日記」では氷川演じる人気者の旅役者・恋之介と一座の仲間たちとの明るい珍道中劇を描き、二部「氷川きよしコンサート」では最新曲「勝負の花道」や数々のヒット曲を明治座劇場バージョンで贈るもの。
この日、真っ赤な”ドレス”仕様の衣装で登場した氷川は「最新アルバムが愛をテーマにしているので赤かなと。赤いオープニングにした。(衣装が)重いので肩こるが、この年齢だから落ち着いた衣装ではなく、自分らしい衣装で華やかにしたい」とご満悦だ。
芝居では舞や能にも初挑戦したが、「すり足で歩くのとかむずかしいなと思った。稽古が1週間とタイトで、そのうえ立ち回りの稽古もあって、風邪をひいて熱を出した。ダメなんです、運動できないので。子どものころもドベだったし…」と苦笑い。
演技では「話が崩れるのがイヤなので、台本どおりであまりアドリブはしないが、初心に戻って誠実にやらせていただいている。芝居は助け合いで勉強になる。演じていてお客さんに教わることも多いし、いい部分をチョイスして千秋楽で完成を迎えられたら」と目を輝かせた。一方、歌謡ショーは「41歳になって型に縛られたくないというか、音楽も演歌を大切にしながら歌謡、シャンソンとバラエティを出した」と思うところがある様子だ。
10月といえば”ハロウィン”だが、「たまに楽屋入りのときにかぶりものをして車から降りたり、お客さんを笑わせたいと思ってやったこともあるが、ウケないときは、テン・テン・テン(…)になる。いま(仮装する)ならカボチャになりたいが、カボチャスープは作った。牛乳がなかったので水で作ったらマズかった。料理はレシピ通りやらないといけないな、と反省しているきょうこの頃」と茶目っ気たっぷり。
最後にリリースしたばかりの最新アルバム『冬のペガサス』について、「聴いていただきたい曲ばかり。作詞作曲家と対話しながら、自分が生まれてきた意味や生き様、伝えるべきことを考えながら歌った」としみじみとPRしていた。