女優・吉田羊(年齢非公表)、『GENERATIONS from EXILE TRIBE』の佐野玲於(22)、俳優・村上虹郎(21)が20日、東京・新宿ピカデリーで映画『ハナレイ・ベイ』(監督:松永大司/配給:HIGH BROW CINEMA)公開記念舞台あいさつを松永監督とともに開いた。
作家・村上春樹氏の短編集『東京奇譚集』の1編を実写映画化。ハワイのカウアイ島にあるハナレイ・ベイで、息子・タカシ(佐野)を鮫に襲われ亡くしたシングルマザーのサチ(吉田)は、10年もの間、毎年ハナレイ・ベイに数週間通い続けるという習慣を持っていた。決して海には入ろうとしないサチだったが、ある日、現地で日本人サーファー・高橋(村上)と三宅(佐藤魁)と知り合い、2人から“ある話”を耳にすることになるのだが、その話の先に待っていたものとは……。
佐野があいさつでしゃべるごとに「玲於ちゃん」と呼ぶほど親しい村上が反応し、和気あいあいといった雰囲気。そんななか佐野は19日に本作が初日を迎えたことに「あと自分ができることは、少しでも多くの方に届けることだなって思っています」と、意気込む。
一方、作品のためにピアノと英語を習得したという吉田は「英語はうまいねと言われるために、発音重視で」と振り返れば、佐野は「自分は千葉の方に仕事前に朝4、5時くらいに出て、そこで練習して、仕事に向かっていました。クランクインする1、2ヶ月前ですかね」といい、「サーフィン未経験だったので、触れてみてすごい。大変サーファーの方に感心したのと魅力的だと感じました」と、好きになったようだった。
トークはキャッチコピーの『人生で1番大切な人に会いたくなる映画』にかけて、1番大切な人はという質問があがり吉田は「この作品でともに戦った、松永監督です。女優として原点に立ち返られる感じがしました。背中を見ていると、あっと言う間に置いていかれるなって思っています」と、神妙に気持ちをコメント。
佐野も、「選びきれないけど、家族もそうだし、自分のいる会社、お世話になっている事務所もそうです。なんだろうなぁ。この映画じゃなくても、サチみたいな人ってたくさんいると思うんです。それが息子でなくても、友人や仲間ってこともあって、自分にもそういうやつはいます。そうなったとき、そういう人にとって、観る人によって感じ方は違うと思いますけど、一歩踏み出すような映画になっていたら出演した意義もあるし、絶対に誰かを救えるような気がして。自分も作品を観て救われた部分があるんです。みんなの思いが詰まっているので、若いファンにも伝えられたら。吉田さん、監督、虹郎のファンも居rと思いますけど、自分は自分のことでできることをと思っています」と、熱い気持ちをスピーチ。
さらに佐野は、事務所の仲間たちからも公開してから感想が寄せられているそうだが、とくに印象的だったのはEXILE・HIROからの言葉だったのだとか。「HIROさんとかは、すごく絶賛されて。HIROさんは映画が大好で、休みの日は土・日は家にこもって、見漁るぐらい好きなんです。『ハナレイ・ベイ』を観た時、絶賛してくださって。それはすごく嬉しかったですし、僕らよりはるかに人生経験をされている方が『感じるものがある』というと届いているなという感じがして。LDHにいながらよかったなって。顔を立てるわけではないですけど、自分がいる意味があったなって感じがします」。
イベント後半には、作品内で“異性にモテる三箇条”が語られていたため、吉田、佐野、村上に同じ質問に答えるというコーナーが。これに佐野は「美味しいご飯に連れて行く」「話をよくきく」「仲間に会わせる」と挙げていたが、佐野は「ごはんは誰と食べるかですけど、ごはんを一緒に食べるって、事務所の仲間もそうですけど、美味しいご飯を食べたら、ここに行ったなって思い出に残るんです。『話をよくきく』は、羊さんが取材のときに言ってて僕も『はい!』ってなったので。『仲間に会わせる』は、仲間って自分のことをよく知っているので、自分のことをより相手に知ってもらえるのではないかと思います」とのことだった。
イベント終盤には佐野は、本作公開を記念しロケ地のハワイ・オアフで内緒で購入していたという首にかけられる紐付きの小袋に入れたパワーストーンを、吉田にサプライズプレゼント!その購入の様子の動画も公開されながら佐野は「公開おめでとうございます!」と、無事作品が公開されたことを祝福し、パワーストーンにした理由へ「羊さんはお忙しいと思うので羊さんを支えられればと思って」と、思いを伝えると、吉田からは思わず「タカシ……」と、漏らしながら「相当嬉しいですね!私の誕生石はアメジストなので“息子”の愛を感じます」と、目には涙がいっぱいにたまる様子が。この状況に吉田は「いけない、いけない……」と、涙を流すことをこらえ、佐野も「泣いたら記事が『吉田羊涙!』になっちゃいますからね(笑)」と、笑いでフォローしていた。
最後に吉田から「この作品は私の女優としてのターニングポイントになったと思います。これが答えという感じの作品ではないです。持って帰って頂いて、きょう感じなくてもあした感じなくても1年後に何かしらじわじわと、みなさんの人生に染み出していくのではないかと思います。観る度に感想が変わると思いますので、一緒に『ハナレイ・ベイ』を育てて頂けたら」と、呼びかけていた。
映画『ハナレイ・ベイ』は絶賛公開中!