アニメーション『PSYCHO-PASS サイコパス Sinners of the System Case.1 罪と罰 & Case.2 First Guardian』(配給:東宝映像事業部)舞台あいさつ付き上映会が27日、東京・TOHOシネマズ六本木ヒルズで開かれ狡噛慎也役・関智一、宜野座伸元役・野島健児、塩谷直義監督が登壇し司会はニッポン放送の吉田尚記アナウンサーが務めた。
アニメ『PSYCHO-PASS サイコパス』とは、人間の心理状態を数値化し管理する近未来社会を舞台にした警察機構のSFドラマ。2012年10月にTVシリーズ第1期が放送され人気を呼び、14年7月には1期に新規カットを追加して再編集した『新編集版』が、同10月からはシリーズ第2期『PSYCHO-PASS サイコパス 2』の放送、15年1月には『劇場版 PSYCHO-PASS サイコパス』が公開され大ヒットを飛ばした。今回公開作品は、3作品構成で劇場アニメ化されており、これまでに登場した5人の主要キャラクターにフォーカスしたものとなっている。
すでにアフレコは終わっているのか関は、「僕にできることはないです」といえば、野島も「去年の6月に音声は収録していて、まだできてなかったんだ。やっとできたんだって何回も観させて頂きました」と、長い期間をかけて作られていることを伺わせるものに。
それだけに関が「サブタイトルに『SS』ってついているのを気づかなくて。サイコパス“すすす”みたいに思ってました」といえば、塩谷監督は「実はアフレコのときに“SS”はなかったんですよ」とタイトルの変遷も語っていた。
続けて、本作の話を受け台本をもらったときのことへ、野島は「1回読んだだけじゃ分からなかったんです。映像で完成品を1回観てからアフレコしたいと思うくらいで、頭フル回転してました。自分のやるべきことはある程度つかみやすいんですけど、とても複雑にできていますよね」と、戸惑いつつ読み解いていったのだとか。
関も「心待ちにしていた作品ですから、その重みを受け取って自宅に持って帰って、しばらく読まずに熟成させるんです。サッと読んじゃうと、先入観ができてしまって。落ち着いてから1ページずつ紐解いていくんです」と、丁寧に説明し、野島も「大事な作品はなかなか台本が開けないんです」と、しみじみうなずく。
さらに、関は演技プランとして「台本はスタッフを読むところから始まり、全部読んでから戻って場面を見て、自分の芝居をどうするのかマクロからミクロへの冒険が始まるんです。作品の中にダイブして読むんです。まず、全体像を把握するのは大事かなって思います」と、明かしていた。
イベント後半には『PSYCHO-PASS サイコパス Sinners of the System Case.1「罪と罰」』は2019年1月25日より、『PSYCHO-PASS サイコパス Sinners of the System Case.2「First Guardian」』は同年2月15日より、『PSYCHO-PASS サイコパス Sinners of the System Case.3「恩讐の彼方に__」』は同年3月8日より公開予定ということも大発表!
とくに3作品目の『PSYCHO-PASS サイコパス Sinners of the System Case.3「恩讐の彼方に__」』のキービジュアルが3作品合同ビジュアルと、『Case.3』のみのビジュアルで前者には狡噛に色がついているが、後者は狡噛が真っ白な線画となっているということで、関は「真っ白に燃え尽きたぞというイメージですね。狡噛が白く燃え尽きている感じを感じてもらえれば」と、深くは語らなかったが意味深な発言。さらに『恩讐の彼方に__』の“__”の部分についても、関は「『恩讐の彼方に』は小説家の菊池寛さんのタイトルと同じなんですそれを読んでもらって来年の3月を待ってもらえれば」と、予習もオススメしていた。
最後に野島から「先入観なく、細部までつぶさにご覧になって頂ければ」と、呼びかければ関からは「どういったところが大事なのか、本作を楽しみながら、大いなるサイコパスの流れをふまえて観ると、より楽しいことがあります!」と、全部はしゃべれないため、少しもどかしげながら伝えることはしっかり伝えたと充実の表情を浮かべていた。