ピアニストのラン・ラン氏、声優・坂本真綾が21日、東京・TOHOシネマズ日比谷のロビーで映画『くるみ割り人形と秘密の王国』(監督:ラッセ・ハルストレム、ジョー・ジョンストン/配給:ウォルト・ディズニー・ジャパン)公開記念ミュージックイベントに登場した。
時代を超えて愛されている『くるみ割り人形』をディズニーが実写映画化。母を亡くして心を閉ざしていた主人公の少女・クララが、“秘密の王国”に迷い込んだうえ、そこでプリンセス扱いされることに。さらには、危機に瀕した王国の戦いに巻き込まれることとなるのだが、それは母が遺したメッセージを探す冒険の始まりになっていた……という物語。ラン・ラン氏は本作の音楽に携わり、坂本は“お菓子の国”の統治者シュガー・プラム役の日本語吹き替えを務めたことからゲストとなった。
まずは坂本がトークショーを開催。“お菓子の国”を映像で観てみた感想へ、「1つ1つが飴細工だったり、プラムの髪の毛は綿菓子でできているとか、手に触れてみたいという感じがしましたね。それに、シュガープラムのお菓子は現実では食べたことないような、素敵なお菓子なのかなって」と、想像が膨らんだそう。
そんななかプラムの役どころへ、「お菓子の国の妖精ということで、クララのお母さんと深い関係にあったような感じで、クララと深くか合わっていくので、物語でも活躍します」という坂本。
しかし、演じるのは苦労があったそうで、「実は、オーディションで合格して演じることになったんですけど、オーディションを受けるときに、プラム役を演じているキーラ・ナイトレイがいつもの声と違うなと感じたんです。それで聞いてみたら、この役のためにキーラも考えて演じ方を変えていたらしくて、『彼女の声に合わせて高めの声で喋ってほしい』と言われました。キーラがこの作品に出演するにあたって、曲を歌ってそのイメージで、考えて作ったということで、声優としては彼女の作ったプラム像で、演じた時に、私にしては高いですけど、近づけて頑張りました」と、頑張ってみたそうだ。
音周りにも豪華なキャスティングをしている本作だが、坂本としては、「クラシックを聴いたことのないという方でも、これがくるみ割り人形の音楽だったんだと思いますよね。音楽を知っている人はあの曲をこんなふうにアレンジするんだという感じで、耳で聴きながら引き込まれるという感じが面白い思いました」と、アピール。
音楽の話が出たところで、ラン・ラン氏が登場。自身がアレンジした、劇中の楽曲『くるみ割り人形 スペシャルメドレー』を生披露。ランラン氏のセンチメンタルを感じさせるような約4分30秒の演奏に、このときだけは場内も静まり返り、その1音1音に観衆も聴き入った。
ラン・ラン氏はロビーで観衆とメディアがいるなかでの演奏に、「とてもユニークな体験をさせて頂いていると思います」と、楽しんだようで、坂本は「なかなかできない体験をさせて頂いて、より繊細なところまで音を感じました。悸。がしてくるようなドキドキするような音楽でした」と、その出来を絶賛。
逆にラン・ラン氏は、「日本のアニメとか大好きで、日本語の吹き替えもどんなふうに演じているのか楽しみにしています!」と返し、これには坂本も嬉しそうにほほ笑んでいた。
映画『くるみ割り人形と秘密の王国』は30日より全国ロードショー!