モデルで女優・菜々緒(30)が28日、東京・六本木のニコファーレでアニメーション映画『シュガー・ラッシュ:オンライン』(配給:ウォルト・ディズニー・ジャパン)を制作したリッチ・ムーア監督、フィル・ジョンストン監督、クラーク・スペンサープロデューサーの来日を出迎えた。
ゲームの裏側の世界を舞台に、ヒーローになれない“悪役”ラルフとレーサーになれない “ひとりぼっち”の少女ヴァネロペの冒険と友情を描いた前作『シュガー・ラッシュ』から6年。今度はインターネットの世界を舞台に最新作として帰ってきた。菜々緒は過激レース・ゲーム“スローターレース”のカリスマレーサーで、ヴァネロペが憧れる新キャラクター・シャンクの日本語吹き替え声優を務めたことからゲストとなった。
まずは、来日ゲストの3人が登場。3人とも日本への興味津々といったようで、同所の映像演出を楽しみながらのものに。ジョンストン監督は、本作へ「世界をもっと大きくしなければというところから始まりました。初期からインターネットでっやろうと思ったんです。そうした方が、ヴァネロペやラルフがいろんな困難に出会うだろうと思ったからです」と、コンセプトを。
ムーア監督は前作と比べ、前作でも友情を描いたが本作では、「今回描いているのは、成熟した友情なんです。1つのことに意見が分かれた時に、どういう結果をもたらすのか。それを乗り越えていくことができるのかということを見せるのに、インターネットとというのはこの上ない場所でした」と、狙いを話す。
本作の特徴の1つといえば、現実にもある企業がちらほらと登場していること。これにクラークプロデューサーへは、「インターネットが舞台に決まった時に、ゼロから作ろうか、いま実在するものを使おうかという話が上がったんです。考えた末、観客の方はいまあるインターネットの世界を使う方が大切だろうとなりました。実在のの会社を使いはしましたけど、ほとんどのストーリーテリングでは、私たちの作り上げたものを使っています。ですので、すでに知っているものを見て楽しむというものと同時にフィルとムーアの新しい世界を楽しんでもらいたいと思いました」と、きっちり返答もしていた。
作品に込めたメッセージとして、ムーア監督は、「いいなと思っているのが、ラルフは自分の小さな町を愛している。ヴァネロペは大きなインターネットの世界を愛していて、視点が違ったとしても親友ではない理由なんてないと思うんです。それはいまの時代にもいえるんじゃないかなって感じています」とのことだった。
イベント後半、菜々緒は黒のワンショルダーの観にドレス姿で登場し3人の目線も釘付け!菜々緒は初のディズニー声優への挑戦となるが、ムーア監督は「ヴァネロペと一緒に歌うシーンがあるんです。菜々緒さんはプロの歌手ではないと言われていますが歌声を聴いていると、いつでもプロデビューできるんじゃないかなと思いますよ。早く観てもらいたいですね」と、明かすことも。
思わぬところでハードルを上げられた菜々緒は、「こんなにべた褒めしてもらうことはなかなかないので、嬉しさと恥ずかしさと、褒められすぎて、本当かなと怪しむ気持ちも出てきています」と、疑心暗鬼になりムーア監督は急いで「心から言ってますよ!」と、胸に手を当てながら合いの手を入れて笑いを誘った。
日本語吹き替えの難しかった点へ菜々緒は、「英語と日本語は発声の仕方とかリズムが違うんです。英語はリズムがあって、日本語は淡々と喋るリズムなので、自分の日本語をどうマッチさせていくかということを考えましたね」と、骨を折ったそうだ。
さらに、菜々緒はヴァネロペとラルフというキャラクターと自身の共通点へ「ヴァネロペのように新しいことをやってみたいというのと、ラルフみたいにいまのままでもいいんじゃないかというのが半々なんです。たとえば、私は悪役を演じることが多いんですけど、違うプリンセスみたいな役をやったほうがいいなのかなって思うときもあるし、でも悪役の方が1番輝くんじゃないかなって思ったりして(苦笑)」と、葛藤があるそう。それでも「舞台をやったことがないので、機会があれば舞台に挑戦したいですね」と、新しく挑戦する気持ちも忘れていないようだった。
ほかにも大切にしていることという話題になった際に「嗅覚」と挙げた菜々緒。「五感とか第六感を大事にしていて、仕事とかにも、これはできるとか、これはやらないほうが良いんじゃないかとか、そいうのを感じたことを大事にしています」と、コメントする一幕もあった。
アニメーション映画『シュガー・ラッシュ:オンライン』は12月21日より全国公開!