俳優ディーン・フジオカ(36)が2日、東京・角川シネマ新宿で主演映画『結婚』(監督:西谷真一/配給:KADOKAWA)大ヒット御礼舞台あいさつを西谷監督(57)とともに開き、本作に出演している女優・柊子(25)が花束のプレゼントに駆けつけた。
直木賞作家・井上荒野氏の同名恋愛小説を実写化した作品。本作は「結婚詐欺」がテーマとなっており、ディーンは完璧なヴィジュアルと知性、そして大人の色気で数々の女性たちを翻弄する魅惑の結婚詐欺師・古海健児(うるみ・けんじ)を演じる。
ブレザー姿で会場に現れたディーンへ、観客たちからは、本日までシンガポールいたことから“おかえりコール”が沸くなかでのものに。しかも、公開9日目にして本舞台あいさつで8回目の鑑賞という強者がいるなかでのものとなり、ディーンから思わず笑みが漏れた。
そんな多く観てくれた方にも楽しめるように「ちょっとした仕掛けというか遊びというか……注意して観てくださった方からはたくさんの長いコメントをいただきました。こっちが気づいてくれるかなと思って散りばめていった地雷に引っかかったなって」と、してやったりといった感じに。
結婚詐欺師を演じたが「僕の中で結婚詐欺師をやった感じがしなかったんです」というディーンは、「結局自分と自分を産んだ親との関係性をうまく掴み取れないまま大人になった物語なんです。その人の日常を描いていて。もともと意味がなかったところに意味が生まれて、情緒が生まれるのが撮影の過程で楽しかった部分もあるし……結婚詐欺師をやっていこうと思っていないと理解していたので、演技はやりがいありましたね」と、振り返ったが、西谷監督は「はっきり言ってディーンさんしかできないですよ!」と、称賛の声を寄せていた。
本作については、家族で観ても意義があるものだとアピールしつつ、結婚の魅力について問われたディーンは「制限されるって感じたことなくて、むしろ結婚を考えてなかったころは制限されると思っていたんですけど。実際結婚したら制限というか、もっと自分の人生がどんどん良くなっていった。子供もできたりして。良いものだなぁって。あんまり深く考えていないかもしれないですけど、日常家族といれる時間も少ないから一緒にいれる時間も貴重だし、結婚っていいものだなって。家族っていいものだなって思いますね」と、妻帯者で3児の幸せな父の顔を見せることに。
自身の親については、「いまちゃんとできているのか自問自答する部分もあるし、自分よりも年が若い状況で子供を育てたというのはありがとうと感じますよね」と、感謝のメッセージも寄せることも。
さらに、プライベートに踏み込んで幼少期のエピソードを問われたディーンは「諦めずに育ててくれたというのはすごいことじゃないかなと思うんです。人によっては生まれてきても、最初からこう……存在を否定されるような扱いを受ける命もあると思うんです。それは否定できない悲しいことだと思うんですけど、自分は幸運なことに、育っていく過程でいろいろあったけど、ちゃんとご飯食べさせてくれて、学校とか行かせてくれて。そういうことがすごく強い絆にいまとなっては思えるんですよね。山に行ってスキーとか、釣りとかにも連れて行ってもらって。それも含めてですけど、いろんな経験をさせてくれたり」と、胸中を明かすこともあった。
また、西谷監督としては、今後ディーンと1年に1回は仕事をしたいと言っているそうで、それを聞いたディーンは、「あしたからやりましょうか(笑)!」と言って観客を沸かすことも。すると西谷監督が「『結婚』をみなさんが20回くらい観てくれたらたぶん続編ができるんです!そうしたらサスペンス性のあるラブストーリーにアクションとかを入れて全国300館で公開したい!」と、大きく出てより一層、歓声と拍手が飛ぶこととなった。
映画『結婚』は大ヒット公開中!