映画『劇場版シティーハンター <新宿プライベート・アイズ>』(監督:こだま兼嗣/配給:アニプレックス)公開記念舞台あいさつが9日、東京・TOHOシネマズ新宿で開かれ冴羽獠役・神谷明、槇村香役・伊倉一恵、御国真司役・山寺宏一、来生泪/来生瞳役・戸田恵子、進藤亜衣役・飯豊まりえ、原作者の北条司氏、こだま監督が登壇した。
北条氏の人気作『CITY HUNTER(シティーハンター)』が、今年アニメ放送30周年を迎えたことを記念し、約20年ぶりに新作アニメーションを制作。当時のオリジナル・スタッフ、キャストが勢ぞろいする豪華版で、現代の新宿が舞台ではあるが、放送当時の雰囲気を存分に残しつつギャグあり、シリアスありの冴羽の活躍が楽しめる仕上がりだ。
北条氏がまずは「みなさんどうでした?」と尋ねると、「最高!」の声も挙がり、北条氏も万感といった様子。続く神谷は「俺を呼んだのは、君たちだろ?」と冴羽の声で尋ねファンたちから歓声を受け、飯豊は「こうしてシティーハンターにかかわらなければみなさんにお会いできませんでした!」と、ファンと会えて喜びを口にした。
作品の話が来たときのことへ神谷は、「声というより、スピード感、テンポができるかなって思っていたんです。でもスタジオに入って、レギュラーのみなさんの声を聴いてあっという間に20年の時間が縮まりました。先週までレギュラーでやってたんじゃないかなってくらいでした」と、振り返ったり、伊倉は「私もできるのかしらという不安はあったんですけど、台本を読むと面白いからやりたくなって」と、気持ちが前に向いたという思い出も。
一方、ゲスト声優で初声優にもなった飯豊は、「いまだに、亜衣ちゃんが自分の生で入っているというのは信じられなくて、言葉に表せないくらい嬉しくて。この場に並ばせて頂いているのが光栄で」と、目を輝かせつつ「普段は動きとか、相手が居てお芝居するので、マイクを前にお芝居するのは難しくて、それと同時に楽しい体験でした」と、アフレコの実感を。
そんな飯豊の声優ぶりへ神谷は「一言聴いただけで、監督もそう思ったらしいんですが『大丈夫!行ける!』と。なんでそんな確信を持ったのかはわかりませんけど、言葉の端々にいまの生きている若者の息吹と、まりえちゃんらしさが出ていて」と、絶賛し、こだま監督も「劇中のキャラクターがまんま話しているようで本当に嬉しかったです」と、うなずくと、飯豊は何度も深々と礼をして恐縮していた。
さらに、山寺はTVシリーズや1997年の長編にもさまざまに出演しており「TVシリーズで冴羽獠に1番やられた男です。シティーハンターに育てて頂きました!」と、調子よくあいさつしていたが、起用の話の際には「ネットの記事でシティーハンターをやると読んだんですけど、俺と茶風林は出演依頼が来るのかなって。ドローンの音でもいいからと思っていたんです!」と、ドキドキだったのだとか。すると神谷は「山ちゃん、茶風林さん、大塚芳忠さん、山崎たくみさんはシティーハンターの功労者と呼んでいるんです。だから絶対に出てもらおうという話で、素晴らしい役で出て頂いて本当に僕は感激です」と、裏話を披露していた。
また、戸田は、昨年末に亡くなった声優・藤田淑子さんが演じていた『キャッツ♥アイ』の来生泪役も務めたということで、「果たしてちゃんと務まるのかなって不安がありましたけど、周りにもシティーハンターとキャッツアイのファンがこんなにいたんだと気付かされました」と、しみじみと語る一幕もあった。
イベントでは、作品が20年ぶりに復活したということで、復活させたいことはないかとの質問もあったが、神谷は、「山田康雄さんがやっていらっしゃった、シティーハンターがルパン三世のように時々帰ってくるものになったら嬉しいなって思います。今回もみなさま方のお力添えがたくさんあったんです。それで僕たちが抱いている夢を実現するためには、みなさまにお力添えを頂ければと思います!」と、呼びかけていた。
最後に記念撮影が行われたが、カメラマンから「にっこりお願いします!」と、声がかかると、それをキャスト陣みんなで和気あいあいと話し合って「もっこり~!」に言い直して笑顔でアピールするなど、シティーハンター色全開の舞台あいさつを終えていた。
映画『劇場版シティーハンター <新宿プライベート・アイズ>』は全国公開中!