俳優・稲垣吾郎(45)が7日、東京・TOHOシネマズ六本木ヒルズでアニメーション映画『海獣の子供』(監督:渡辺歩/配給:東宝映像事業部)初日舞台あいさつを女優・芦田愛菜(14)、石橋陽彩(14)、浦上晟周(19)、渡辺監督とともに開いた。
漫画家・五十嵐大介氏の同名作を、アニメーション映画『鉄コン筋クリート』を手がけたSTUDIO4℃が映像化。豪華キャスト陣とともに音楽を久石譲氏、主題歌『海の幽霊』を米津玄師が歌うなど豪華スタッフ布陣にもなっている。14歳の少女・安海琉花(芦田)と、ジュゴンに育てられたという海(石橋)と空(浦上)兄弟とのひと夏の出会いを描いており、自然への畏敬を感じさせる迫力のアニメーション映像も楽しめる。稲垣は琉花の父親で水族館に務める安海正明役を演じた。
芦田は青色のワンピースで登場し、「等身大の14歳の役で、感じたままに演じさせて頂きました。1つ1つに立ち止まって、こだわって演技させていただくことができて嬉しく思っています」と、渾身の作品になったと笑顔。
稲垣は黒めのスーツ姿で、「芦田愛菜ちゃんのお父さんの稲垣吾郎です!」と、ユーモアに富んだあいさつで場内を沸かせつつ、「みなさんの心にある、真っ白なキャンバスに、色彩を施せる素敵な作品が完成しました」と、詩的なコメントで、初日をお祝いした。
稲垣としては、今回の舞台あいさつで「3人に会えたのが嬉しい。アフレコはシーンによっては一緒だったのかもしれないんですけど、バラバラだったんです。僕ぐらいの売れっ子になっちゃうと1人でブースに入っていて(笑)」と、お茶目な発言で会場を和ませていたが、浦上に向かって「どうですか僕?」と尋ね、浦上は「素敵です」と、“言わせ”て笑いを誘うことも。
さらに、芦田にも稲垣のことが振られる。2人の共演は芦田によると「小学1年生のときだったから、8年くらい前ですね」というと、稲垣は目を丸くして「8年!?僕なんか何も変わってないですよ!」と、叫んだ後に、「小さかったし不思議ですよ。こうやって参加できて嬉しいですよ」と、目を細める。
石橋は変声期に入っているという話もしており、稲垣はこれに感銘を受け、「3人を見ていると、僕がこの世界に入ったのが14歳で、こんなにしっかりしてなかったなって。いろいろ考えてしまうんですけど、われわれにはない強さを感じました。映画の中の隕石のように、いろんなものが詰まってるような、限りなく永遠の可能性を感じさせてもらえるというか」と、3人への思いを語っていた。
ちなみに、稲垣演じる正明の妻・加奈子役は蒼井優が演じており、蒼井といえば、先日、『南海キャンディーズ』の山里亮太と結婚を発表した。この話題を振られた稲垣は「きょうはいらっしゃらないですか?」と、きょろきょろして笑いを誘ったが、2人の祝砲を聞いた時のことへ「ビックリしましたし、映画の中では夫婦の役で擬似夫婦体験に酔いしれていたんです(笑)」とおどけつつ、「山里さんはお世話になっていますし、結婚会見を観たんですけど、山ちゃん格好いいと思います。2人の長い幸せをお祈り申し上げます」と、祝福しつつ、「山ちゃんにも観て頂きたいですね」と、バッチリ宣伝も入れ込んでいた
ほかにも父の日が近いということで、芦田が稲垣の帽子をどう選ぶかという話題でテンガロンハットがいいかキャップ型がいいかで、結局ハットがいいのではと盛り上がりつつ、稲垣から作品の見どころへ「家族って、それぞれの形があるので正解はないと思うんですね。よその家族と比べることはないですし、うちの家族も元気なんですけど、劇中では、いろいろ別居してたり、子供が寂しい思いをしていたりとしていますけど、家族が再生していく姿が収められています」と、アピール。
続けて、「この映画を観て感じたことはすごくテーマが大きいんです。全宇宙から観たら人間の存在ってすごくちっぽけかもしれないですけどそれでも全宇宙とつながりを感じて、自分も宇宙の1部なんだなって。それぞれの人生を後押ししてくれるような素敵な作品に仕上がったと思います。大きなスクリーンで全身で感じてほしいです」と、呼びかけていた。
映画『海獣の子供』は全国公開中!