『男劇団青山表参道X』飯島寛騎(22)、俳優・鈴木勝吾(30)が13日、東京・渋谷のCBGKシブゲキ!!でW主演舞台『ちょっと今から仕事やめてくる』(演出:深作健太)ゲネプロを女優・中島早貴(25)、俳優・葉山昴(33)、田中健(68)とともに開いた。
作家・北川恵海氏の70万部超えのベストセラーで、2017年には映画化もされた作品を舞台化。ブラック企業で働く新人社員・青山隆(飯島)が、ノルマの厳しさや部長・尾高(田中)からの叱責の日々に、疲労のあまり駅のホームで気を失い電車にはねられそうになる。そんな青山を救ったのは幼馴染のヤマモト(鈴木)と名乗る男だった。陽気なヤマモトと出会ってから徐々に明るさを取り戻していく青山だったが、ヤマモトを調べるうちに出てきたのは3年前前に激務で亡くなった男のニュースだった。ヤマモトと名乗る男は一体……。
ゲネプロ前に囲み会見が開催。作品へ飯島は「現代の問題であるパワハラとかブラック企業とか働き方改革とかありますけど、その壁に向かっていく若者の話です。周囲の方の支えもありで乗り越えていく、青山の姿をぜひ楽しみにしていて頂ければ。青山とヤマモトの関係がどうお互いに伸びていくかも観てもらえたらと思っています」と、メッセージを寄せる。
W主演ということで飯島と鈴木にお互いの印象を問うと飯島は鈴木へ「何でも思ったことを言ってくれます。良くも悪くもですけど(笑)」というと、鈴木は「悪くもはいらない!“いい意味”でって言ってくれ(笑)」とツッコミを入れ和気あいあい。それだけ憎まれ口を言い合える仲なだけに「いい兄貴分だと思ってます」と、ニッコリ。
逆に鈴木は飯島へ、「現代の若者らしい真っ直ぐさと情熱を持って自分に哲学を持っているなって。けいこ場には、毎日誰よりも早く来て、舞台の経験の浅さをそうやってカバーするのを見て、1ヶ月見ていて、たくましい役者さんになったなって」と、目を細める。ただし、「良くも悪くもいい後輩です」と、やり返すこと忘れず2人で笑い合う様子も。
そんな2人の関係は周囲にも伝播していたのか、中島も「本当に誰1人心を閉ざすキャストがいないんです。ここが変わったねと言い合う仲間なので、けいこも1日、1日確認して、休憩中も他愛のない話をしてました」と、雰囲気は良かったそうだ。
舞台装置としては場内に線路が設置されている。飯島も「最初は線路があることにビックリしました」といい、鈴木は「この作品で象徴的で、誰でも知ってるものですね。観に来てくれた人とも共有できる部分なのかなって感じがしています」とのことだった。
舞台ならではの部分へ、中島は「原作では男性で映画から女性になったんですけど、舞台ならではです。5人の会話劇なのでいかに青山くんに好かれるかだと思っていますし、青山くんの心に刺さるかが大事な役になってくると思うので、そこを表現できればいいなと思っています」と、意気込み。、
物語へ、小説を読み映画も観たという田中は「終わりが全部違います。でも、もしかしたら僕は舞台が1番いい終わりなのかなって思っています」と、カタルシスを得られるものだそうで、飯島は「台本を読んでいるときから、舞台がすごい現実味があるなって感じています。共感するキャラクターが世代ごとで違うと思うのでそこをぜ楽しんでほしいと思います」と、呼びかけていた。
ゲネプロでは、仕事に苦悩する青山の姿や、陽気ながらどこか陰があるヤマモト、尾高のパワハラ具合などそれぞれが熱演し、より物語に深みを見せていた。
舞台『ちょっと今から仕事やめてくる』は13日から23日までCBGKシブゲキ!!にて上演!