俳優・香取慎吾(42)が6日、東京・TOHOシネマズ六本木ヒルズで主演映画『凪待ち』(監督:白石和彌/配給:キノフィルムズ)舞台あいさつ付き上映イベントを俳優・音尾琢真(43)、白石監督(44)とともに開いた。
毎日を無為に過ごしていた主人公・郁男(香取)。恋人・亜弓(西田尚美)とその娘・美波(恒松)とともに亜弓の故郷・石巻で再出発をはじめ、ささやかな幸せを掴んだかのように見えた。しかし、ある日、亜弓が何者かに殺されてしまったうえ、職場も解雇されどんどんと堕ちていく……という、心の救済をテーマに描いた作品となる。
全国78館で生中継も入るなかでのものとなり、香取は「全国78館の劇場の方も見れているんですよね。こんにちは、きっと盛り上がってくれていますよね」と、ニコニコと手を振り、「この映画が公開されて、日々映画観ましたという方の感想を話をするのが最近の日課です。そのくらいいろんな方が観てくれていて、映画館に足を運んでくれうる方がいて幸せを感じています。いま、このとき、上映前なんですよね。終わった後に一気に見始めると思うと、こんな幸せな瞬間ないと思っています」と、噛みしめるように話す。
音尾はといえば、香取との撮影へ、「背の高い香取さんに襲いかかられてものすごい迫力で怖かったです」と、笑いながら振り返りつつ、この状況へ「いま、つよぽん(草なぎ剛)のような気持ちです。きっと監督は稲垣(吾郎)さんになったような気持ちになっていると思います」と、『新しい地図』のメンバーが勢ぞろいのような気持ちになっているとウィットに富んだコメントで、会場を爆笑に巻き込んだ。
続けて、ツイッター上であがった質問に答えていくコーナーを開催。作品を色でたとえると何色という質問に音尾が先陣を切って「ピンク」というと「えー!」という声が返り、白石監督は「黄土(おうど)色」というと「あー」と納得の声。そして香取が「濃いブルーですね」というと、「あー!」と、こちらも共感の声だった。
撮影中のカワイイエピソードはないかとの問いかけには、香取は「音尾さんがクランクアップのときに、一緒に写真を撮ってほしいという雰囲気を出していて、もう帰れるのに、コーヒーをいれたりしていて、そこで、『写真いいですか?』っていってくれて、それまでの間がカワイイです」と、状況が浮かんでくるような説明で会場をほんわかさせる。逆に香取へ音尾は、香取が笑いを我慢して演技していたと話すことがあり、香取自身としては、「香取慎吾としても郁男としても俺は笑わない!と思っていました」と決意を語っていたが、音尾は「我慢する顔してましたよ」とバレていたことを伝えて、香取はひたすら苦笑いだった。
白石監督へは、「『凶悪』とか、『孤狼の血』とか撮っている監督なのにカワイイ感じですよね」と、作品を挙げながらたとえて笑いを誘っていたが香取。そんな白石監督へ香取は「白石組にもう1度入れることですかね。絶対やりたいですといっぱい言いましたけど、その思いはありますけど、本当に香取慎吾が必要だという役で参加できたら」と、七夕の願いを語りつつ、隣にいた音尾へ「音尾さんは羨ましいですよ。余裕でいるじゃないですか。呼ばれてもこんな役ですよとかいうのは羨ましい。呼んでくれるなら真珠も入れますよ」と、並々ならぬ決意を見せることも。
さらに、話がそれぞれの30年後のことに向き、香取自身としては、「30年後には体のことダイエットのことを気にしていない生活をしていたい。この40年気にして生きているので」と、実感を込めまくっていた。
そして、香取は本作を劇場で見る機会を伺っていると明かしつつ「この映画をみなさんい観て頂けて本当に幸せ者だと思っています」と、この日何度目かの“幸せ”という言葉を噛み締めながら「みなさんのお力で、より多くの人に観て頂けるように羽ばたかせて頂けたら嬉しいなと思います」と、呼びかけていた。
映画『凪(なぎ)待ち』は全国公開中!