「超特急」小笠原海が映画「ハローグッバイ」で俳優として初のトークショーに緊張！
音楽ユニット『超特急』メンバーで俳優・小笠原海（22）が19日、東京・渋谷のユーロスペースで映画『ハローグッバイ』（監督：菊地健雄／配給：アンプラグド）トークショーを菊地監督とともに開いた。
それぞれ心に問題を抱えながらも、正反対の性格からクラスの中で交わることのない女子高生のはづき（萩原みのり)と葵（久保田紗友）。そんな2人が、ある認知症のおばあさんと出会い交流することで、時にぶつかり、認め合いながら1歩前に進んでいく姿を描いた青春ストーリー作品。今月15日に公開されたが、好評なことから夜だけの上映だったが昼の上映も決まるなど、じわじわと動員を伸ばしている。
小笠原ははづきは元カレ・尊（たける）という役どころ。しかし、はづきは尊の子供を妊娠しているのではないかという疑惑を持ちながら生活しているという微妙な関係。しかも、尊ははづきの友達と飄々と付き合っているというのだが、不思議とどこか憎めない等身大の男子高生となる。
『超特急』小笠原海としては何度もステージに立っているが俳優・小笠原海としてのトークショーは初めてとあり、「いまも緊張して手が冷たいんです」と、苦笑いしながらスタート。
作品へ、小笠原は「脚本もらったのと想像と違ったなって。よりみずみずしいというか、甘酸っぱいというか」と、青春映画に仕上がっていることを強く感じたのだとか。
尊という役を演じるに当たって、小笠原は「はづきの元カレということで、距離感とか温度とかから入ったじゃないですか。それによって感じ方が変わって、セリフを言うときの読みあわせや心の動き方、目のやり場も変わるなって」というと、菊地監督も尊の微妙な仕草の演技に感じ入っていたと明かす。続けて、「尊は根っからの悪いヤツではないんです。たぶんナチュラルになんの悪気もなくまずいことを言っていて。どうしょうもないけど、カワイイんですよ。なんか変な魅力があるんです」とも話していた。
もちろん、小笠原は普段は尊と似ても似つかないそうだが、高校時代に女子の方が多いクラスで似たような状況にはいたそうで、「『俺にはバスケしかねぇ』というセリフがあるのですが、あれはアドリブです。超薄っぺらいですよね」と苦笑いを浮かべていたが、菊地監督から実生活でもバスケやってた？という質問へは、「やってないです。サッカーやってました」と、オチもつけ観客を爆笑させていた。
そこから小笠原の高校時代の話となり、「平日結構リハーサルをやって週末に『超特急』でイベントをやってて。高3のときは申し訳ないですけど、眠かったです（苦笑）。テストだけ頑張るから許してくださいって。あとは、友達と放課後に原宿に行って服を買ったり、無意味にカフェにいました。無駄に2時間くらいいてしゃべってて」と、懐かしげな顔を見せることもあった。
撮影は約1年前と暑い時期だったそうで、「初日でいきなり大事なシーンだったんで、なんか汗がじっとりというよりギットリでした（苦笑）」と、いろんな汗が止まらなかったそう。しかも、「監督と撮影前に話したときに『積極的に引っ張っていってほしい』といって、フタを開けてみたらめちゃくちゃイジられるし。“かいくん”じゃなくて“うみくん”って言われて。苦ではなかったですけど、横槍のイジりも入ってきたんですよ！」と、“可愛がられ”ていたとも。
さらに、菊地監督から小笠原へ「こういう学園モノあと3年くらい行けますよ。妻夫木聡さんとかも26歳くらいまでやってたので。それに現場に入ったときは大丈夫かなと思っていたんですけど、1回ハジけたら尊になっていて、今後も俳優・小笠原海を観たい」と、リクエストし小笠原も「じゃあ、その際は」と、頭を下げる一幕も。そんな声だけでなく、小笠原は「この作品きっかけでお芝居が楽しいと思ったので、いい作品に出会えましたね」と、これからの俳優活動への意欲にもなったようだった。
そして小笠原から「観終わった後に優しい気持ちだったり、友達に連絡するきっかけになってもらえたら。2度、3度、足を運んでもらって細かいところに注目してもらえれば」と、呼びかけトークを締めていた。
映画『ハローグッバイ』は渋谷ユーロスペースほか全国順次公開中！
