俳優・星野源(38)が17日、兵庫・アースシネマズ姫路で主演映画『引っ越し大名』(監督:犬童一心/配給:松竹)舞台あいさつを女優・高畑充希(27)とともに開いた。
『超高速!参勤交代』シリーズで新たな時代劇のジャンルを開拓した作家・土橋章宏氏の傑作時代小説『引っ越し大名三千里』が原作。テーマは国替えこと“引っ越し”!その“引っ越し”を幕府から生涯に7回も命じられ、『引っ越し大名』と呼ばれた実在の大名・松平直矩(なおのり)のエピソードを基に、国の一大事を救うため、姫路藩の藩士たちが、あらん限りの知恵と工夫で引っ越しを乗り切ろうと奮闘する物語。星野は費用が莫大にかかるこのプロジェクトの鍵を握る『引っ越し奉行』に任命された引きこもり侍・片桐春之介を演じる。
まずはロケ地となった姫路城でイベントを行い、いよいよ舞台あいさつで堂々の凱旋となる2人。日本で1番最初の上映を観た観客たちから拍手に迎えられるなかでのものとなり、星野は、第一声から「ただいま!」と呼びかけファンを沸かせると、高畑も関西風のアクセントで「ただいま!」と、笑みを見せた。
撮影へは、星野は「すごい過酷な撮影だったので姫路に泊まることなくなんですよ。撮ってそのまま帰るという感じで、もう松竹さんに言ってください(笑)。私たちもゆっくりしたかった。宿泊もできなかったですね」と、多忙な様子を見せると、高畑もうなずきながら「京都で朝4時に起きて、髪型を作ってだったんです」。それだけに星野は「きょうはいっぱい差し入れをもらって、穴子とかおいしくて。きょうが1番満喫しています」と、充実感をにじませた。
作品のオススメシーンへ星野は、「僕らと(濱田)岳ちゃんが初めて会うシーンがあるんです。岳ちゃんが寝不足という設定で、ちょいちょい寝るシーンがあるんです。そのシーンのときに眠すぎる演技を急にアドリブでするんですよ。そんなに疲れてるのかというのを本番でいきなりやるので、大変でしたよ」と、濱田のフラフラしている感じを再現しながらアドリブを受けたのだとか。続けて、「役職が上のお侍さんたちがいるなかで怒られたりする芝居が多かったので、軽い人というか、コメディーという部分が楽しかったですね」と、刺激があったよう。
高畑とは「演技のこと話したことないよね」と、打ち合わせなしで演技したという星野。本作でがっつり一緒に演技をして仲良くなったそうだが、高畑が「以前『おげんさんといっしょ』というふざけた番組でご一緒して……」と星野の冠番組のことを挙げだす。これに星野は身を乗り出し「ふざけたっ!?あんな真剣な音楽番組ないぞ(笑)!緊張感があるんだから」と、そこは声を大にして修正しつつ高畑も「プロフェッショナル集団がふざけてる」というと、星野も「確かに(笑)」と、認めて観客の笑いを誘った。
そんな高畑から見た星野は、「ニクいなぁという人です。たくさんの中でも、自分1人1人を見てくれていて。みんながハッピーになりますよね。自分のことを見てくれていると思うと」と、高評価。
逆に星野は高畑を、「楽しい人ですよね。結構メディアとかで、たくさんしゃべる姿を観ていなかったですけど、合って回数を重ねてしゃべればしゃべるほど、すごく楽しい人なんだって。撮影中にも一緒にご飯に行ったんです。お互い肉が好きなんです。肉を食べながら、『明日も頑張ろう!』って。僕はすごく撮影中支えてもらいました。懐が深くてホスピタリティーというか、支えてくれる人なんですよね。撮影終わった後に飲みに行っても話を聞いてくれたり、面白い話をしてくれたりとかして」と、好印象だったようだ。
司会から撮影の舞台裏の話も振られた。星野は、「ないです」と一旦切ろうとしたが、思い出したのか「春之介はすごく現代的な感じじゃないですか。撮影前半で着物もボロボロになりましたけど、衣装さんもそんなんに直しに来ないんです。だから、待っているときもダラッとしている感じで、シワもつけてよかったので」と、かつて出演した大河ドラマ『真田丸』と対称的な感じが新鮮だったらしく「春之介に衣装にシワをつけてもいいし、待っているときにごろごろしていて、土がついても気にしないし。スタッフの方もその線引をしっかりしてくれていたみたいです」と、違いを。
高畑はといえば、乗馬シーンがあるそうだが「練習していったんですが、当日現場でやったことのないジョッキーのようにお尻を上げた乗り方をしてください」と、無茶振りされ「大人たちは何を言ってるんだろうって」と、戸惑ったのだとか。そこで、共演の高橋一生、濱田からアドバイスを受けたそうで「『本当に危なくなったら落ちてください』と言われて。それでなんとか走れて1回しかやってないんです。やれてる人に見えた?それは表情でごまかしてます」と、お茶目にほほ笑む。
高橋と濱田の話が出てきたということで、星野は反応し「一生くんと岳ちゃんがずっと罵り合っていて。ふざけてなのかと見ていたら、ふざけてました(笑)。仲いいんだなって」と、眺めていたそうだ。
ほかにも、星野が共演の松重豊と作品の撮影を通して「ベストフレンドというか、親友と出会ってしまったという感じで。『海だ!』というシーンで京丹後だったかなに行ったんです。その休憩中に話をして、『音楽が好きなんですか?』と聞いたら、『好きだ』ってなって。話が盛り上がりすぎて、京丹後からそれぞれ自動車に乗って帰るんですけど、出る前に連絡先を交換して、3時間の移動中別の自動車だからずっとメールをやりとりして。好きになっちゃった同士みたいな感じで……現場で恋に落ちちゃったって感じで。流れで、それでご飯も行って。そんなの初めてだったんです。コミュニケーションをいっぱいとるほうじゃないので。2人ともAB型の一人っ子でだからなのかなとか話していて。今年のはじめにはご自宅にも伺って、ご家族にごあいさつして楽しかったです」と、“運命の出会い”を果たしていたことを告白すると高畑も「私もAB型の1人なんですよ」と、乗っかって2人で「イエーイ!」と、ハイタッチして笑いを誘っていた。
そして星野から「いろんな人を巻き込んで盛り上げていきたいと思います!」と、高らかに宣言し、その場を後にした。
映画『引っ越し大名』は30日より全国公開!
※追記に伴いタイトルを「星野源 主演映画を通して「恋に落ちちゃった」!そのお相手に高畑充希も乗っかりハイタッチで和気あいあいトーク」から変更しました。
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