俳優・綾野剛、松田龍平が初共演を果たす2020年2月14日より上映となる映画『影裏』(監督:大友啓史/配給:ソニー・ミュージックエンタテインメント、配給協力:アニプレックス)。その豪華演技派キャスト陣が3日、発表された。
本作は作家・沼田真佑氏の小説で第157回芥川賞を受賞している作品。赴任した慣れない岩手・盛岡での生活に戸惑う今野(綾野)。彼を孤独から救ってくれた唯一の友人・日浅(松田)のもう1つの影の顔、裏の顔を知っていくというヒューマンミステリー。
今回発表されたキャストは國村隼、筒井真理子、中村倫也、永島暎子、安田顕、平埜生成。
國村は、日浅の行方を捜し訪ねてきた今野に、隠された真実を告げる日浅の父・日浅征吾役を。大友組に初参加する國村は「登場人物のそれぞれの心象風景を静かに描きながら、そこにはダイナミックな背景がかくされている、違う側面のものがひょいと立ち現れる面白い世界観だと感じました。今までの監督の作品イメージとはまた少し違った新たな大友監督の世界」と感想を語りつつ、「主人公の今野が息子の事を聞きたいと訪ねてきて、2人が話すうち、だんだんと会話の中から親子の微妙な人物像と関係性がほの見えてくるという、とても濃密なシーンとなりました」と、緊張感あふれる仕上がりになったと自信を見せている。
今野を深く理解する昔の友人・副島和哉役を演じる中村は、「今回も非常に難易度の高い役でした」と、撮影を振り返り、「綾野さんの呼吸を感じながら、大友監督の眼差しを頼りに、人間関係の生暖かい歪みがかいま見えるように慎重に演じました。伸び伸びとした切なさを、作品の中に残せていたら嬉しいです」と、期待を込める。
疎遠になってしまった弟に複雑な感情を抱く、日浅の兄・日浅馨役の安田は、「脚本を拝読し、静かに流れる時間の中、登場人物の心のチラチラとした灯火が随所に垣間見えるような作品に感じました」と、実感を語りつつ、「撮影で岩手に向かう道中、原作の『影裏』を読んでましたら、自分が演じる役が出てこなくて、ちょっとだけびっくりした思い出があります。大友監督の映画として登場の場を作っていただき、心より感謝申し上げます」と、コメントも。
ほかにも、今野と日浅の同僚で、自らも必死で日浅を探し求めている謎めいた女性・西山役を筒井。今野と同じアパートに住み、些細なことで今野を悩ませる口うるさい隣人・鈴村早苗役を永島。今野の年下の友人・清人を平埜が演じる。
映画『影裏』は2020年2月14日より上映!