ラフィングライブ第五回公演『Out of Order』(演出:野坂実)ゲネプロが28日、東京・中央区の三越劇場で開かれ終演後に山寺宏一、三石琴乃、水島裕、演出の野坂氏が終了後に会見を開いた。
山寺、水島、野坂氏の3人がコメディーをやるために立ち上げた演劇ユニット『ラフィングライブ』の5回目となる公演。劇作家レイ・クーニー氏の作品が原作。臨時国会の行われている夜、ウェストミンスター・ホテルのスィートルームに密会目的でチェックインしたイギリス与党副大臣のリチャード(山寺)。誰にも知られず甘い一夜を過ごすはずが、思いもよらない大事件が発生し、正直者の秘書・ジョージ(水島)を巻き込んで窮地を脱しようとするのだが、部屋には次々と招かれざる客がやってきてしまい、人生最大のピンチを切り抜けようとするのだが……。
山寺は役名紹介の第一声から「リチャード役の声を……」と、ベテラン声優らしいコメントで、照れ笑いしつつ「5回目公演ということで、やっと5回、まだ5回という感じです。本番前は言いようのないくらい緊張するんですけど、お客さんに笑って頂ければどんどんテンションも上がるので、よろしくお願いします」と、きっちり巻き直す。
水島は「山寺宏一さんに今年も振り回され、メチャクチャな人生を送ることになります」と、2人の気のおけない仲だからこそ言える憎まれ口を叩きつつ、「僕たちも『ONE TEAM』でやってきたので、みなさんにせいいっぱいお届けしたいと思います!」と、意気込んだ。
一方、アニメ『美少女戦士セーラームーン』の月野うさぎ役やアニメ『新世紀エヴァンゲリオン』の葛城ミサト役などで知られる三石は、本作で『ラフィングライブ』初参加。「お声がけを頂いて嬉しくて、先輩たちと一緒に舞台に立てるのが嬉しくて、いまいっぱいな気持ちです」と、しみじみ。
けいこ場印象的だったことを問うと水島は岩崎ひろし、斎藤志郎、斉藤こず恵が“特濃トリオ”だったと評し「混ぜるな危険で、まあ賑やかでした」といえば、山寺は水島へ「階段を上ってやってきて、ため息から始まるんです」と、疲れていたそうだ。
作品にかけて、最近切り抜けたピンチはないかとの質問に水島は「昨日の場当たりですね。セリフは間違えるわ、噛むわで(苦笑)」と、調整が大変だった様子を見せたり、三石は「ちょいちょいちっちゃいピンチはありますけど、大きいのは思い浮かばないですかね」とのこと。
山寺はといえば、「つい数日前にモノマネの収録でたまたま1次通過して、それとこの本番が重なっているんです。プレッシャーを感じてそれと本番が重なって、毎日精神的に焦っているんです。普段はそんなことはないんですけど、いまも手にじっとり汗をかいていて、皮がボロボロむけてしまって」と、相当なプレッシャーのなかで舞台に臨んでいるという。それでも「それだけ素晴らしい状況にいると感じていますので、充実していると思っています」と、味のあるコメントもしていた。
野坂氏は水島が言った「ONE TEAM」に深く共感し、「舞台上にギミックが多くて、タイミング1つ間違えちゃうと、もうグダグダになっちゃうんです。裏方さんと表に出ている役者一丸となって臨んでいます」と、裏方との呼吸が重要なようだった。
三石から「みなさんの汗と涙の結晶をお見せしましょう!」と呼びかけ、山寺からは「三越と歴史のある素晴らしい装飾で、高級ホテルを舞台にした作品を楽しんでもらえると思います」と、会場も雰囲気にマッチしているとアピールしていた。
ラフィングライブ第五回公演『Out of Order』は28日から12月2日まで三越劇場にて上演!