女優・田中麗奈（37）が2日、都内で主演映画「幼な子われらに生まれ」（監督：三島有紀子／配給：ファントム・フィルム）の完成披露試写会に共演の浅野忠信（43）、宮藤官九郎（47）、南沙良（15）、鎌田らい樹（14）、新井美羽（10）とともに出席。家族の複雑で微妙な関係性を描いた同作に「個人的にもとても好きな作品。多くの人に観てもらいたいが、とくにこの映画が必要な方に作品が届くといいなと思う」としみじみとPRした。
一見良きパパを装いながらも実際は妻の連れ子とうまくいかず、悶々と日々を送るバツイチ、再婚のサラリーマン・田中（浅野）だが、妻・奈苗（田中）の妊娠をきっかけに、血のつながらない長女が「こうウチ、嫌だ。本当のパパに会わせてよ」と懇願。自暴自棄になった田中が長女を奈苗の元夫・沢田（宮藤）に会わせにいくが…という物語。
夫の顔色をうかがいながら主張をしていく男性にぶら下がり系の専業主婦役を演じた田中は「世界はすべて家庭で、男性の繊細さと向き合うというよりは日々の忙しさに追われる役で、いままで経験したことのない役。なんか、ドーンとしてんな、という専業主婦。自分が見たことのない自分がいた。（夫役の）浅野さんがうざったいんだろうな思いながらプレッシャーを与えていた」と苦笑い。私生活でも昨年結婚し、自身も家庭を築いているが、「撮影が結婚して2カ月とかのころだったので、奈苗がパックをしながら夫を迎えるシーンがあって、当時、パックをしてダンナを迎えるなんてあり得ないと思ったが、いまはパックをして髪の毛を乾かして台本を読みながら…。結婚生活はそういうことなんだなと思った」と茶目っ気たっぷり。
一方の浅野は「現場では本当に子どもたちに救われた。大人のなかで染みついちゃったようなものがあったが、子どもと向き合ったときにリアルに自分の子どもでいてくれて、僕も夢中になって演じることができた。いろんなアイデアが飛び出しまくりですよ！」と子役にたちに感謝。この日は、夏休みの宿題と題して、国語と算数の問題がステージ上に掲出され、子どもたちの代わりに答えを解いて、見事に”パパ”ぶりを披露したが、3人の子役に「本当に娘みたいな気になっちゃって…。きょう久しぶりに逢って大きくなっちゃったな、と」としみじみ。
また、田中の元夫でDV男役の宮藤は「いままで死んだ人とかが多かったが、久しぶりに生きたクズを演じた。ヒドイ男で僕の好感度が下がると思うが、僕を嫌いにならないでほしい」と場内を爆笑させたが、最後に主演の浅野が「僕自身、気に入っている作品で、40代になった僕が楽しめる作品になっているので、ぜひ、観にきてほしい」としっとりとPRしていた。26日公開！
田中麗奈
浅野忠信
宮藤官九郎
南沙良
鎌田らい樹
新井美羽