ダンスロックバンド『DISH//』で俳優・北村匠海(22)、女優・芳根京子(22)、宮沢りえ(46)が13日、東京・TOHOシネマズ日比谷で劇場アニメーション『ぼくらの7日間戦争』(監督:村野佑太/配給:ギャガ KADOKAWA)初日舞台あいさつを村野監督とともに開いた。
1985年から作家・宗田理氏がシリーズ出版し続け、累計発行部数は2000万部を突破している青春作品がアニメ映画化。2020年の北海道を舞台に、幼馴染への恋心が話がどんどん転がり、少年たちが思わぬ事態に巻き込まれていく姿を描く。北村は知識は豊富ながらも内気な少年・鈴原守役を、芳根はその幼馴染・千代野綾役を演じた。なお、1988年に公開された実写映画『ぼくらの七日間戦争』で、中山ひとみ役でデビューを果たした宮沢は、本作では30年後の中山ひとみ役を演じている。
まずは、宮沢が「30年後に中山ひとみを演じることになるとはと思っています。15歳のときに『ぼくらの七日間戦争』でデビューしましたが、『青春でした』と言ってくれる方も多くて。本当にささやかな役ですが、この青春の空気を少しでも感じてもらえれば」と、感慨深げ。
すると、芳根は『ぼくらの七日間戦争』を観てみて「こうやって大人の階段をのぼっていくんだなと思いました。今の時代にはない力強さを感じて羨ましく思いました」と感想を伝え、北村も、「15歳とは思えなくて、子供対大人という構図のはずが、宮沢さんたちを含む方々が大人のように見えたんです。セリフ1つ1つとっても宣言するシーンもそうですけど、すごく大人に見えて不思議な感じで観ていました。そのバトンを受け継げてよかったなと思いました」と、宮沢にお礼していた。
アフレコについては、北村は「僕らは“2日間戦争”でした」と、冗談めかしつつ2日間で収録されたことを明かしたり、「2日目にブースに入ったら宗田先生がいらっしゃって、ただならぬ空気が漂っていて(苦笑)。そこに宮沢さんが入っていて最後に『頑張ってね』と言ってくれたんです。それだけで走り抜けられた部分はありました」と、宮沢に勇気づけられたのだとか。
しかし、宮沢は北村にこそ勇気をもらったと言い出し、「(北村が)緊張していたというんですけど、緊張しているように見えなかったんです!私は現場のシステムが分からないまま入ったのですごく緊張していて。そうしたら、『ここですよ』とマイク前に入るタイミングを教えてくれて」と、感心しきり。
これに、北村は「“余裕がないように”見せるのはうまいんです」と、“余裕があるように”を言い間違えて返し、内心ではこの舞台あいさつも緊張している様子を伺わせる一幕も。
さらに北村は「1日目のアフレコのときにプロの声優さんと一緒にやったときのことを思い出して、それがいまだと思って宮沢さんにお伝えしたんです」と、宮沢にアドバイスできた舞台裏のことも明かしていた。
そしてサプライズで宗田氏からの手紙が読み上げられ一同感激といった雰囲気のなか、芳根から「『ぼくらの7日間戦争』はここから始まります!」と宣言し、北村は「青春エンターテインメントの金字塔として、そのバトンを受け取ったと感じています。時代が変わってもみなさんの心に残る作品だと思います。もしかしたら30年後、また別の“7日間戦争”で出られたらいいなと思います(笑)」と、茶目っけたっぷりに語り、芳根も「私も便乗させてください(笑)」と、和気あいあいで終演を迎えていた。
劇場アニメーション『ぼくらの7日間戦争』は公開中!