今シーズンで現役引退し、来季から二軍監督を務めるプロ野球・読売ジャイアンツの阿部慎之助(40)が19日、都内で第16回「タニタ健康大賞」贈賞式に出席。同賞を受賞した阿部は「副賞でいただいた計測器で測ったらみずみずしい体といわれ、実は半分以上は焼酎の水割りじゃないかと思った。体内年齢も28歳と診断され、(現役を)やめなきゃよかった」と茶目っ気たっぷり。「来年から(ジャイアンツの)二軍監督として再出発するが、自分も選手たちもタニタの体重計に乗ってしっかりウエイトコントロールをしていきたい」。大好きなお酒も「立場上、いろんな方との会食もあると思うが、お酒は翌日に残らないようにしたい」と気を引き締めていた。
タニタが2004年の創立60周年を機に、同社の記念事業の一環として創設されたもので、今回は長年プロ野球界で捕手として活躍し、5年ぶりのリーグ優勝に貢献するとともに、来季より指導者に転身してさらなる挑戦を続ける阿部を選出したもの。
この日は同社の谷田千里社長から阿部に多くの変化球的な質問が飛んだが、タニタが社員を個人事業主制にする働き方改革については「僕らも個人事業主だが、チームが勝つためにとかを意識した方が(個人の)成績が出る。自分の成績にこだわった年に限って数字が出なかった記憶がある。個人事業主になってもタニタがもっと良くなるためにを考えて働いた方が会社も個人も成長すると思う」と持論を展開。
来季の二軍監督としての指導方針については「強制させるのも必要なことだが、まずはいまのゆとり世代を自分がどう理解していくかからはじめたい。ただ、理解だけでもダメで、”昭和”もしっかりと出していきたい。人間得てして、苦手なことを必死にやろうとするが、そうするといいところを忘れてしまいがちなので、若い選手のいいところを伸ばしていってあげたい」とやる気満々だ。
このオフの過ごし方については「来年のキャンプの練習法を考えている日が多い。これは選手にもいってあるが、技術がないから二軍、三軍にいるのだろうし、一軍に行くために同じユニフォームを着ているのだからオフがとても大事」。自身の今年の1文字を求められるとステージ上で筆をとり「再」の字を書いたが、「再出発ということで。自分の野球人生、再出発。そういう意味だけです」とすでに頭のなかは来季に向かっている様子だった。