俳優・中村倫也(33)が24日、東京・渋谷のホテルで映画『サイレント・トーキョー』(配給:東映)製作発表会見に佐藤浩市(59)、石田ゆり子(50)、西島秀俊(48)、広瀬アリス(25)、井之脇海(24)、勝地涼(33)、波多野貴文監督(46)とともに出席した。
作家・秦建日子氏がジョン・レノンの名曲『Happy Xmas(War Is Over)』にインスパイアされ執筆した小説『サイレント・トーキョー And so this is Xmas』が原作。クリスマス・イブの東京を舞台に、群衆を襲うテロの凄まじさと、巻き込まれ翻弄されていく人々の心模様を克明に描き出す群像劇のクライムサスペンス作品となる。中村は劇中で不可解な行動をとる孤独なIT起業家・須永基樹(すなが・もとき)役を演じる。
中村は黒のシルエットでまとめて登場した「孤独なIT起業家を演じます。この作品はたくさんの方が楽しみにして頂けると思いますし、楽しみな作品になると思っています」と、メッセージを。
すでに10月28日からクランクインしており、クランクアップも直前なのだとか。撮影してみての感想へ、「僕個人的なことになるかもしれないですけど、これだけの方たちの中に入って芝居をするのが刺激的でした。それと、長回しがあってななかなかカットがかからないんですよ」と、感想と振り返りを。
脚本を読んだときの感想へは、「僕が演じた須永という男は、クールでおとなしくてちょっと何考えているのか分からなくて。でも放っておけない魅力を感じました。その第一置印象を大事にして演じました」と、役作りへ気持ちを固めていったといい、「脚本も原作も読みましたが、これを読んでいる僕ら、日本国民全員が主役なのかなと。エキストラの方も延べ1万人集まってくださったのですが、客席でこの作品を観てくださる方たち、1人1人が主人公なのかなって。そういう楽しみになってほしいなと思いました」と、メッセージを伝える。
共演者同士の話題となり、西島は勝地と中村が劇中でよく一緒に演技したといい2人へは「瞬発力はあるし可愛いし、メロメロです。倫也くんへは“ダンちゃん”というあだ名をつけたんです。おいおい“ダンちゃん”という言葉を広めて行きたいなと思っています」と、ニコリ。
そこで司会が中村の名前を呼んで西島のことを問おうとすると中村は「“ダン”です」と、返して報道陣の笑いを誘いつつ、なぜ“ダン”なのかへ、「理由は聞かないでください……ノリでつけました」と、恥ずかしげに告白。
さらに、中村は勝地を意識しているようで、「僕と勝地涼が同い年で、お互いの舞台を観に行ったり飲みに行ったりしているんです。性格が反対なのですが、『いつか共演できたら楽しい音色を出せるんじゃないか』と言っていて、この作品で初めてそれができて嬉しかったですね」と、感慨深げ。
勝地も「ねっ!夢がかなったね」と、声を弾ませ、「ずっと刺激しあってて、最近の倫也の活躍には刺激を受けていますし、もっともっと共演していきたいなと思います」と、切磋琢磨する関係を伺わせることに。一方、広瀬も中村と絡むシーンが本作で多いそうだが、撮影中も中村は、「面白い漫画を教えてもらいました」といい、広瀬は「初日からそうやって聞いてもらえて」と、緊張がほぐれたと感謝していた。
ほかにも、クリスマスの思い出はサンタクロースがいるという前提でこたえてほしいとの質問が。これに中村は、「あんまないんですけど、サンタクロースはいるんですよね……。お父さん、お母さんに、明日までに家に煙突をこしらえてほしいなと思いますね」と、返答していたところ、石田が「今日誕生日ですよね」との声をかけると共演者陣から拍手が。これに中村は応えながら、「みなさんの財産を少しずつ頂ければと思います」と、お茶目なコメントをしつつ、「きょう浩市さんが素敵な物をくれたので一生大切にします。何をもらったかは絶対に言いません。浩市さんは謎の男約ですから(笑)。愛です。ラ~ブ!」と、最後のラ~ブは急にセクシーな声色を使っていた。
映画『サイレント・トーキョー』は2020年12月に公開予定!