TVアニメ『ドロヘドロ』スペシャルイベント『仮面武装会』が5日、東京・渋谷の文化総合センター大和田のさくらホールで開かれ、カイマン役・高木渉、ニカイドウ役・近藤玲奈、能井役・小林ゆう、藤田役・高梨謙吾、恵比寿役・富田美憂が登壇した。
2000年から18年にわたって愛され続けた漫画家・林田球氏の作品が原作。魔法によって顔をトカゲにされてしまった記憶喪失の男、カイマンが、本当の顔と記憶を取り戻すため、相棒のニカイドウと一緒に自分に魔法をかけた魔法使いを探し続けるという物語となる。
イベントでは第3話まで上映され、原作の世界観を余すことなくアニメ化した本編を鑑賞したばかりの観客に向け、高木が開口一番「……どうでしたか?」と問いかけると、大きな拍手が。安どの表情を浮かべた高木は「この作品が公共の電波に乗せられるのか、って思ったでしょ?だからといって表現を柔らかくすると違うものになってしまうので、どこまでやれるか林祐一郎監督も心を砕いていました」と、探り探りだったという裏話を披露した。
本作のヒロインとなるニカイドウを演じた近藤は、「原作を読んでいても珍しいヒロイン像だなという印象が強く、オーディションでイメージを掴むのに苦労しました」と、回想。「(ニカイドウは)とても強くて自分とはかけ離れたキャラかと思いきや、女の子らしいところもあって……」と、徐々に親近感を抱くようになったのだとか。
MCから「『ドロヘドロ』の世界観にピッタリの人材では?」と紹介された小林は、「原作ファンのみなさま、恐縮です。歴史の長い作品なので、重みをしっかりと感じながら能井というありがたい役をやらせてもらいました」と、真面目なあいさつをしていたが、高木は「こんな感じだけど、マイクの前に立つとすごい(雰囲気が)変わるよね。音響監督からも『そこまではやらなくていいです』言われたり(笑)」とツッコむと、小林はひたすら恐縮した様子で観客の笑いを誘った。
高梨は自身が演じる藤田について、超個性的なキャラクターぞろいの本作のなかでも「見た目からして普通すぎる(笑)」と切り出すと、「泣き虫だし、(ビビリで)よく叫ぶんですけど、人情に厚いところもある。恵比寿の面倒を見たり……」と視聴者が感情移入しやすいキャラであることをアピール。
高梨からパスを受けた恵比寿役の富田は、「カタコトになったり、ゾンビになったり(笑)。まるで別のキャラを演じてるような感覚でしたが、頭を空にして臨めたので楽しかったです。藤田にはよく“介護”してもらってます」と、結んだ。
続いては、キャスト陣が考える本作のポイントが話題に。高木が「林田先生の作風がダークだけど、そのなかにも笑いがたくあるよね」と話し始めると、富田は「『シリアスになりすぎず、ファニーな感じでやってください』と言われました」と、アフレコ時に受けたディレクション内容に振り返る。高梨は、全12話ある本編の脇を固めたゲスト声優の豪華さについて言及。第1話に登場する下野紘を引き合いに出すと、高木が「みんな主役を張れそうな人たちが出てくれて、本当にぜい沢です」と期待感をあおっていた。
その後は、先行上映された第1話から3話までの内容で、それぞれ印象に残っているシーンがテーマに。近藤は特に、第3話のアクションシーンについて「内蔵をえぐり出すような感覚で取り組みました」と入魂のアフレコだったことをトーク。小林は、カイマンが魔法使いたちの頭にかじりつく本作特有のルーティーンを挙げて「大きな見どころです」と力説。
最後のあいさつでは、「今度はキャスト全員そろってイベントができたら」(富田)、「“キャー!”と叫び声がどんどん女の子になっていく藤田に注目してください」(高梨)、「ご友人に『素敵な作品がありますよ』と広めていただけたら」(小林)と、それぞれにコメント。
近藤の「こんなに長く愛されている作品に携われて嬉しいです。唯一無二の世界観に、美味しい餃子を食べながらどっぷりハマってもらえたら」というメッセージを受け、高木は「超大作ですから、これから始まる全12話のアニメもまだまだ一部。みなさんからの応援を頂いて、続編へとつながれば嬉しいです」と締めくくり、大きな拍手に包まれながらイベントの幕をおろした。
TVアニメ『ドロヘドロ』はTOKYO MX・BS11にて1月12日(日)24時より、またMBSでは14日(火)27時より第1話を放送。なお、NETFLIXでは前日配信となる。
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