アイドルグループ『日向坂46』が4、5日、神奈川・横浜アリーナで『日向坂46×DASADA LIVE&FASHION SHOW』を開催し、2日間で約2万5000人のファンが詰めかけた。
現在放送中の『日向坂46』ドラマ『DASADA』(日本テレビ)とコラボしたもの。同ドラマでは、私立マロニエ女学院を舞台に、クラスでも“ダサい”と評判の少女を中心にファッションブランド「DASADA」を立ち上げる学園青春群像劇となっている。
日向坂46の前には、けやき坂46(ひらがなけやき)の頃から数々の“逆境”が立ち塞がってきた。17年9月の長濱ねるの兼任解除(現在は『欅坂46』を卒業)、18年1月30日~2月1日の日本武道館3Days。そして、今回のイベント4日前には、メンバーの“こさかな”こと小坂菜緒の不参加が発表されていた。それだけに、本イベントがどんな形式になるのか、そして、『日向坂46』はセンター不在というピンチをどう乗り越えるのか……。“おひさま”(『日向坂46』のファンの通称)たちが注目する中、『TGC×日向坂46 SPECIAL COLLECTION』からスタート。
1部ではDASADAとTGCプロデュースのファッションで、2部では マロニエ女学院の制服やブランド『DASADA』のアパレルグッズを身につけたメンバーが空色で縁取られたランウェイを歩く。女性ファッション誌の専属モデルを務める5人はもちろん、モデル経験が少ないメンバーも堂々とウォーキング。さらに、ドラマの主人公を演じている佐田ゆりあ(小坂)からのメッセージ、『DASADA』の3年後を描いた映像が流れることとなった。
ライブパートの始まりを告げる『OVERTURE』が会場に鳴り響き、おひさまが青のペンライトを振ると、メインステージに『日向坂46』メンバーが登場。1曲目は『DASADA』の主題歌にもなっている『青春の馬』。振り入れの際、TAKAHIROが主宰するカンパニーであるINFINITYによるダンスに、『日向坂46』メンバーは涙を流したという。センターに立った金村美玖は風を切るようなダンスで情熱を表現した。
そして、初披露TGCしずおか(1月19日)には不在だった濱岸ひよりと金村のペアダンス。濱岸は昨年6月から活動を休止していたが、今回のライブで本格的に復帰となった。
キャプテンの佐々木久美は「こさかなの分まで頑張りますのでよろしくお願いします」と宣言。映画撮影の仕事を頑張っている小坂のためにも最高のステージを見せることを誓う。
楽曲『ドレミソラシド』はセンターの丹生明里がエアで指揮を執り、屈託のない笑み。楽曲『こんなに好きになっちゃっていいの?』では一転、切なさを全身で表現する『日向坂46』メンバーたち。この曲を「最初から最後までタイプ」と語ったこともあるセンターの齊藤京子が感情を込めたパフォーマンスを見せる。『川は流れる』は佐々木美玲の儚い表情が目を引いた。
MCでは、河田陽菜が地元の山口弁で「好きやけぇ。またここに来てください」と告白し、会場のおひさまもメロメロといった様子。ユニットパートはひらがなけやき時代の2期生曲を披露!『線香花火が消えるまで』は金村、富田鈴花、松田好花がどこか郷愁を感じさせるナンバーを艶っぽく。会場のペンライトは緑一色になった。『割れないシャボン玉』では客席がピンクのペンライトに染まり、河田、濱岸、宮田愛萌はキュートに歌う。濱岸はしなやかなダンスを披露した。『キレイになりたい』は丹生と渡邉美穂がクールにキメる。
1期生の8人は『永遠の白線』をひらがな時代から歌い継ぐ。MCで『永遠の白線』を「思い入れが強い曲」と語った高本彩花は、今日のステージにはいない“永遠の1期生”である井口眞緒、柿崎芽実、影山優佳、そして、長濱ねるのポーズを入れたと明かした。
『DASADA』で渡邉が演じる篠原沙織が世界で活躍しているアイドルユニット『FACTORY』のパフォーマンスを観ている映像が流れると、横アリのステージにFACTORY(トックリン=河田、ぐいのみ=東村、おちょこ=松田)が降臨!3人はエレクトロサウンドの『ナゼー』で幻想的な空間を作り出し、『DASADA』の世界と現実をリンクさせた。
『JOYFUL LOVE』でセンターの渡邉が「みなさん、一緒に虹を作ってください!」と呼びかけると、会場に7色の虹ができる。
『誰よりも高く跳べ!』はメンバーたちが外周でパフォーマンス。欅坂46の有明コロシアム(16年12月24日、25日)での『誰跳べ』を思い出したおひさまもいたことだろう。久美が「横アリ~! 跳べ~?」と叫ぶと、会場の温度は急上昇。齊藤が「ラストスパート、いっくぞ!」と吼え、センターステージで『NO WAR in the future』を披露。久美と濱岸によるバレエダンスの復活におひさまが沸いた。
楽曲『キュン』は、「こさかなの分まで力を合わせて頑張ります」とブログにつづった加藤がセンターに立ち、昨年の『第70回 NHK紅白歌合戦』に並ぶようなパフォーマンスで魅せる。加藤のレアなセリフ「かわいい?」もさく裂となった。『キツネ』のセンター河田はかわいさと激しさが融合したダンスから全力の「コンコンコン!」でおひさまを魅了する。
本編最後は、久美が「あの言葉を叫ぶ準備はできてますか?」から4thシングル表題曲『ソンナコトナイヨ』を初披露。最初はチャーミングな振り付けでありながら、サビは超攻撃的なダンスというギャップが見どころで、センターに立った東村はキレキレのダンスを見せる。
アンコール明けには、小坂と生電話でつながる一幕もありつつ、今月29日に開催される『第30回 マイナビ 東京ガールズコレクション 2020 SPRING/ SUMMER』で『DASADA』スペシャルファッションショーが決定したこともアナウンス。3月にはSHIBUYA109で『日向坂46×DASADA』SHOPが期間限定でオープン。3月25日に『週刊プレイボーイ』での連載をまとめたノンフィクション単行本『日向坂46ストーリー』が発売。そして、グループ初のドキュメンタリー映画が3月27日に全国公開されることが決定したことが伝えられた。
最後に「『ひなくり2020』の舞台でもある“あの場所”に懸けた想いを歌った曲」という久美の紹介から『約束の卵』を歌いあげた。
■セットリスト(2月5日)
TGC×日向坂46 SPECIAL COLLECTION
DASADA COLLECTION STAGE Part1
DASADA COLLECTION STAGE Part2
OVERTURE
M1:青春の馬
M2:ドレミソラシド
M3:こんなに好きになっちゃっていいの?
M4:川は流れる
M5:線香花火が消えるまで
M6:割れないシャボン玉
M7:キレイになりたい
M8:永遠の白線
M9:ナゼー
M10:JOYFUL LOVE
M11:誰よりも高く跳べ!
M12:NO WAR in the future
M13:キュン
M14:キツネ
M15:ソンナコトナイヨ
アンコール
EN1:約束の卵