『ジャニーズWEST』の桐山照史(30)が7日、東京・渋谷のBunkamuraシアターコクーンでシアターコクーン・オンレパートリー2020『泣くロミオと怒るジュリエット』(作・演出:鄭義信)プレスコールを開いた。
社会派からコメディまで手掛けている演出家・鄭氏のBunkamuraシアターコクーン初登場作品。不朽の名作『ロミオとジュリエット』を、戦後の工場街で港町のヴェローナを舞台に、台詞は全編関西弁でしかもキャストは全員男性という大胆なアレンジで送る。桐山はロミオ役を、俳優・柄本時生(30)がジュリエット役を演じることとなる。
プレスコールでは、2シーンがメディア向けに公開。全員男性ながらも、女性キャラクターが多数登場し、華やかな感じに。桐山はどもりがちで不器用ながらも、ひたむきに真っ直ぐに思いを伝える演技で、キャラクターに彩りを与え、柄本は胸がキュンキュンするような女性になりきった姿を熱演。しかもシリアスなだけではなく、しっかり笑いの要素も取り入れ、思わず吹き出してしまう場面も連発という仕上がりを見せていた。
終了後には桐山、柄本、八嶋智人(49)、段田安則(63)、鄭氏による囲み会見が開催。桐山は本作をひとことで言うと「めちゃくちゃ美しい世界のロミオとジュリエットです。もう間違いないでしょう(笑)」といい「僕も驚き驚きでしたけど、こういう描き方があるんだと思いました」と、新鮮さを感じたのだとか。
今回の話を聞いた時のことを聞かれ桐山は「(ヒロインが)時生!?って素直に」と、まず驚いたそうで「僕がロミオっていう気持ちにもなって、本当にかっこいい人とすごい可愛い人が演じるというのが僕の中で勝手なイメージがあります……」と話していると、男性記者が「一応ジャニーズだから」と茶々を入れ、桐山は「一応ってどういうこと?(苦笑)」と、詰め寄ろうとしたが、すかさず八嶋が容赦なく「でも、ジャニーズの中では低いほうですよ」と、バッサリで、桐山は「やめとけー」と、苦笑いして笑いを誘った。
ヒロインの柄本へ、「初めて会ったときは雪駄でやってきたんです。そんなTHE・男の子の時生くんが女の子をやったらどうなるんだろうって思いました」という桐山に、柄本は「役を聞いたときに2度聞きしました。僕の中で、お仕事は絶対に断らないと決めているんですが、初めて『考えてみたい』と言いました。ジュリエットかー……と思ったときに、できるかできないかで考えたときにやらさせて頂くことになりました」と、一瞬逡巡したそうだが。
桐山の印象へ柄本は「親父(柄本明)と兄ちゃん(柄本佑)がもう一緒に仕事をしていて、家族内ではいいウワサになっていて。兄ちゃんは『桐山くん役者だねぇ』という話をしていたのを覚えていて、ああ楽しみだって思いました」と、もともといいものだったといい、これには桐山もニッコリ。そこで初めてポスタービジュアルの撮影の際に対面したというのだが、柄本は「恋人役なんで見つめ合ってもらっていいですかという指示があったときに、男同士でみつめあいか……と、思ったときに、(桐山から)『どっちの目を見るの?』と言われて、あっ右って言って、こっちを見させられていて、格好いいなと思って」と、桐山の人たらしのテクニックを真正面から感じたそう。
八嶋も「桐山くんは現場で本編じゃない休憩時間でも、時生くんをちゃんと女性として扱ってますよ。パッと手を差し伸べたりして。いままでモテてきた男のやり口だなって」とのことだが、桐山は八嶋については「実家で母ちゃんと話しているような気分なんですよ」と、気楽な感じで接しているようだった。
けいこ場の話題に移ると桐山は「現場をみなさんに明るくして頂いているので、ケンカもなくピリッとする瞬間もなくここまで来れていますね」と、団結力もあるようだったが、段田が柄本のこの容姿について、「最初はえっ大丈夫かいなと思っていたら、化粧してこのカツラをしたら私大好きな竹内まりやのように見えるんですよ」と、言い出し記者からのリクエストで竹内まりやのマネをリクエストして実際にそれっぽい表情を浮かべてみたが桐山&柄本&八嶋が「これクレームだけは受け付けない!(笑)」と、3人で息ピッタリに盛り上がる一幕もあった。
こんな桐山と柄本へ鄭氏は「ベストカップルだと思います」と、目を細め、「舞台上で恋している?」との質問に桐山は「確実に恋しています。『泣くロミオ』とタイトルに入っている通りなんですけど、鄭さんが台本に書いてくれたト書きでここで泣いてくれとあるんですけど、ぜんぜん違うところで涙が出たりするし、それをけいこのときに鄭さんに言うと、『それでもいいね、こっちに持っていってみようか』と言ってくれたりして」と、話していた。
そして桐山から「出ているキャスト全員が愛おしくなっていて、何かを感じ取ってもらえる作品だと思います。僕が勝手に言っていますが、世界一不器用なロミオとジュリエットを観に来てください!」と、メッセージを寄せていた。
シアターコクーン・オンレパートリー2020『泣くロミオと怒(いか)るジュリエット』東京公演は8日から3月4日まで同所にて、大阪公演は3月8日から15日まで大阪・森ノ宮ピロティホールにて上演!