女優・土屋太鳳(22)、俳優・間宮祥太朗(24)、高杉真宙(21)が20日、東京・豊洲の芝浦工業大学内で映画『トリガール!』(監督:英勉/配給:ショウゲート)試写会イベントに登場した。
琵琶湖で行われる年に1度の人力飛行機のコンテスト出場へ向け、すべてを懸けた人力飛行サークル<TBT>の青春が描かれるムービー。
同校オープンキャンパス開催日とギャラリーが集まり熱気あふれる会場に、スポーツウェア姿で3人が登場。本作は作家・中村航氏の同名作が原作だが、同校は中村氏の母校なうえ、モチーフにもなった人力飛行サークルがあるという縁もあり本イベントが実現したため、土屋は第一声から「芝浦工業大学は『トリガール!』にとって本当に親鳥のような存在です。こんな大切な場所でみなさんとお会いすることができて嬉しいです」と、味のあるコメントを寄せたが、間宮はなぜか焦っており「さっき進行説明のときここはサラッと行くと言われていて」と、苦笑いを浮かべながらのものとなった。
イベントには人力飛行サークル『TBT』から3年生で代表の池端純一氏、パイロットの重松諒氏も参加。『TBT』が昨年琵琶湖での『鳥人間コンテスト』に参加した際、チーム最短の24.27メートルという1年の健闘が実らなかった結果となり、この様子を土屋と間宮は現地で見ていたという。土屋は自ら引き上げられてくる機体を見て「1年間精魂こめて作った機体を、みなさんがどういう表情で引いているというのかというのが本当に伝わってくるんです。そのみなさんの気持ちを演技ですが表現するんだなと思ったら身が引き締まりました」と、役作りに大きな影響となったよう。
間宮も、「一瞬の間で機体が堕ちて、湖に沈んでいったんです。どういう飛び方をするのか期待をしながら見ていたので、僕らもビックリしました。その後、チームでパイロット志望の人が少なくなってしまったらしいんですが、僕が演じた役も人の期待を背負うこと自体が怖くなってしまったというのもあるんです」と、感想を語りつつ、「それで現地でチームの姿を遠目で呆然と見ていて、どういう顔をしていいか分からなくて尻込みしてしまったんですが、太鳳は『ちゃんと気持ちを受け取りに行きたい』と言って」と、土屋が声をかけに行ったというエピソードも披露していた。
ちなみに、今年7月30日に開催された『鳥人間コンテスト』も観に行ったという土屋。こちらの結果はテレビ放送が控えていることからネタバレ禁止だったが思わず漏らしそうになり間宮から「興奮して話すから言っちゃうんじゃないかと心配だった」と、苦笑いされていたが土屋は「涙が出るとかではなくて、涙腺が崩壊してしまって号泣して、チームの方たちも号泣されていたので、その空気をみなさんといれたことが幸せでした」と、何に泣いたのかは説明せずに伝えていた。
イベントではほかにも、メイキングが数シーン公開。さまざまな裏話も語られたが、中でも土屋が泣いているのに釣られスタッフも泣き出し、それを見ていた間宮がもらい泣きしたのだとか。これに間宮は「目に汗が……」とはぐらかそうとしたが、「シーンで感情が高まっているシーンでもあって。太鳳に集まってくるスタッフさんを見てグッと来ることがあって」と、はにかみながら説明していた。
さらに、TBTの歴代飛行記録にエアロバイクで土屋たちが挑戦するという企画もあり、必死にペダルをこぐ姿に場内も声援などで熱くなったが惜しくも記録に届かずで、少し悔しげ。
最後に高杉から「いろんな青春があるんだと演じて楽しかったです」というと間宮は「鳥人間コンテストにかかわらず、何かを仲間たちと成すということの大変さなどが伝わったら嬉しいです」と呼びかけ、土屋からは「芝浦工業大学でこういうイベントをさせて頂くことになったとき、昨年から1年間素晴らしい時間を過ごさせて頂いて感謝と尊敬を伝えさせて頂ければと思ってきました。そのおかげで『トリガール!』という映画は観た人の心にツバサを感じてもらえるような作品になりました。『鳥人間コンテスト』でだとえると、この作品はプラットフォームから走っていく直前なので、助走にパワーを頂ければ」と、アピールしていた。
映画『トリガール!』は9月1日より全国公開!