女優・日南響子(26)、俳優・加藤雅也(57)、佐藤浩市(59)が2日、東京・新宿の吉本興業内で映画『銃2020』(監督・脚本:武正晴/配給:KATSU-do)完成発表記者会見を、奥山和由プロデューサー、原案・脚本を担当する中村文則氏、武監督とともに登場した。
中村氏のデビュー小説『銃』。2018年に村上虹郎主演で映画化されており、本作では新たな視点で描いた作品となる。偶然拳銃を拾ったことで事件巻き込まれるヒロイン東子(日南)を演じる。会見は撮影場所にもなった同社での開催となった。
佐藤、加藤、友近、吹越満、リリー・フランキー、村上虹郎ら、個性豊かな実力派俳優が脇を固めているが武監督は、本作の宣伝に期待をしていたそう。しかし、コロナウイルスの影響がこれだけ拡大してしまい、宣伝活動がほとんどできなくなってしまい、奥山プロデューサーが「宣伝の全員に怒っていました」というほどだったのだとか。
日南はそんな状況を目の当たりにして、「撮影していたときにどうなるのかなと思っていたのですが、なんとか公開できるということで、宣伝は頑張って頂いていると思うのです」と、公開へ向けて動いている本作のスタッフたちをねぎらった。
続けて、コロナ禍での過ごし方の話題へ。日南は「もともと引きこもりなので、家にいることは苦じゃなかったんです。触ったことのない楽器を触ってみたりとかもしてました」とあまり変わらなかったといえば、佐藤も「僕もほとんど変わらないです。自宅で本を読むか、ゴルフネットワークを読むか。僕もあまり外に出なくて、あまり影響なくて申し訳ない」と、苦笑い。すると、加藤まで「僕も一緒で、そんなに苦じゃないんです。本読んだり映画観たり」と、インドアの時間が充実していたと3人とも似たような感じで過ごしていたようだった。
そして6月になり佐藤はぼちぼち撮影が再開した作品があり加藤と一緒の現場が多かったといい、そんな現場を通じて「自分がこれまで感じなかったことをあらためて感じられたことがあります」といい、加藤も「その話は浩市さんとよく話してました」と、しみじみ。
実際、撮影現場にはフェイスガードを渡す「“衛生班”」が出てきたと佐藤がいい、「メイクも自分でしないといけなくて」とも。続けて、佐藤は「世の中自体が変わっているわけじゃないですか。当然マスクをつけて芝居をするということもあり得るわけですよね。そういうシーンも出てくるでしょう。逆に、そこを自分たちが違ったつかみにしていくということしかないんじゃないですかね」と、今後の俳優たちの展望を語っていた。
トークでは東子を執拗に追い回すストーカーを加藤が演じたり、佐藤は謎めいた男を演じたりとクセの強いキャラクターが多いということで、奥山プロデューサーがキャラクターはクズばかりだったと熱弁。そのなかで、東子もそんなクズのような人間だったというと日南は「あの東子の部屋を見たらそう思いますよ」と、否定せず。
さらに奥山プロデューサーは、「日南響子の大きさはすごいですよ。良くも悪くも大物ですよ。昭和の初期にしかいませんよ」と言い出し、これに日南は「この映画の撮影に入ったときはプレッシャーで潰れそうでした。昨日も作品を観てみたんですけど、開始0.01秒から最後の0.01秒まで、まともな人がいない。撮影が終わったときに目に光がなかったですね」というほど過酷だったことを振り返っていた。
映画『銃2020』は10日より全国公開予定!