俳優・山田孝之が2021年1月より再再演される「ミュージカル『モンティ･パイソンのSPAMALOT』featuring SPAM（R）」（上演台本・演出：福田雄一）をアーサー王役で主演することが3日、発表された。
本作は、イギリスの人気コメディ・グループ”モンティ･パイソン”が1975年公開した映画『モンティ・パイソン・アンド・ホーリー・グレイル』を元に作られたミュージカル作品。ヨーロッパの有名な物語『アーサー王と円卓の騎士』をモチーフにした爆笑ギャグ満載のほか、数々の人気ブロードウェイ・ミュージカルのパロディが随所に登場。名シーンや“いわゆるミュージカル”らしい大げさな歌、セリフ、ストーリー展開を容赦なくいじり倒すほか、あらゆるタブーまでもギャグにしてしまうというもの。
その奇抜なセンスに注目が集まり、2005年ブロードウェイでの初演時には、アメリカの演劇・ミュージカル界で最も権威ある賞“トニー賞” 14部門ノミネート、そして最優秀ミュージカル賞含む3部門を受賞。日本では、2012年に初演、2015年に再演を果たし、来る2021年1月、キャストを一新。再び上演することになった。
演出を務める福田監督は、「スパマロットは僕にとって原点とも言える作品です。ブロードウェイにこの作品観たさに初めて行き、それから毎年のようにこの作品を観に行きました。その作品を自分が演出できることになった時は夢のようで、こうして再再演できることも何よりの幸せです」と、喜びを。
山田について福田監督は「いまや、ミュージカルスターの座に近づいている山田孝之くんがアーサーを演じます。山田くんは笑いが核になるこの作品でヨシヒコの時のようにしっかりと笑いを提供してくれると思います」といい、ほかのキャスティングには「このミュージカルの笑いを作り出すのにこの上ないメンバーがそろいました。今からけいこが楽しみです」と、期待を寄せている。
アーサー王役で主演する山田に続いてランスロット卿役は賀来賢人。賀来は12年の初演ではガラハッド卿役を演じていたが、今回はランスロット卿役で山田と初競演。なおランスロット卿は残虐なことさえ厭わない危険すぎる男となる。
ほか、パッツィ役を矢本悠馬、お笑いコンビ『シソンヌ』のじろうは歴史学者役やハーバート王子役ほか、長谷川忍はベディヴィア卿役という“福田組”常連陣も登場。新妻聖子は湖の貴婦人役、小関裕太はロビン卿役、三浦宏規はガラハッド卿役を演じることとなる。
山田からは、「あのスパマロットをやらせて頂けるなんて光栄です。きっとけいこ場から千秋楽まで新妻さんの歌声に惚れ惚れし、賢人くんの全てに感心する日々が想像できます」と、共演者たちへの思いを話しつつ、円卓の騎士を集め聖杯を探す旅に出るアーサー王役へ、「しかし山田はアーサー王。頑張らなくてはなりません。気合が必要なのか必要ないのか分からないアーサー王。しかしみなさんの足を引っ張らないように頑張ろうと思います。そもそもこのお話を福田さんから頂いたのは2017年。福田さん、まだ山田でアーサー王やりたい気持ちあります？なんてことは考えない！頑張ってみんなを笑顔にするんだ！できる！たぶん！」と、気合。
賀来は、「スパマロットの初演に出た時、演劇モンスターに囲まれた私は、完全な敗北感を味わいました」と、無力感にさいなまれたようだが「そして、コメディを本気でやる先輩方のカッコよさを知りました。そして、師匠、池田成志先輩が圧倒的に劇場を支配していた、ランスロットという役をこの度やらせて頂きます。全身全霊で挑みます。これは勝負です。ぜひ！！」と、気持ちを新たにしている。
「ミュージカル『モンティ･パイソンのSPAMALOT』featuring SPAM（R）」東京公演は2021年1月18日から2月14日まで東京・東京建物BrilliaHALLにて、大阪公演は2021年2月18日から同21日まで大阪・オリックス劇場にて、福岡公演は2021年2月26日から28日まで福岡・福岡市民会館大ホールにて上演予定！
■ほかキャスト・役名とコメント
○小関裕太
ロビン卿役：騎士になれば着飾って踊れると思い込み、入隊を志願。「勇者ロビン」と呼ばれているが、実はかなりの臆病者。
「福田雄一さんの作品では、以前『勇者ヨシヒコ』に出演させて頂き、目一杯楽しませて頂いたのですが、舞台作品に！ようやく！はじめて！出演できることになりました！舞台は稽古期間がある分、映像作品よりも沢山時間を費やせるので、ワクワクするような毎日が沢山待っていると思うと楽しみで仕方ありません。ただ気になるのが、僕がロビン！！日本版初演は戸次重幸さん。再演は貴水博之さん。そして僕がロビン！！！（笑）年齢が一気に変わることによって、新しいロビンが出来上がると確信しております。こんなことしたいな、あんなことしたいなと妄想しているので、楽しみにしていてください。年明け早々、大爆笑に包まれましょう！！劇場でお待ちしております！」
○三浦宏規
ガラハッド卿役：下層階級の泥集めの「デニス」が騎士の爵位を授かり、精悍な男「ガラハッド卿」へと華麗なる転身を遂げる。
「今回は本当に全てが初めましてなので現段階では楽しみと緊張が入り混じっております。大好きな福田さんの作品。自分がどうなっていくのか全く想像もできませんがとにかく楽しみまくりたいと思います！(笑) 劇場でお会いしましょう！」
○矢本悠馬
パッツィ役：アーサーの忠実なるお供であり、“馬”。アーサーが落ち込む度に慰め、正しき道へと導いてくれる健気な存在。
「福田さんとは何度も仕事をさせて頂いておりますが、舞台は初でございます。そしてミュージカルは人生初でございます。歌う。踊る。どちらも経験がございません！！不安なう、緊張なう、でございます。さらにはコメディ。ということで役者を始めて以来、1番ハードルの高い仕事になるのでは？とビビっている次第でございます。この挑戦を皆さま温かい目で見守ってください」
○『シソンヌ』じろう
歴史学者のマルチ役：この物語の案内人として、イングランドの時代背景を解説。唯一の現代人。
ハーバート王子役：真実の愛を夢見る沼の城の王子。自らの父により高い塔に監禁され、意思に反した結婚を余儀なくされている。
「歌とダンス、この2本だけで今までやってきました。全てがこの作品の為だったんじゃないか、、、そう感じています。自分にこう言ってやりたいです。じろう、チャオ」
○『シソンヌ』長谷川忍
ベディヴィア卿役：いつの間にか円卓の騎士に加わっていた男。学者肌でそこそこ知性はあるものの、少々的外れのオトボケ騎士。
「出演を知ったとき宮沢りえさんばりの「ぶっとび～」が自然と口から発されました。以前、皆川さんが演じていたという事だけでハードルは遥か彼方にまで上がっております、くぐる形にならないよう努めます。歌とダンス…すみません、本番当日に旅に出ていても探さないで下さい」
○新妻聖子
湖の貴婦人役：湖の中から現れ、アーサーに聖剣エクスカリバーを授ける。強く、美しく、気高くも、少々気性の荒い一面も……。
「2012年に初演を拝見し、これはミュージカルなのかコントなのかという作風に大笑いしたのを覚えています。泣いたりも死んだりもしない、私には珍しい役。肩の力を抜きつつ、笑いの中にもきちんと歌声で彩りを添えられるよう頑張ります！」
福田雄一氏
山田孝之
賀来賢人
小関裕太
シソンヌ
矢本悠馬
三浦宏規
新妻聖子