俳優・崎山つばさ(30)、安井謙太郎(29)、陳内将(32)が23日、東京・池袋のサンシャイン劇場で舞台『死神遣いの事件帖-鎮魂侠曲-』会見を演出・脚本の毛利亘宏氏とともに開いた。
東映株式会社と東映ビデオ株式会社が立ち上げた、映画と舞台を完全連動させるプロジェクト【東映ムビ×ステ】の作品第2弾。映画版『死神遣いの事件帖 -傀儡夜曲(くぐつやきょく)-』は今年6月12日より公開されており、“死神遣い”と“死神”がコンビを組んで、江戸の町に起きる事件を解決していくというストーリーと設定そのままに舞台となる。
ゲネプロ前に会見が行われ、崎山は演劇界全体を取り巻く環境のなか初日を迎えられることへ「ムビ×ステとの連動の作品なので、舞台は何が何でも開けたいという気持ちでけいこに臨んできました。そのなかでいろんなニュースがありましたが、こうしていま舞台初日を迎えることができ、すごく嬉しいです。なんだか、初舞台を踏むような久しぶりの感覚になっています。意気込み十分に僕らの演技を届けて行きたいと思います」と、心境を。
さらに、崎山は「誰も(新型コロナウイルスの)陽性者が出なかったから『ラッキー!舞台できる』という感覚ではまったくなくて、日々、次の公演ができるかどうか分からないというなかで、僕らなりの演劇をどう届けられるかというのがあります。周りでも中止になってしまった人もいて、すごくこう……、胸が締め付けられる思いもあります。演劇を作る人間として、作品を届けられるように、1日でも多く上演できるように、務めていくことが僕らが今やるべきことだと思っています。きっとそれを1人1人が思っていたら、いつかみんなが演劇ができる日が来るのではないかと思っています」と、胸の内を語っていた。
舞台の見どころへ、崎山は「このご時世のなかで、演じる意味がすごく凝縮されているなと感じています。僕の演じる“侠客”の庄司新之助の生き様というか、生きるということの大切さをあらためて感じてもらえると思います」と、挙げる。死神・百目鬼を演じる陳内は「死神が武器にどう変化するのか、あったとしたらどういう感じになるのか、映画では明かされなかった百目鬼という死神のキャラクター像全体を深く掘って頂けたので楽しみにしてもらいたいと思います」。
同じく死神・十蘭を演じる安井は、「十蘭のキャラクターが映画よりも深堀りしてもらっているので、印象が変わります」とのことだが、自身としては「人生で初めて剣を持つことになりました。先輩に教えてもらいながらだったので、そこも観てもらえれば」とアピールした。
また、けいこ期間について、毛利氏は「この状況なので、時間を短くして圧縮してけいこしていました。出演者たちの素晴らしい集中力あって初めて成り立った公演だと思います」と話したり、もともと通しで見せる予定だった作品を2幕構成となったことへ「換気をできるように2幕構成に変更しました。この変更は、お芝居的にもパワーアップする構成になりまして、こういう状況だから無理やり半分に割ったというより芝居としても面白くなったと思います」と、いい流れにつながったそうだ。
東映ムビ×ステ 舞台『死神遣いの事件帖-鎮魂侠曲-』東京公演は7月23日から8月2日まで全18公演でサンシャイン劇場にて、大阪公演は8月5日から同9日まで全9公演で梅田芸術劇場 シアター・ドラマシティにて、福岡公演は8月13日に全2公演で福岡サンパレスにて、広島公演は8月15日に全2公演で上野学園ホールにて上演予定!