劇場オリジナルアニメーション『きみの声をとどけたい』(監督:伊藤尚往)初日舞台あいさつが25日、東京・TOHOシネマズ新宿で開かれ行合なぎさ役・片平美那、瀧ノ口かえで役・田中有紀、土橋雫役・岩淵桃音、浜須賀夕役・飯野美紗子、中原あやめ役・神戸光歩、琵琶小路乙葉役・鈴木陽斗実、矢沢紫音役・三森すずこ、伊藤監督が登壇した。
湘南を舞台に高校生たちの友情、葛藤、夢、届けたい“声(想い)”などを描いた作品。アニメーションは『時をかける少女』『ちはやふる』などで知られるマッドハウスが手がけている。片平、田中、岩淵、飯野、神戸、鈴木は2016年8月の『キミコエ・オーディション』に合格し、新人声優ユニット『NOW ON AIR』としてED主題歌『キボウノカケラ』、イメージソング『この声が届きますように』を歌っていることも特徴だ。
女性声優が7人とあって華やかなものに。ついに迎えた初日へそれぞれコメントを寄せていくこととなった。
片平は、「ついにこの日が来たかという気持ちと、本当なのかなという戸惑いもあってよく分からない気持ちになってて(苦笑)。すごく嬉しいんですけどふぉーという言葉に表せない気持ちです」と、さまざまな気持ちが胸にうずまいているようで、客席の光景を見て、「オーディションで名前を呼ばれたときのことを思い出しました。あのときこうなるとは思いませんでしたし、本当に幸せ者だなと感じました。もう嬉しいです!」。
神戸は「オーディションに合格してからこの作品を1つの目標として1年間突っ走ってきたので、この日が来たかという気持ちでいっぱいです。でも、ここがゴールではないと思うので、私達はここから突っ走っていくんだろうなという気持ちと、ここまで来られたこと、応援してくれている方、スタッフの方への感謝でいっぱいです!」と、胸の内を。
鈴木は「現実味がきのうまでなくて、そうしたらきのうの夜眠れなくて」と、緊張があったそうで、「自分の中で大きな集大成で、この日を迎えられてよかったなと思って。たくさんの人の真心が詰まったこの作品にかかわれることができてあらためて嬉しいなと思っています」。
田中は「オーディションからここまで体感時間が早かったです。きょうまでアフレコとかで、できないこととか、いろいろ悩んだことがあったんです。けど、公開日を迎えていまこの瞬間が嬉しくて、悩んだことなんてどうでもよくなりました(笑)」。
岩淵は、「たくさんの方の愛とか支えがあってここまで来れたことが嬉しいです!」。
飯野は「昨年8月にオーディションに合格してから、アフレコまで半年、きょうまで半年でこんなに1年ってあっという間に過ぎるんだなって思います。その1年の中で10年分やったんじゃないかと思いますし、その中でたくさんの方に出逢うことができて、数えきれないくらいの方の力とかをヒシヒシと感じて、人生の中でもっとも濃い時間を過ごせたと思います」。
そんな『NOW ON AIR』の6人を時折うなずきながら、笑いながら目を細めて眺めていた三森は「この6人に決まる前から、オーディションを見守っていたんですけど、この6人が1年でいろんなことを経験して、グンと成長したんだなというのを間近で感じることができて、私にとってこの1年間というのはみんなのおかげで濃い時間だったなって感じています」と、率直な気持ちを話し、「ついにこの日が来たというので、油断すると涙がこぼれそうです」と、万感といった様子だった。
三森とともに見守っていた伊藤監督は、「どんどん役にシンクロしていく感じが伝わってきて、プロモーションでいろいろ回ってもらって歌とかコメントがうまくなっていってるんですよ。ずるいですよね(笑)」と、成長を認めていた。
話が印象的だった部分という方向へ向くと、片平は「なぎさちゃんが最初のシーンでカエルさんとお話するところが和むので好きなんです」「スイカの種をプッとやるシーンも好きで」と、なぎさの心情よりそのキャラクターの可愛さに惹かれたということを話したり、それぞれ自身の演じたキャラクターの心情などをアピール。
一方の三森は、紫音がなぎさへ自分の身の上を打ち明けるところだそうで、「それぞれ背負っている背景が違う対照的な2人がここにいるというのが印象的なシーンだなと思いました」と、しみじみ。
しかも、三森は「紫音の心の中は割と早く成長してでも、なぎさみたいにあどけない部分も残っているんだろうなって。だから、片平さんのお芝居に引っ張られよう引っ張られようと頑張りました。片平さんがリアルに現役高校生で同じ年頃なので」と、演技プランも片平たちに寄り添うような方向だったというと、片平は「私も三森さんを背中を見て盗んでいたので、そうやって『引っ張られよう』って言ってもらえて」と、笑みを浮かべ、これには三森も「ギブアンドテイクですよ」と、ほほ笑んだ。
さらに、作品が言葉に宿る言霊がテーマということで、いま叶えたい夢をそれぞれ発表。
「この映画をたくさんの方に観てもらいたいという夢があります!」(片平)、「映画が口コミで広がってほしい!」(神戸)、「小さなことですけど、自分の感情を素直に吐き出せるようになりたい。イベントとかで魅力を伝えるときも、自分の感情をプラスしながら伝えていけたら」(鈴木)、「夏といえばキミコエとなってほしいです。そのなかで何年先でも『夏だ、キミコエ』だと思ってもらえたら」(田中)、「この映画に出逢ってくださったみなさんに良い奇跡が起こってもらえたら」(岩淵)、「地元長野でお仕事をしたい!作品が地域の人との繋がりだったり見守ってくれていた方との繋がりが描かれていたので、私を育ててくれた、私が長野県を支えたいという気持ちで頑張りたいです」(飯野)。
そんななか三森は、「私利私欲な夢しかなかったんですけど、いまみなさんを見ていて浮かびました」と、前フリをした後に「『NOW ON AIR』のライブに行きたい!」というと6人が感激で思わず声を上げる。感極まったのか、片平、田中、鈴木の瞳からは涙がこぼれたが三森は、「完成したときに打ち上げパーティーがあって、歌っているのを見て、なんて素敵な人達なんだろうと思って。みんなが醸し出す清楚系のオーラと、ピアノの演奏の音楽があいまってとても素敵な空間だったので」と、彼女たちのステージ姿に惹かれるものがあったようだ。
劇場オリジナルアニメーション『きみの声をとどけたい』は25日より公開中!