“ゆづ”の愛称で親しまれているフィギュアスケートの羽生結弦選手(26)を追った今年6月に発売の写真集『羽生結弦 2019-2020』(報知新聞社)。
その未公開カットが現在発売中の『Oggi』(小学館)9月号にて掲載され、写真と文章で魅力に迫っている。
写真集は、スポーツ報知写真部の矢口亨氏が2019-2020シーズンに撮影したもの。リンクの内と外で見せる羽生選手の素顔を生き生きと活写した写真が話題となり、発売後BOOKランキング1位(オリコン「写真集」「スポーツ関連」)、即重版がかかる反響となった。
矢口氏が撮影でこだわったのは、「記録ではなく記憶」だそうで、写真は競技中の華やかな場面だけではなく、その前後にある集中している様子や迷い、悔しさ、喜びといった感情の揺れを中心に撮影。写真集のつくりも、大会表記や成績などのテキストは極力控え、その場の空気を感じられるよう余白を多くとり、装丁も美術書のような仕上がり。矢口氏は、「競技者であると同時に表現者でもある羽生選手の内面をしっかりと表現したかった」と言う。
「演技中はもちろん、練習場に向かう時、集中する時間、リンクインの瞬間とか、張りつめた美しさがあってすべてが絵になる」ともいい、「理想にまっすぐに向き合っているからこそ、彼の氷の上の1つ1つの所作が透き通っているのだと思います」と、語っている。
『Oggi』9月号に掲載された未公開カットは、世界に影響を与えた表現者の素顔を余すことなく伝える貴重な15枚となっている。