俳優・山崎賢人(25)、坂口拓(45)が5日、東京・渋谷のユーロライブで映画『狂武蔵』(監督:下村勇ニ/配給:アルバトロス・フィルム)完成披露無観客イベントを下村監督とともに開いた。
本作は、宮本武蔵と兵法家・吉岡一門との戦いを描いたもの。“TAK∴”こと坂口演じる武蔵が吉岡一門588人を相手に77分ワンシーンワンカット、ルール無しで延々と戦い続ける。9年前に撮影されたが眠っていた作品が昨年3月の追撮を経て公開されることとなった。山崎は、親友・吉岡清十郎を坂口演じる武蔵に討たれたことにより深く悲しみ、その仇討ちに燃え野武士を含めた400人を率いる武士・忠助(ちゅうすけ)を演じる。
まずは、和装姿で現れた坂口からついに日の目を見る作品へ「77分一人で戦う姿は何か訴えかけるものがあるのではないかなと思います」と、開始5分で指の骨が、中盤には肋骨が折れ、終わったら奥歯が4本崩れるようになくなったと、修羅のような撮影を振り返ることに。
続けて、山崎は「拓さんと下村さんが大好きなので『キングダム』でも侍として、男として大切なものを教えて頂いた拓さん、下村さんのために『狂武蔵』を復活させたいなととい思って。今日こういう日を迎えられて嬉しく思います」と、感無量といった様子で、坂口は「付き合ってくれたこと感謝です」と、山崎を含め応援の声を寄せてくれた方々へお礼を。
出演の経緯へ、山崎が「『キングダム』の撮影中に『狂武蔵』のお話を頂いて、撮影中に拓さんと1分間形を決めないで立ち回りをするというシーンがあったんです。そこで『好きに来ていいよ』と言ってくれて、そこで戦うということを感じて、その拓さんがあるのは『狂武蔵』があったからだなと思ったんです。77分を木刀で戦うというのがどれほどすごいかというのは、自分が演じただけにとてつもなくすごいことをされているなと感じて。力になれれば絶対にやりたいなと思いました」と、突き動かされるものがあったのだとか。
すると、下村監督も「飲みの席で話してたら賢人くんがやりたいと言ってくれて、その場でマネージャーに電話してくれたんです」と、オファーした当時のことを思い出し、坂口も「無茶苦茶に刀振ってて危ないと思ってたけど、『キングダム』の1分間をやってよかったなって」と、しみじみ。ちなみに、山崎と坂口のシーンは本編ではカットされてしまったらしいがメイキングに特典に入っていることも明かしていた。
イベントでは、坂口から山崎へラバー刀で剣術指南のコーナーを開催。剣術について坂口が、スタントマンと対峙しながら伝授。これを食い入るように見入っていた山崎だが、実際に山崎も実演してみることとなり、鋭い刀さばきを見せ坂口は「俺よりもうまいよ」「刀さばきが全然違うな。剣筋変わってきた」と、目を細めていた。
そして、山崎から「77分に拓さんの生き様が刻まれているので、こんな時期ですけど、感染対策をして観に来ももらえたら嬉しいです」と、メッセージを寄せていた。
また、イベントには坂口と親交の深い朝倉海がオンラインでスクリーン越しに駆けつける一幕もあった。
映画『狂武蔵(くるいむさし)』は21日全国41館で公開予定!
■STORY
1604(慶長9)年、9歳の吉岡又七郎と宮本武蔵(坂口拓)との決闘が行われようとしていた。武蔵に道場破りをされた名門吉岡道場は、既にこれまで2度の決闘で師範清十郎とその弟伝七郎を失っていた。面目を潰された一門はまだ幼い清十郎の嫡男・又七郎殿との決闘を仕込み、一門全員で武蔵を襲う計略を練ったのだった。一門100人に加え、金で雇った他流派300人が決闘場のまわりに身を潜めていたが、突如現れた武蔵が襲いかかる。突然の奇襲に凍りつく吉岡一門。そして武蔵1人対吉岡一門400人の死闘が始まった!
■スタッフ・キャスト
○出演
TAK∴(坂口拓)、山崎賢人、斎藤洋介、樋浦 勉
○監督:下村勇二
○原案協力:園 子温
※山崎の崎はたつさき