生駒里奈 舞台「かがみの孤城」主人公・こころに共感で小・中で「いじめられっ子」だったこと回想……マスク外しての対面に「やっと人間を見た」

生駒里奈 舞台「かがみの孤城」主人公・こころに共感で小・中で「いじめられっ子」だったこと回想……マスク外しての対面に「やっと人間を見た」1

 女優・生駒里奈(24)が28日、東京・池袋のサンシャイン劇場で舞台『かがみの孤城』(脚本・演出:成井豊)初日公演を前に俳優・溝口琢矢(25)、脚本・演出の成井氏、原作者の辻村深月氏が囲み会見を開いた。

 同級生から嫌がらせを受け、家に引きこもっていた中学1年生の安西こころ(生駒)。ある日、自分の部屋の鏡がまばゆい光を発しているのを発見し、恐る恐る鏡に手を触れた瞬間、こころは見知れぬ城がそびえ立つ異世界に引き込まれてしまう。「オオカミさま」と呼ばれる城の管理人と、彼女に召還された7人の中学生が過ごす世界。そこでは「願いの鍵」を見つけた者が、何でも望みを叶えられるという。果たして「願いの鍵」は見つかるのか。7人が城に集められた驚くべき理由とは……。

 舞台衣装で登場した生駒。本作の話を聞いたときのことへ生駒は「オファーを頂いたのが去年だったので、小説もそうですけど、原作がある作品で主人公のこころが自分と似たような境遇にあるところに共感しました。その時点で、また来年もこういう作品を届けられたらと思っていました」と、気持ちがはやったという強かったよう。

 その主人公・こころと似ていると感じた具体的な部分へ生駒は「こころは学校でクラスメイトの間でトラブルがあって不登校になってしまっています。私は、小学校・中学校でいじめられっ子という立場だったので、そういうところは似ているなと」と、深く共感したそう。

 その不登校になってしまったという設定の部分を舞台上で表現することへ、「不登校ということを、どういうふうに舞台上でリンクさせてだせばいいかというのを考えたんです。そんなときに成井さんから『これはお芝居だから』という言葉がヒントになって。結構悩んだんですけど、劇場に入ると劇場が味方してくれて、どんどん引き出しを開けてくれたので、そういうところを意識して演じたいと思います」と、答えが出たそうだ。

 一方、溝口は「原作を読ませて頂いたときに、物理的にどこまで描かれるのかを楽しみにしていました。台本を読んだときに全部入っているというので感動しました。台本を読んだときからワクワクしていて」と、胸が弾んだといい、「中学校に入ったときに人間関係に悩んだ時期がありましたので、その比率機関を感じながらでした。楽しいという気持ちで読むとより揺れ動きながらという形でした」と、共感もしたそう。

 ちなみに、けいこはマスクをしてのもので、ようやくきのうになってマスクを外しての顔合わせをしたといい、そのことを問われると生駒が溝口へ「はじめまして生駒です(笑)」と一礼し、溝口も同じく返すなど和気あいあいな一幕も。さらに、生駒はマスクを外したときのことへ、「みんなこんな顔しているんだって。これまでのけいこで、目線しか見れてなくて白いマスクもあれば黒いマスクをした人もいて、黒いマスクだと本当に表情がわからないんです。だから外したときに、やっと人間を見たという感じがします」と、印象が違ったといい、溝口も「新鮮な気持ちできょうから本番を続けていくんだろうなと感じています」と、しみじみだった。

 そんな生駒と溝口へ成井氏は「役作りは問題がなかったので、あとはサンシャイン劇場という大きな舞台でそれを表現するかという部分でした。きのう舞台上で場当たりもしたのですが、みんな一段と芝居が大きくなってましたね」と、褒めつつ「とくに、生駒さんがけいこ場のときより一段、二段と大きくなったので、ご期待ください」と、生駒の成長がさらに加速していると褒め、これには生駒も「良かった~」と、笑みが浮かんだ。

 さらに、舞台上では、こころが中学生という設定ということで生駒は制服も着る。このことへ質問が飛ぶと生駒は「その質問は来ると思っていたので、3日前から考えてました!」と、笑いつつ「現役時代と比べると恥ずかしいので、なるべく着たくない服で、こころになれたからこそ着る服でもあるので、劇場に来られる方はそういうところも含めて楽しんでもらえたら」と、なんとか自身の気持ちと折り合いもつけたよう。

 新型コロナウイルス期間中の“おうち時間”で髪が伸びたのではとの声もかかったが、「美容院に行けなかったので伸びました」と話していたが、記者が何か髪が伸びたことに意味はあるのかと追加で尋ねると、そこは何もないと笑い「おうち時間で伸びましたと書いておいてください」と、念押ししていた。

 ほかにも、作品にかけてもし、願いが叶うならという問いかけもされたが、生駒は「早く普通に演劇ができるようになってほしいですね。コロナのワクチンとかができて普通の生活ができるようになってほしいです」と、願いを込めていた。

 そして生駒から「鏡を通り抜けてお城に行く瞬間はワクワクすると思うんです。歌やダンスなども楽しんで頂けたらなと思います。フェイスガードをしながらのけいこによって、どうなるのか分からず戦ってきたけいこ期間だったのですが、きょう劇場にこうして立っただけで、その悩みが全部なくなって、気持ちも体も1本に通ったような気がしています。だから演劇って面白いんだなって思います。だからこそ、会場に新型コロナウイルス対策として来られない方も正しい判断だと思いますし、来られる方も正しいと思っているんです。誰が正しい、誰が間違ってというのはないと思うんですけど、みなさんのそれぞれの形で『かがみの孤城』を観て頂いて感じたものを大切に日々の生活の力にして頂ければ。この後のゲネプロを通して初日の舞台となって、自分がどう感じるか楽しみですし、みなさんの感想もすごく楽しみです。ハッピーな気持ちで挑んでいきたいと思います」と、熱いメッセージを寄せていた。

 舞台『かがみの孤城』は28日から9月22日までサンシャイン劇場にて上演!なお、会場では希望者にはフェイスシールドを配布するなど、新型コロナウイルスへの対策も行っている。

 ■キャスト
 生駒里奈、溝口琢矢、野田裕貴(梅棒)、木津つばさ、前田航基、原田樹里、河内美里、渡邊安理、多田直人、木村玲衣、石森美咲、稲田ひかる、澤田美紀

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