俳優・福士蒼汰、宮野真守、粟根まことが9日、新感線Youtubeチャンネルで『YouTubeライブ会見~浦カチについて語ってみた~』を生配信した。
今年10月4日から上演される「ヴィレッヂプロデュース 2020 Series Another Style『浦島さん』『カチカチ山』太宰 治 著「お伽草紙」より」のライブ会見。なお、『カチカチ山』『浦島さん』は公演期間中、日替わりの日程などで上演され、両作品とも演出はいのうえひでのり氏が務める。『浦島さん』の主演は福士、共演は羽野晶紀と粟根まこと、脚色は倉持裕氏が担当。一方、『カチカチ山』は宮野が主演し、共演は井上小百合、脚色は青木豪氏となる。
開始時間になると緑色に『亀』と書かれたTシャツ姿の粟根が司会として登場。続けて、青く『浦島』と漢字が書かれたTシャツ姿の福士と、オレンジ色で『狸』と書かれたTシャツ姿の宮野が登場し、「みなさんこんばんはタヌキでーす」と、軽やかなあいさつ。
福士と宮野といえば、2017年11月から18年2月にかけて上演されたWチーム体制での舞台『髑髏城の七人 season 月』で主人公・捨之介を演じているが、本作ではけいこ場は入れ替わりで利用し一緒になることがないためこの日が久しぶりに会うこととなったようで、会見中もたびたび本日会えて嬉しいと言いながら手を振りあう姿が。
それぞれの作品について、2人ともとにかくセリフ量の多さと口をそろえ、福士は「これで舞台2作目なんですけど、頭パンパン状態で」と膨大なセリフを前に四苦八苦している様子を見せる。これに、福士と共演の粟根は、「福士くんがかなりいのうえさんにしごかれてますね。私は比較的慣れているので、言われたことにこうだなと思うんですが、2回目の福士くんはやれてる?」と、心配。会見中ニコニコしていた宮野も、このセリフの話題ばかりは「少人数ということで、セリフ量が半端ないっすよね」「最初に台本をもらったときにウソだろ思いました(苦笑)。最少人数で行うお芝居ですけど僕にとって人生最大のお芝居です。こういう状況でも僕にとって人生最大のチャレンジができるんだと思って嬉しく思っています」と言いつつ、表情が引き締まる瞬間も。
『浦島さん』の内容について、福士は、「いまの社会にもメッセージ性がある作品だなと。日頃感じているネガティブなことやポジティブなことを描いていて」と、感じたことを。
『カチカチ山』について、宮野は太宰の視点が強く入ったものになっていると話しつつ、「こっちは結構コミカルです。僕実際、狸と実年齢が一緒の設定になっていて、運命感じましたね」「太宰の弟子の目線で描かれていて、本質的な狸の部分がどうでるかなので、台本を読んでいて面白いです」「ちゃんと小汚い感じだと思います」とのこと。ここで福士から「歌ったり踊ったりするの?」との声が飛ぶと宮野は、「福士くん!それ言っちゃう?(笑)歌うんですよ!僕も!!そんなことになると思わなかたんですけど、ソロの曲もあって歌ったり踊ったりします。エンターテインメント色が強くてテンションションの上がり下がりが激しいです」と、明かした。
ちなみに宮野はほぼ舞台に出ずっぱりになるそうで、「引っ込んでも場面転換のためなので、すぐ出てくるという感じで」と、大変なことになりそうな様子を伺わせていた。
会見中盤には、VTRで羽野と井上も登場。羽野は「福士くーん頑張ろう!私は頼りにならないと思うので、粟根さんと2人で頑張ろう」と底抜けに明るい笑顔を浮かべると、福士は「目茶苦茶キュートな人なんだなって。けいこの初日からハイパー元気な人で、ずっとしゃべりかけてくださって、ある種、乙姫っぽいなって。異次元というか……すごい可愛らしいなって」と、その雰囲気に助けられているのだとか。
一方、井上は「私とか宮野さんを知っている方は楽しいだろうなと思っています。本人たちに近寄った脚色で楽しみながらけいこをしています。私が読んだ童話は、悪い狸をお利口さんの兎さんがやっつけるというお話でしたけど、今回は兎がワルという感じで本当に口が悪いし、息が切れるくらいずっとキレているんです。狸さんの方が常識人で、2人はどういう関係なんだろうというのを感じています」と、内容を話したり、「この時期じゃないとできないお芝居だと思いますし、この時期じゃないと受けなかったなってセリフの分量が(笑)」と、本音を漏らすこともあった。
そんな井上から宮野へ自分を動物にたとえると?と質問が。宮野は「僕は自分を犬っぽいと思います。すぐ尻尾振る」と返答。宮野は福士にもこの質問をパスし、「僕も犬だと思うんですけど、自分のことを小型犬だと思ってる大型犬だと思います。実はデカいからギャップがある」と、笑う。
すると粟根が「ああー!分かる、分かる、分かる!」と、大共感すれば、宮野も「『可愛いでしょ?可愛いでしょ?』と来るような感じ(笑)。福士くんと結構長い付き合いになってきたんですけど、プライベートで会うと、犬っぽいです。プライベートではツッコミ待ちするの。ボケたがりなんだよ」と、暴露し、福士は恥ずかしそうに顔の前で手を振り「その話はいい、いい」と、ひたすら苦笑いだった。
ちなみに井上は「私はスローロリスという動物です。見た目はゆっくり、ゆったりな動く動物のように見えるんですけど、実は猛毒を持っているという動物で」と、ほんわかとした雰囲気で話し、宮野はこれに「遠回しに私、毒持ってますよと言ってるけどこの後のけいこ、大丈夫なのかな」と、心配する一幕も。
続けて、2人に本作で頼りたいところと任せてほしいと自信があるところはという問いかけが。福士は、「頼りたいところはたくさんですけど、粟根さんたちにすべて全部頼り切ってます(苦笑)。浦島さんは京都のボンボンで風流人で高貴なものが好きという部分があるという部分は、自分にもそういう部分があると思うので、任せてください」とのこと。
宮野は井上へ「圧倒的ビジュアルをみなさんお楽しみくださいと思いますね。セリフ量とか運動量とかは同じくらい頑張ってますけど、小百合ちゃんが出てくると華やかなのでそれだけでも、観てよかったという感じです」と、ひたすら井上推し。では自身の任せてほしいところはとなると「うーん」と考えこんでしまったが、福士が「歌とダンスじゃないですか?」と助け舟を出すと、宮野も我が意を得たりといった感じで「それそれー!」と、笑みがこぼれる。
さらに、井上について宮野は「すごいエネルギーを出しながら頑張っていて。悩むところは悩んで、やるところは思い切りやっていて、この現場の進め方を、彼女は直感的に理解しているんじゃないかなと思います」と、評価しつつ、「僕も年の功の経験値で、いのうえさんの演出も僕は2回目なので小百合ちゃんに『ここはこうだね』と言えることがあるので」と、俳優の先輩としての顔も見せていた。
ほかにも、ファンから本番もきょうのTシャツ姿なのかとの問いかけに、福士は「違うやろ!そんなわけないやろ!(笑)」と、ツッコんだり、「俺、『カチカチ山』の兎やりたい(笑)」というワチャワチャと盛り上がっていた。
そして福士から「みなさんが知っている浦島さんとはちょっと違っていて、登場人物が超エネルギッシュに歌って騒いでいます。ライブ配信もあるので、ぜひ楽しみにしていてください!」と呼びかけると、宮野は「言い方は難しいですけど、この状況で苦肉の策ではなくて、急きょやった作品ではなくて、演出を受けていても台本を読んでいてまた最高のエンターテインメントとして生み出せるんだなって。舞台装置も存分に使うし、歌もありダンスもあり、僕自身もいままでにない最大のチャレンジといっていいほどのセリフ量もありますけど、この状況の中でも新たな最高のエンターテインメントを作れるんだと自信があるのでみなさんも待っていて頂ければ」と、思いの丈を伝えていた。
「ヴィレッヂプロデュース 2020 Series Another Style『浦島さん』『カチカチ山』 太宰 治 著「お伽草紙」より」は10月4日から同17日まで東京建物 Blliria HALLにて上演!なお、全公演「PIA LIVE STREAM」にてライブ配信を予定しており同日よりチケットの販売もスタートとなった。
※記事内画像は (c)2020『浦島さん』『カチカチ山』
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