大倉忠義大伴恭一の“流され侍”ぶりに「クズだと思います」と苦笑いも惹かれてしまう心理説明！成田凌と現場で距離とったのは「近づいちゃうと違うんじゃないか」

　アイドルグループ『関ジャニ∞』大倉忠義（35）、俳優・成田凌（26）が12日、都内で映画『窮鼠はチーズの夢を見る』（監督：行定勲／配給：ファントム・フィルム）公開記念舞台あいさつを行定監督（52）とともに開いた。

　水城せとな氏の人気コミック『窮鼠はチーズの夢を見る』、『俎上の鯉は二度跳ねる』が原作。自分を好きになってくれる女性と受け身の恋愛を繰り返していた大伴恭一（大倉）がある日、大学の後輩・今ヶ瀬渉（成田）と7年ぶりに再会。渉から「昔からずっと好きだった」と突然想いを告げられ、ただひたすらにまっすぐな今ヶ瀬に、恭一も少しずつ心を開いていくのだが、そこの恭一の昔の恋人・夏生が現れ、2人の関係が変わっていくこととなり……。

　ブルーのスーツ姿で登壇した大倉。全国102館の劇場と中継をつないでの舞台あいさつとなり、大倉は「東京は雨が降っておりますが、全国はいかがですかね？映画観終わった後ということで、お話できること嬉しく思っています。約3万人の方が観ていると伺っています。良い時間を過ごしたいと思います」と、中継を意識したコメントを。

　公開されて1日経ったが早くもさまざまな感想が寄せられており、新しい発見があらためてあったかと問われた大倉は、「新たな発見というのは、男女に当てはめてじゃなく考えるようになりました。シーンを撮っていくごとに、このシーン経験したことあるなというのが当てはまっていくのが、男同士だからというのに当てはめていかなくて良いのかなというのは発見になりましたね」といい、成田は、「正しくないことをしているというのは分かるものなんだなと思いました」と、感じたことを。

　本作で恭一は“流され侍”と呼ばれ冷やかされることもあるが、大倉自身としては「演じててクズだと思います」と、苦笑い。ただし、それで話を切らず「観終わった後に、今ヶ瀬が可愛いなと思うんですけど、ダメなやつを好きになってる今ヶ瀬もダメなやるなんです。ただ、恋愛でも、『あの人やめとき！』と言いたくなるような人がいると思うんですけど、でも、なんか可愛いんですよ」と、惹かれてしまう心理を説明することも。そんな作品を通してキャラクターたちが、「最初は恭一もクールだったけど、お互いだんだん人間らしくなっていって」と、変化があるとも語っていた。

　続けて、役作りの話題へ。行定監督が撮影現場で大倉が成田に優しい態度ではなかったと暴露。これに大倉は、「ダメだなと思いつつ、距離感がすっごい大事と思っていたんです。ほんとは予定が空いているときに飲みに行こうよと言えたんですけど、そこまで近づいちゃうと違うんじゃないかというのでちょっと冷たくなってしまって」と、自身の直感に従ったものだったと釈明。さらに大倉は、「それでも（現場では）しゃべってはいましたよ」と、言葉を重ねたがこれに成田は表情を消し「しゃべってました……」と、ビミョーな雰囲気を醸し出し、大倉を慌てさせていた。

　印象的なシーンへは、成田が劇中のある料理屋から出たときの「別れ際のお辞儀がこの映画の僕のベストアクトだなと思っていますね」と、自信を見せたり、大倉はラストシーンの海に行くシーンを挙げ「悲しいけど画が綺麗という、残酷さが好きですね」。そこから「なんで海なんやろ？」と漏らすと行定監督から「原作では車の中で、車の中でも良かったんですけど、海に行くというのは、イメージですけど、どんつきまで行くという感じで。精神的心中みたいだけど、死ななかった2人というか」と、語ることもあった。

　ほかにも、本作でキーアイテムの1つになる恭一の家の椅子について大倉が今ヶ瀬が体を丸めて座るシーンを挙げ「あの座り方は成田くんしかできないんですよ。僕、ちょっとお尻デカい方なのでああやって座れなくて」と、裏話を披露することもあった。

　映画『窮鼠はチーズの夢を見る』はTOHOシネマズ日比谷ほか全国ロードショー中！